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ミステリの祭典

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四捨五入殺人事件

作家 井上ひさし
出版日1984年06月
平均点5.50点
書評数4人

No.4 5点 nukkam
(2015/10/23 12:17登録)
(ネタバレなしです) 小説、戯曲、放送用脚本など多方面に活躍した井上ひさし(1934-2010)が1984年に発表した本格派推理小説で、新潮文庫版で250ページほどの短い長編です。かなり風変わりな真相が用意されており(似たようなアイデアはエラリー・クイーンの短編にもありますが)、ミステリー初心者が読むとこの型破りぶりに拒絶反応が出るかもしれません。文章は読みやすいですが通俗色が強く、下品な言動も少々見られます。それでいてある社会問題が提起されているなど、軽く書かれたようでいて意外と手の込んだことをしています。

No.3 6点 まさむね
(2010/07/20 19:47登録)
私が中学生のときでしたが,NHKの銀河テレビ小説で放映された当該作品を,ホントに楽しみに観てました。
主演の中村雅俊よりも,大竹まことの方の印象が断然強いです。
それはなぜだろうと思い返してみると,ラストで大竹まことが中村雅俊に「お詫び」しているシーンが心に染み付いていたのですね。
心が純粋であった当時の私としては,それだけオチが衝撃だったということでしょう。衝撃とともに,ラストを知ってある意味「ほっとした」のも事実。ああ純粋だったなぁ。
・・・という思い出を込めて6点。

No.2 5点 こう
(2010/03/20 23:22登録)
 出版当時NHKの連続テレビドラマでやっていたのを見た記憶があります。小学生の頃で先にテレビで見たこともあり当時は〇〇落ちを見て何だこれはと思った覚えがありますが今思えば〇〇落ち初体験の作品ということでは感慨深いです。もう4~5年経ってから読んだり見たりしたかったなあと思います。後年原作を読むと大事な「農業」の部分とかがテレビではカットされていたことがわかりましたが概ね忠実だったことに感心しました。 

No.1 6点 江守森江
(2009/12/26 05:20登録)
大衆文学の巨匠の最初にして最後の本格ミステリ!(*これも前フリ)
何世代にもわたる怨念がある村。
招待された二人の作家が、その村に閉ざされ連続殺人が起こるコード型本格の装い。
更に、クリスティー「オリエント急行」のネタバラシを捨て駒にして、当時の農業政策を批判した社会派にも変貌する。
※未読な方への助言
埋もれた作品であり、ある点を除いて探してまで読む程の傑作ではない。
※注意!
ここから激しくネタバレします!
終わってみれば数多ある芝居オチ作品なのだが、上記の前フリが効果的に作用し脱力を齎し、最後に明かされる‘お遊び’からも作品の方向性は完全にバカミスだろう。
そして、書かれた時期からバカミスの原点と考えられる。
本職の推理作家ではないから出来たのだろうが、この方向性を打ち立てた事を評価したい。

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