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ミステリの祭典

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骨と沈黙
ダルジール警視

作家 レジナルド・ヒル
出版日1992年05月
平均点6.00点
書評数5人

No.5 7点 ことは
(2020/03/14 17:06登録)
ゴールド・ダガー受賞で、世評的には代表作です。
ヒル作品としては、ミステリとしてしっかりしているので、そこが評価されたのかな?
でも、ヒルの面白さは、個々のキャラクターの心理/台詞だなぁと思う。
この後の作品のほうがますます面白くなるのでが、個人的には上位の評価ではないです。
発売時は「厚っ!」と思ったけど、これもこの後の作品のほうがますます厚くなるので、いま見ると普通に感じるようになってしまった。

No.4 3点 あびびび
(2016/09/09 22:10登録)
主人公に共感できないのだからどうしても低い点数になる。読み始めて、「これはいかん」と、投げたものの、他の本を読みつくして、読む本がなくなり、仕方なくまた読んだが、また投げ出した。

でも、この作家の代表作と言うことで、「最後まで読めば必ず良さが分かるはず…」と、手に取った。しかし、最後まで苦痛だった。苦手なフロスト警部、モース警部と似ている感じがするのは自分だけだろうか?(でもフロスト警部、モース警部は人気者である。自分の感覚が変なのだ)。

だから、この本はお薦めできないというダメだしはできない(でも彼女には言う)。



No.3 7点 nukkam
(2016/05/14 22:53登録)
(ネタバレなしです) 1990年に発表されたダルジールシリーズ第11作で、1991年のCWA(英国推理作家協会)ゴールド・ダガー賞を受賞しています。ダルジールが巻き込まれた死亡事件の他に、ダルジール宛てに次々に送られる自殺を予告する手紙の主をパスコーが探す物語、ダルジールが何と「神」の役を演じることになる聖史劇の話などが複雑にからむプロットです。死亡事件に関しては犯人当ての要素は全くなく、有力容疑者の尻尾をつかもうとしつこく追い回すダルジールと容易にはダルジールの挑発に乗ってこない手強い相手との駆け引きを楽しむ内容となっています。手紙の書き手探しの方がまだしもフーダニット要素がありますが、こちらも終盤には場当たり的に「お前が犯人だろ」告発が連発され、通常の本格派推理小説とは全く色合いの異なる結末を迎えます。実のところミステリーとしては大した作品ではないような気がしますがそれぞれの物語がそれぞれに面白く、シリーズ作品の中では個人的には結構気に入ってます。

No.2 7点 mini
(2012/03/23 09:57登録)
明日24日発売の早川ミステリマガジン5月号の特集は、”レジナルド・ヒル&内藤陳”
どちらも追悼特集ってわけね

年明けに亡くなったレジナルド・ヒルは、セイヤーズ等の流れを汲む英国伝統を感じさせる本格派作家だ
トリック重視な読者には合わないかも知れないが、鮮やかな人物描写と重厚な物語性、現代英国本格における最重要な作家だっただけに謹んでご冥福を御祈りする
「骨と沈黙」はCWA賞を受賞した作者の前期代表作と目される大作で、後期の大作群に比べれば格別に長いわけじゃないが、前期のこの作者にしてはコンパクトに纏まった作品群の中ではたしかに長い
しかし長さを苦痛に感じさせないのがヒルの筆力なのである
だがしかし、これはあくまでも私の好みの問題なんだが、私には初期の「四月の屍衣」の方が面白かった
独特のマタ~リ感が良いんだよね
客観的に評価するなら当然この「骨と沈黙」の方が上だろうし、私が他人に薦めるなら矢張りこっちを選ぶ
でも「骨と沈黙」は力入り過ぎでしょ、苦痛には感じないけど流石に読んでて疲れた
「四月の屍衣」の脱力感こそがヒルの味と思うのは私だけ?

No.1 6点 江守森江
(2010/12/17 01:23登録)
AXNミステリー「ダルジール警視」今週の放送エピソードは本作。
ドラマ版でもダルジール達の掛け合いだけが楽しみにならず(ここまでのエピソードの大半はコレ)久々に骨太なミステリー・ドラマを満喫出来た(ドラマでは、エピソードを追う毎にダルジールが格好よく感じられるのは御愛嬌)
シリーズの面白さが昇華した感がある本作が賞を受賞し(賞自体に興味がないので無知)各種翻訳ミステリー・ランキングでもランクインし代表作として扱われるのに一応の納得がある(ここまでのシリーズ作品がミステリーとしては低調なので本作が目立っただけとも考えられる)
それでもポケミスで450ページ越えの厚さで(物理的に読みやすい文庫版が図書館に無かったのはイタい)ジックリと作品を楽しむ方なら嬉しい悲鳴だろうが、ドラマ視聴に追われおさらい読書に終始する身には時間的なシンドサが先に来てしまった(その為に1点減点した)
※補記
レジナルド・ヒル作品の真髄はネチッコイ人物の描き分けにあるらしいが、私はおさらい読書なので軽視しています。
その辺の評価は何時の日か書かれるであろう信頼にたる後続の書評を待って下さいm(_ _)m

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