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ミステリの祭典

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T型フォード殺人事件

作家 広瀬正
出版日1972年06月
平均点5.20点
書評数5人

No.5 5点 虫暮部
(2020/10/16 14:33登録)
 複数人が結託してアレを仕掛ける、と言う話は心情的に理解出来ないことが多い。何故それがベストな方法だと思うのだろうか。本書のケースも、首謀者の思いは判らなくもないが、相手が理性的に対応する保証は無い。自殺未遂が発生したし。安易に協力していいものか。

No.4 6点 nukkam
(2019/02/08 23:45登録)
(ネタバレなしです) SF作家として注目を浴び、これからの飛躍が期待されたところで路上を歩いている最中に突然の心臓発作で亡くなってしまった広瀬正(1924-1972)、その遺作の1つとして1972年に発表されたのが本書です。日本にわずか数台しかないT型フォードが披露され、その車にまつわる46年前の殺人事件が語られ、それに続く謎解き議論と意外な展開が楽しめる本格派推理小説です。他の方々のご講評にもあるように当時としては斬新であったろうアイデアが光る作品です。現代ミステリーに馴染んだ読者には荒削りの作品に感じられるかもしれませんけど。それよりも発表当時はSF作品でなかったことに面食らった読者が多かったそうですが。

No.3 5点 E-BANKER
(2012/09/28 22:23登録)
集英社が新たに編んだ作者の小説全集第5弾。
本書は表題作のほか、短編2編を含む作品集という体裁。

①「T型フォード殺人事件」=昭和モダン華やかなりし頃、その惨劇は起きた。関西のハイカラな医師邸に納車された最先端の自動車「T型フォード」。しかし、ある日完全にロックされたその車内から他殺死体が発見されたのだ。そして46年後、その車を買取った富豪宅に男女7人が集まり、密室殺人の謎に迫ろうとするが・・・。

「隠れた名作」という評価の作品と認識しているが、他の方の書評通り「まぁそれ程でもない」というのが正直な感想。
紹介文によると密室トリックがメインの作品のように映るが、密室はたいしたことない。
っていうか、T型フォード(せめてクラシックカー)の「車体」についての知識がないと「よく分からない」トリックなのだ。
本作のプロットの肝はそれではなく、東野圭吾の作品で有名な「劇場型トリック」(勝手に名付けてしまいました・・・)。
ただ、“鮮やかな”というよりは“唐突に”という印象。
時代性を勘案すれば、そう低評価しなくてもという気はするが、かと言って高評価もしにくい。

②「殺そうとした」=ショート・ショートのような味わいのある作品。よくある「手」と言えばそうなのだが、個人的には好み。ラストのブラックさも良い。
③「立体交差」=ミステリー作家というよりはSF作家というべき作者らしい作品だろう。要はタイムトラベル系のストーリーなのだが、オチに捻りがあり、そこを楽しめるかどうかで好みが分かれるかも。私は最初よく理解できなかったが・・・

以上3編。
①は評判ほどではないが、駄作というほどでもない。
それよりも②③が拾い物。

No.2 5点 こう
(2009/10/18 04:13登録)
 何よりストーリーに引き込まれなかったのにつきます。〇〇トリックが使われた作品での中では非常に古い作品ですがおそらくそれを全面に出そうと意識した作品ではないのでしょう。また本筋のトリックも面白みにかけます。〇〇トリックは当時としては斬新だったと思うのですが見せ方がうまくなくもったいないと思います。 

No.1 5点 江守森江
(2009/06/19 17:40登録)
埋もれた名作との評判だったのだが・・・。
過去の事件(密室)を推理するパーティーで事件が起こる二重構造。
(ネタバレ)
問題編と解決編を分離しての仕掛け。
オチは'某'初期東野圭吾の二作品と同じ(この作品のキモではないので東野のパクリ疑惑は不問で)
書かれた当時は斬新だったかもしれないが、今読むとトリックも仕掛けも色褪せてしまった感が強かった。
期待せず読めば水準レベルとは思うが、探してまで読む必要はない。

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