優しい密室 伊集院大介シリーズ |
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作家 | 栗本薫 |
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出版日 | 1981年01月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 4人 |
No.4 | 5点 | ボナンザ | |
(2023/12/04 20:24登録) 当時の学園ものとして楽しめる佳作。タイトルの意味も面白い。 |
No.3 | 6点 | 名探偵ジャパン | |
(2019/07/09 13:58登録) 70年代後半~80年代の匂いが凄いです(当たり前ですが) 時代性を取り込んだ(作者が意図してかどうかは別として)作品というものは、月日の経過という摩擦に耐えられなくなるものと、かえって「いいレトロ感」が熟成されるものと二種類あると思いますが、本作は間違いなく後者でしょう。 トリックも年代に相応しい(?)「いかにも」なものが使われていて、そちら方面での驚きはありませんが、本作はそういったミステリ的なものよりも、80年代を生きた主人公の青春小説として味わい深いものがありました。 |
No.2 | 5点 | nukkam | |
(2016/04/02 13:19登録) (ネタバレなしです) 1981年発表の伊集院大介シリーズ第2作の本格派推理小説で、女学校時代の森カオル(17歳)との出会いが描かれています(「鬼面の研究」(1981年)では18歳と回想されていますが)。カオルの1人称形式の青春物語でもありますが、孤立しているとまでは言わないまでも親友らしい親友がおらず(「ぼくらの」三部作の栗本薫(男性)とは大きく違います)、かなり内向的で他人批判精神が強い印象で描写されます。しかし伊集院への対抗心で探偵意欲が刺激されたか後半はかなり行動的になり、これがサスペンスを生み出します。警察と協力関係にある伊集院と違ってこちらは完全にアマチュア探偵、不十分な情報をもとに推理に推理を重ねますがやはり頼りなさは否めません。しかし密室トリックを見破ることに関してはかなりいい線まで迫っており、全くの無能探偵というわけでもありません。伊集院の捜査描写が全くないので読者(カオルと同じ条件)としては謎解き手掛かりがフェアに与えられていると感じにくいのが弱点だと思います。 |
No.1 | 8点 | やじばら | |
(2003/07/14 06:28登録) こういうの、好きなんです。昔の角川映画みたいな設定は好みが分かれるでしょうけど。トリックや犯人のキャラクターはともかくね。 |