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ミステリの祭典

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猫島ハウスの騒動
葉崎市シリーズ

作家 若竹七海
出版日2006年07月
平均点6.00点
書評数5人

No.5 6点 makomako
(2019/07/14 11:15登録)
作者は葉村シリーズのような精緻な本格推理小説を書いていますが、それともう一つの大きな柱?としてコージーミステリーがあるようです。私もずっと昔に作者のコージーミステリーを読んで初めてこういった分野があることを知らされた一人です。
 猫島ハウスは明らかにコージーなのですが、その中でもかなりおふざけが勝っているので、読む人によってはばかばかしいと思ってしまうかもしれません。まあ本格推理小説も好みでない人にとってははばかばかしいお話となるのですが。
 人物がたくさん出てくるのは苦手な私ですが、このお話はキャラクターがはっきりしているので、それほど困りませんでした。
 悪くはないのですがとても素晴らしいというほどのこともなく、読後感もコージーですから悪くはないのです。多少ばかばかしかったなあといった感触はぬぐえませんが。
 時間があるときに読むならまずまずでしょう。
 

No.4 4点 名探偵ジャパン
(2019/06/12 20:40登録)
始まってから次々に何人も登場人物が出てきて……理解が追いつきません。シリーズものだということを知らずにいきなりこれを読んだせいでしょうか? シリーズ馴染みの読者なら大丈夫なのでしょうか? そうであれば表紙に「シリーズ何作目」とか書いておいてほしかったです。
文庫版の解説で柴田よしきが「読みやすい」と書いていましたが、そうは感じられませんでした。登場人物の読み分けと状況の把握に精一杯で、置いていかれないように文章を追うだけでやっと。久しぶりに読後、満足感よりも「やっと終わった」という安心感が上回った読書になってしまいました。

No.3 6点 あるびれお
(2009/09/25 10:15登録)
若竹七海といえば、やはりデヴュー作の「ぼくのミステリな日常」に特徴的な、シニカルな目線を想像してしまう。「水上音楽堂の冒険」なんて、当時、「この読後感の悪さは何ダ!?」と思ったものだ。ところが、最近はコージーミステリの代表作家なんて言われている。この作品は、そこに分類されるのだろう。背筋に刃物をあてられたような“うすら寒さ”は感じられず、ユーモラスでちょっと洒落た謎解きミステリという印象。

No.2 7点 なの
(2008/12/27 15:09登録)
こんなにほのぼののほほんとしてていいのか若竹!
何なんだこの読後感の良さは!
・・・いやいいんですけどね
ミステリと猫って相性いいッスね

No.1 7点 ロビン
(2008/12/26 20:13登録)
葉崎シリーズの第三弾。舞台は葉崎半島の先、三十人ほどの人間と百匹を越える猫が暮らす通称、猫島。
『ヴィラ・マグノリア』『古書店アゼリア』に続いて、駒持警部補が事件解決に乗り出します。個人的に、こういったコージーミステリはかなり好き。前作、というか若竹さんの作品のわりには、嫌な人間が全く出てこなかったことにまず驚き。
事件は一旦は解決を迎えますが、最後のページまで読者を引っ張り続けるどんでん返しの構造は相変わらずさすが。

「猫とミステリの相性はいい」と作者は説いていますが、僕も賛成です。

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