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ミステリの祭典

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新本格もどき

作家 霧舎巧
出版日2007年08月
平均点6.00点
書評数5人

No.5 5点 シーマスター
(2011/02/23 23:15登録)
個人的な感想を一言でいえば「凝り過ぎ」。

パロディ短編集という作品の性格上、当然ライトタッチの文体なわけだが、全体をとおして話の向きがコロコロ変わるので決して読みやすくはなかっただよ。

本当によく作り込んだ作品だとは思うが、ダジャレも含めて全て「技巧のための技巧」という感じでしたね。

各話の「寸断されたあとがき」からも窺えるように作者の本作に対する思い入れ、というか本心は恐らく「一応、謙虚にパスティーシュの体裁をとっているけど中身は、どうだ、斬新なアイデアに満ち溢れているだろう」というところだろうし、絶賛するミステリーファンがいてもおかしくはないと思うが、自分的には先述のとおり「感心はするが読み疲れた」


登場人物たちが「ミステリーの書評」について議論する場面で印象に残った一節・・・・・・・・
『よく面白いけれど好みではない、という感想を述べる人がいますが・・(中略)・・自分は評価しないけど、あなたたちは面白いと思うだろうから、否定はしませんよ、という意味ですからね。一見、理解あるふうを装って、その実、自分のほうが読み巧者だと驕っている姿が透けて見えてしまって、よりタチが悪いといえるでしょう』

No.4 6点 kanamori
(2010/10/30 21:38登録)
都筑道夫の「名探偵もどき」もどきという全体の構成に、新本格第一世代を中心とした7作家の作品のパロデイを入れ込むという二重構造のパスティーシュ連作短編集の第1弾。
パロデイとしても面白いが、キッド・ピストルズものの「十三人目の看護師」などミステリの仕掛けも光っていました。記憶喪失の吉田さんの正体に関するオチは、7つの元ネタ作品ほどメジャーでないのが玉に瑕。

No.3 8点 T.shimizu
(2009/10/03 04:58登録)
楽しい。ミステリーは楽しめてなんぼと思う。
ちょっと怖さもあったしね〜

タイトルをちゃんと憶えてなかったのですが
内容が記憶に残るタイプの作品
作者も鯨かと記憶違いしてました。

No.2 6点 あるびれお
(2009/06/23 05:53登録)
これはもう、笑うしかない。「もどき」の基になっている7つの(本当はもっとたくさんの)作品全て読了済みであっただけに、終始ニヤニヤしながら読むことになった。「もどき」はさておき、作品としてのデキはどうか、ということになると、一作ごとのバラツキがかなり大きく感じた。いちばん笑わせてもらったのは、やっぱり「一発ギャグ」が炸裂した山口雅也もどきだろうか...

No.1 5点 江守森江
(2009/05/22 15:23登録)
本家の作品を読んでから笑う為に読む作品。
でも意外と本格している。

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