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ミステリの祭典

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パンドラ抹殺文書

作家 マイケル・バー=ゾウハー
出版日1981年06月
平均点7.25点
書評数4人

No.4 6点 ボナンザ
(2014/11/13 20:03登録)
上質な冒険小説・スパイ小説でありながら、最後にどんでん返しを決めてくれる。

No.3 8点 isurrender
(2011/09/22 22:54登録)
単純にとても面白かった
こういう作品が書けたのも東西冷戦下ならではなのでしょうか
冷戦後の今ではなかなかスパイ物っていうのは書きにくくなって少し残念に感じた

ネタバレ
一番の疑問は、図書館職員の存在がずっと疑問に感じてしまうこと
CIA側はこの職員を殺したという説明があってもいいし、KGB側にしても文書を手に入れられなくても職員に内容を聞けばよかったのでは?と思ってしまう

No.2 8点 kanamori
(2010/08/05 20:22登録)
国際謀略サスペンスの傑作。
ル・カレなどの重厚でシリアスなエスピオナージュではありませんが、読者の予想を裏切る鮮やかなどんでん返しが作者の持ち味で、本書のサプライズ・エンディングはその最たるものだと思います。
まるで、良質の本格ミステリを読んでいっぱい食らわされた感覚だ。

No.1 7点 Tetchy
(2009/10/28 20:12登録)
実によどみの無いストーリー展開。まるでスパイ映画の大作を観ているかのように物事が流転する。それも際どいスリルを伴って。

国際謀略小説でありながらも本格ミステリ張りのサプライズを提供するバー=ゾウハー。今回もやってくれた。真相が判明した後に今まで書かれていた内容の意味が全く別の側面を持っていた事が解る。上手い、実に上手い。

しかしそれでも本書は致命的な瑕があると思う。
それはこれほど重要な任務を任せる人選を誤ったという、最も基本的なミスだ。
ジェームズが造反行動を起こす原因は文書を見たシルヴィーを抹殺するように命じられたからだ。彼にはかつて任務を遂行したが故に妻子を犠牲にした過去があることは局内でも知られた事実である。そんな彼に敢えて親しく近づくよう命じておきながら、その対象を殺す命令を下すのは全く以ってナンセンスだろう。
これほど高度な作戦を組み立てながらこのような低次元のケアレスミスを犯すというのはなんとも納得できないところがある。実に勿体無い。

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