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ミステリの祭典

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ロシア幽霊軍艦事件
御手洗潔シリーズ

作家 島田荘司
出版日2001年10月
平均点6.22点
書評数27人

No.7 5点 しゃんてん
(2003/04/15 11:18登録)
 前半の謎の手紙と不可思議な写真は、非常に魅力的な謎に感じられる。それが、歴史と絡んでくるのも面白い。
 しかし、謎が魅力的でもあるが、謎解きの部分が私には今ひとつであるように感じられた。
 探偵役は、提示された手がかりのみから、合理的な推理で結論を導き出したとは言いがたいのではないか、と思う。また、手がかりを集めていく調査過程についても、あまり面白さを感じなかった。
 そして、まだ残りページがたくさんある段階で真相が明かされる。そこで、私はどんでん返しを期待して読んだのだが、どんでん返しもなかった。
 前半の謎がすごく面白かっただけに、後半が私には残念なものだった。

No.6 7点 なおゆう
(2002/10/03 23:48登録)
「季刊島田荘司」で改定前の稿を読んでいたからか、エピローグは不要のように思えた。妙に恋愛系に走りすぎていて、どうも・・・。
それに、倉持とアナのエピソードを具体化することにより、歴史の謎が謎でなくなってしまう(勿論、この本の中でのことだけど)。御手洗の推理は納得がいくけど、確定ではない、それが歴史だから、という曖昧な余韻が欲しかった。

No.5 7点 流破
(2002/09/02 17:22登録)
作品的には結構好きです。だけど無理矢理長編にした感は強いです。ロマノフ王朝はミステリ小説には時々でてきますがあまり知りませんでした。今作では勉強になりました。ぶっ飛んだトリックだったんでHPで調べたんだけど検索エンジンにHITしませんでした。日本語検索では無理かな?

No.4 5点 フリップ村上
(2002/07/19 22:47登録)
もはや大家の島田荘司。小説としての面白さはやはり熟練の味。
ただし、「普通の人なら全く知らない」けど「軍事or航空機マニアなら常識」という、単なる歴史上の《知識》を《発端の魅力的な謎》と言い切ってしまう神経はどんなものか?
いや、確かにアレは、先っぽだけなら軍艦に見えるとは思うけどさぁ……

No.3 7点 くろ
(2002/02/04 18:11登録)
歴史+ミステリで、2倍楽しめました。
ただ・・・背景説明にページ数を喰われてしまって、
御手洗の活躍するシーンが少なかったのが、ちょっと残念だったかな。
もっとも、推理するのが御手洗でなかったら、倍のページ数を費やした
としても全ての謎が解明されたかどうかアヤシイけどさ(笑)
兎に角、歴史が好きな方には是非読んで貰いたい作品です。

No.2 7点 モトキング
(2001/12/06 13:39登録)
御手洗シリーズを読めるというだけで結構満足ですね。
ワールドワイドな舞台を背景に、これだけ歴史的深みのあるプロットとくれば、この謎を解ける人間は御手洗くらいでしょう。島田先生以外の作家がこのプロットを思いついても(思いもつかないか?)、御手洗のようなキャラを持っていないから、作品には出来なかったでしょう。どうしてもっていうなら、そのために新しいキャラクター(ロシア、特にロマノフ王朝関係を研究している歴史学者とか何とか)を用意しなきゃね。
やはり、都合良すぎるくらい何でも知っている御手洗じゃなければ、ね。
内容としては、もちろん、これも御手洗シリーズとして十分に面白い。後期の「暗闇坂」から4作連続した例の大長編ほどの読み応えは勿論無いが、作品の量(枚数)と質が、見事にバランスしており、かなりの佳作。ただ、読者は御手洗ではないので、こんな壮大な謎に対しては、読んでて推理もクソもないのはご愛敬。いわゆる本格ミステリではなく、歴史大河的な物語ですね。御手洗外伝というか。
でも、面白いのでこの点数。(御手洗ファンなので+αしてます)

No.1 5点 ミコ
(2001/11/17 14:01登録)
面白いです、一気読みです。ただ、これが御手洗モノである必要があるかどうかは・・・。

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