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ミステリの祭典

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動脈列島

作家 清水一行
出版日1975年01月
平均点5.67点
書評数3人

No.3 6点 パメル
(2016/11/30 01:08登録)
新幹線の騒音・振動公害を許せない主人公は公害を根本的に解決するためにいくつかの
要求をし受け入れられないならば✖月✖日に新幹線を転覆させるという予告があるタイムリミットサスペンス
Xデーに目的の犯行をやり遂げるのかもしくは阻止させるのか警察組織との知恵比べは読み応え十分
また非常線を突破するトリックも中々良いアイデアだと思う
楽しめる部分も多いのだが犯人が運が良すぎるというか警察が無能すぎるというかそういう箇所がいくつかあり今一つのめり込めなかった

No.2 6点
(2009/05/31 09:58登録)
社会性たっぷりの倒叙サスペンス作品です。
騒音公害に義憤を覚える犯人が様々な手段を使って新幹線を止めようとする展開には、引き込まれます。アリバイトリックもあり、いちおうミステリ形式は保っています。
社会派ミステリには、後半で唐突に社会的真相(例えば、グリ森事件が背景にあるとか)が明かされ、それまでの内容の雰囲気が崩れてしまって、しらけてしまうものも多いのですが、本作はそういった駄作群とは違って、無理なくストーリーが組み立てられていて、好感が持てます。

No.1 5点 江守森江
(2009/05/30 22:30登録)
日本推理作家協会賞受賞作。
現在では対策済み?な新幹線騒音問題から派生した脅迫事件を追うサスペンス。高度経済成長期を知るにはもってこいの作品。
但し、作者の真骨頂は経済小説や一代記にあるので、ミステリにこだわらない方には、そちらをお薦めしたい。

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