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ミステリの祭典

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明智小五郎対金田一耕助

作家 芦辺拓
出版日2002年11月
平均点6.20点
書評数5人

No.5 6点 makomako
(2015/04/11 08:00登録)
 本の題名が金田一と明智となっていますが、実際に二人が登場するのは最初と最後のお話のみでした。
 私の感覚では金田一耕助が原作よりさらに不潔な感じに思えますが、全体として雰囲気や書体も原作に似せて、凝ったつくりとなっていることは間違いありません。
 続編のほうが、おどろおどろしい雰囲気が強く私としては続編の「ふたたび」のほうが好みかな。
 謎解きもきちんと入っています。こういった作品は好みが分かれるとは思いますが、推理小説の(この場合探偵小説というべきか?)好きな人なら楽しめると思います。
 私のような「僕らは少年探偵団」の唄をリアルタイムで聞いていた世代には懐かしい。テレビでもやっていたのですよ。最初に怪人二十面相の笑い声が入ったりして。
 毎週見ていたなあ。

No.4 5点 白い風
(2013/10/02 23:41登録)
色んな探偵が活躍するパスティーシュ・ミステリなんですね。
パスティーシュ(文学・美術・音楽などの模倣作品。寄せ集め。ごたまぜ)って言葉初めて知りました(笑)
個人的には明智小五郎&金田一耕助だけで連作を作って欲しかった。
ただ、フレンチ警部(F・W・クロフツ)・ブラウン神父(G・K・チェスタトン)などの登場はファンには嬉しいかもね。

No.3 5点 メルカトル
(2010/12/29 23:26登録)
はっきり言って表題作以外は、いまひとつ楽しめなかった。
フレンチ警部、フェル博士、H.M卿、ブラウン神父など著名な名探偵たちが登場するのはファンとしては嬉しいだろうが、事件そのものもそれ程興味をそそられる謎もなく、トリックも前例のあるものばかりで、正直感心しない。
結局一番美味しいところを持っていったのは、明智小五郎だろう。
やはり金田一も先輩に敬意を表して、ということなのか?

No.2 6点 江守森江
(2009/05/23 18:34登録)
作者の先人達への思いが伝わる。
こうした作品は書いていても楽しいだろう。

No.1 9点 シュウ
(2008/11/01 01:10登録)
もう大好きです。パスティーシュは今作で一応のピリオドとか言わないでもっと書いて欲しいんだけどなあ。

「明智小五郎対金田一耕助」 金田一ワールド、明智ワールドの融合という感じで非常に楽しく読めました。海野十三の蝿男という作品の粗筋がちょっと書かれてたんですがすごく面白そうだ。これはいつか読んでみたいな。
「フレンチ警部と雷鳴の城」 実はクロフツもカーも読んだことないのですが楽しく読めました。フレンチ警部の奥さんがいい味出てたんだけど原作もこうなのかな?トリックがなんか凄くて唖然としました。
「ブラウン神父の日本趣味」 実はブラウン神父読んだことないですが楽しく読めました。これもオチが凄いです。
「そしてオリエント急行から誰もいなくなった」 オリエント急行の殺人の後日談みたいな作品ですがなんか辛口。
「Qの悲劇 または二人の黒覆面の冒険」 作家エラリイ・クイーンを主人公にした話だけどこれはイマイチ楽しめなかった。
「探偵映画の夜」 探偵映画の薀蓄が楽しかった。
「少年は怪人を夢見る」 乱歩の某キャラの誕生秘話を乱歩の他作品と絡めながら書く話でこの本で一番面白かったです。

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