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ミステリの祭典

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硝子細工のマトリョーシカ

作家 黒田研二
出版日2001年07月
平均点6.25点
書評数4人

No.4 7点 よん
(2022/12/06 14:39登録)
スタジオドラマを舞台にしたスタジオドラマという設定。
入れ子細工の構造は、題名にも堂々謳われている。それでも騙されてしまう。やりたかったネタが明確であり、またその先にある応用にしても、ネタに対して最上のものが選ばれている。文学的なテーマなどはない。狙いはミステリとしての技巧のみといった作品。

No.3 7点 蟷螂の斧
(2014/09/25 09:37登録)
裏表紙より~『生放送のテレビドラマ本番中に、スタジオ内で次々と勃発する事故。毒は本物にすり替えられ、脅迫電話は真実の声音となり、脚本に秘められた真実は、慟哭と贖罪の扉を開く。「完全なる虚構」と「不完全な虚構」という二つの世界が交錯する、入れ子トリックの博覧会。この物語は、著者自らが奏でる鎮魂歌でもある。』~                                                        よく練られたメタ・ミステリーです。作中作でありますが、TVドラマという設定なので判り易い。といっても混乱させられますが・・・(苦笑)。TVドラマ中に毒を盛られるという事件が起きるのですが、その点はやや複雑すぎるきらいがありました。自殺と処理された事件が実は・・・という方がインパクトがありました(前例のない密室?)。題名の「マトリョーシカ(入れ子構造のロシア民芸品)」の扱いがうまく、恋愛小説としても読めると思います。レオ(オタクなフリター)がいい味をでしていました。

No.2 4点 ミサ
(2004/01/10 02:33登録)
彼の作品で「クレイジー・クレーマー」と言うのがあったけど、それと同じでなんかちょっとマニアックだなと思いました。
オチも個人的には余り好きではありませんでした。

No.1 7点 しゃん
(2002/06/19 18:04登録)
謎も、謎のとき方も綺麗です。余分なものは全くないという感じです。

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