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ミステリの祭典

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歪んだ創世記

作家 積木鏡介
出版日1998年02月
平均点5.00点
書評数4人

No.4 4点 zuso
(2025/06/12 22:14登録)
気が付くと一切の記憶をなくした状態で、見知らぬ部屋にいる男と女、そして惨殺された三人の死体。
序盤から濃厚なメタミステリの匂いを漂わせつつ、物語は時間が不連続に過去へと遡るだけでなく、ページを前後し予断を許さない。
読み手を翻弄しながら、突入するクライマックスが、これまたやりたい放題で凄まじいのだが、真相は筋が通っている。

No.3 8点 モグラの対義語はモゲラ
(2022/08/15 18:10登録)
読んだのはノベルス版。文庫化されないのはしょうがない。内容が内容なだけに。
読者はおろか背表紙のあらすじまで巻き込んだある意味壮大なメタフィクション小説で、正直ミステリの枠で語る物なのかかなり微妙。とはいえ最初に提示された結末をめぐっての伏線回収が個人的に非常に好みだったので評価が高い。ていうかこのフーダニット(でいいのか?被害者だけど)だけで高評価してる。きっと似たようなことをしている作品も過去あるのだろうが。
どこを読むのかさえ操作しようとしてくるわけだから、ある種傲慢な作品なわけで、またメタフィクションのガワとしても正直色々ツッコミたいことはある。作者読者キャラの関係をもう少し、なんいうか、納得いく形で書いて欲しかったなあと。でも乱暴に振り回されながら読む感覚自体も悪くなかったので、この点数で。

No.2 2点 メルカトル
(2014/04/02 22:14登録)
再読です。
これはいけません。読むほうも読むほうだけど、書くほうも書くほうだよね。メフィスト賞の選考委員は何を見て選んだんだろう。それにしてもこんな作品再読するなんて、最低。
出だしはまあまあ面白い感じがしないでもないが、途中からメタな展開になり、その辺りからもう目茶苦茶というかボロボロ。こんなのがありなら、どんな不可能犯罪でも可能になるわ。
細かいことを言うと、当て字が多すぎ。動悸(どきっ)としたとか、獅噛みつく(しがみつく)とか、いちいち目障りなのだ。それとユニットバスやクロゼットなどわざわざ日本語にしなくてもいいんじゃないかな。
もうね、最後の方なんか読んでいて眠くて仕方なかった、正直どうでもよくなってしまってね。それでも意地で最後まで読んだけど、読む価値なしってのが本音。

No.1 6点 T・ランタ
(2008/09/21 04:50登録)
ミステリーと言えるかどうかは疑問ですが、ある意味極めた感がある作品です。
ある人物の暴走により突き進む作品は展開の予想が全く付きません。
読者に密かに指示をする仕掛けなど、ある意味やりすぎな上に細かいです。

一通り読み終えた後は裏表紙を読み返すのも良いかも知れません。

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