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ミステリの祭典

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本格的 死人と狂人たち
綾鹿市シリーズ

作家 鳥飼否宇
出版日2003年09月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 5点 ぷちレコード
(2024/11/21 22:16登録)
興奮すればするほど、頭脳が明晰になるという数学科助教授の増田は、若い女性の性行動を統計学的に研究するために、隣室の女子大生の性生活を覗き見る日々を過ごす。彼女の絶頂に至るまでの時間を計測することで、男女の恋愛パターンを数値化しようという試みだったが、折しも彼が近所で起きた殺人事件の容疑者となり、中断せざるを得なくなる。自らの容疑を晴らすためにも、そして研究を続けるためにも、この事件を解決せねばならない。
基本的に変態ミステリなのだが、主人公も奇人ではあるが真摯な学者ゆえの知性が滲み出てくる。グラフ、図版、レジュメ、地図を本文中に駆使し、アカデミックなミステリの可能性を模索しているところも楽しい。

No.2 6点 Kingscorss
(2020/08/30 13:49登録)
割と知られていませんが、バカミスの名作です。バカミスの中でもトリックがバカなだけで真面目に本格ミステリーしてるもの等と違い、お下劣、おバカ、メタの三拍子そろったユーモアたっぷりの正統派?バカミスです。簡単に言えば『六とん』系です。

普通のミステリーを期待すると初っぽなからついていけないでしょう。しかし、キチンとバカミスと知って読めば本書を堪能できるはずです。本格的と銘打ってるだけあって、本格ミステリーちっくな短編が3つ+読者への挑戦状で構成されています。

六とんが好きな方ならこちらも楽しめるでしょう。違うのはこちらのほうが文体や文章が読みやすく、洗練されててちょっと意外でした。ただ、第二講が最後まで大学の講義の内容を読んでるだけなので、擬態の学術知識に興味ないなら辛いかも…

ゆるく、クスリと笑いたいあなた、本書を読んでみたらどうでしょうか?個人的にバカミスは大好きなので7点ぐらいあげたいんですが、読書の挑戦の最後の一行でイラッと来たので−1点です。結局、答えは○○ないんかい!!!バカミスだからってそりゃないだろ!ヽ(`Д´)ノプンプン

単行本、第一講、28ページ表2のフィボナッチ数列。増田45と清水56の年齢差が9になってますが、11ですよね? もし文庫化するなら修正してほしいです。第二講もレジュメが誤植ばっかり!…とおもったら、こっちは普通にわざとでした…

No.1 5点 江守森江
(2009/05/24 03:29登録)
タイトルに釣られて本格を期待した私が”バカ“でした。
面白くは読めたから許す。

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