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ミステリの祭典

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眩暈
御手洗潔シリーズ

作家 島田荘司
出版日1992年10月
平均点6.86点
書評数44人

No.4 9点 モトキング
(2001/12/17 15:54登録)
ページを捲れば「アルジャーノン〜」のような大活字。手法的にはどちらも同じだが、その向かう方向が違う。サリンジャーは文書主の精神が後退していく物語を描き、本編では覚醒していく物語が紡がれる。
本作品は、現実世界に起こる殺人という崩壊劇を解くものではなく、初っぱなから登場する継ぎ接ぎだらけの不可思議世界を、あの御手洗の超絶頭脳が、皆の知っている現実世界へと再構築していく流れのミステリである。
このプロットは面白い。っていうかこのプロットこそが謎の主眼なので、これはネタバレも同然か? いや、失礼。
後期の御手洗大長編連作群の中でも一際異彩を放つ本編は、ある意味「新・占星術」の名に落ちぬ壮大なミステリである。
個人的には、技の「占星術」、スケールの「眩暈」ってとこかな。総合点では、純粋にミステリの至宝である「占星術」を抜くことは出来ないが、迫る勢いでこの点数。

No.3 7点 元FLUGELSファン
(2001/12/06 13:59登録)
これを読んだ時期はだいぶ御手洗シリーズに慣れてきた頃だったので、最初の日記では「また出やがったな」と身構えたものでした。
そのせいか謎が分かっても素直には驚かなかったな〜ああ、そんなところね、って感じ。
御手洗らしいあまりにあっさりとした推理(?)はさすが。自分にとってはこんな点数ですかね。
まあ、ようするに作者の個人的な趣味ですよ、ここら辺は。御手洗ファンにとっては承知の上。

No.2 6点 みゅう
(2001/09/05 02:42登録)
前半すごくワクワクして読んでたんだけど、分厚い割に謎が早々に解明されてちょっとがっかり。手記を二度も繰り返す必要はなかったと思う。

No.1 5点 BJL
(2001/05/25 21:59登録)
けっこう楽しめた。それだけ。

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