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ミステリの祭典

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離れた家―山沢晴雄傑作集
砧順之助もの ほか

作家 山沢晴雄
出版日2007年06月
平均点7.50点
書評数4人

No.4 10点 smt419
(2024/04/05 22:19登録)
「離れた家)、これぞ、本格の真髄。徹頭徹尾、論理。人物が描けているかとかそんなことはどうでもよい。

No.3 5点 ボナンザ
(2016/06/17 20:45登録)
読み手の側にも相当の労力が求められる。
アイディア自体はやや同一傾向。

No.2 8点 HORNET
(2011/09/18 21:20登録)
 砧順之介の事件簿として「砧最初の事件」「銀知恵の輪」「死の黙劇」「金知恵の輪」、短編「扉」「神技」「厄日」「罠」「宋歩忌」「時計」、中編「離れた家」。アリバイトリック等をメインにした、基本に忠実というか、飾り気や無駄な伏線のない、リアリズム描写による質実剛健な作品群。作者の愛好家振りが表れた、将棋を題材にした「銀知恵の輪」「金知恵の輪」、二話が照応している「神技」「厄日」など、シリーズ的な趣向も面白いが、人間消失・瞬間移動のトリックを扱った表題作「離れた家」がやはり一番よかった。

No.1 7点 kanamori
(2010/05/27 18:22登録)
鮎川哲也のアンソロジーなどに頻繁に収録されている著者の初めての単行本です。既読の作品が多いですが、このようにまとめて読めるのは嬉しい。
シリーズ探偵・砧順之介もの4編は、アマチュア作家の側面が出ていて読みずらいのが難点ですがトリックは面白い。
編中の白眉は中編の「離れた家」で、瞬間死体移動の謎と複雑なアリバイトリックのロジックが素晴らしい。あまりに複雑すぎて一度読んだだけでは理解しにくいほどで、さすが本格の鬼といわれるのが分かります。これを読めただけでも満足でした。

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