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ミステリの祭典

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天帝の愛でたまう孤島
天帝シリーズ

作家 古野まほろ
出版日2007年10月
平均点6.40点
書評数5人

No.5 6点 いいちこ
(2015/10/29 19:40登録)
レトリックの限りを尽くしたルビ塗れの個性的な文体は、3作目を迎えてこなれてきたのか、読む側が慣れてきたのか、違和感はほぼ解消しており、これまでの3作でリーダビリティは最も高まっている。
論理的な解明プロセスと真相の鮮やかさは一定の評価。
一方、犯行計画の難易度が極めて高くノーミスで遂行するのが相当に難しいと思われるうえ、犯行が繰り返される中、探偵が一貫してミスリードされるとは到底考え難く、フィージビリティには強く無理を感じる。
サプライズを演出するために無理を押したプロットの印象が否めない

No.4 4点 yoshi
(2011/01/03 20:40登録)
初まほろ。描写が美しいとの評判を聞いていたのだが、色の描写ばっかりで、形や情景がさっぱり目に浮かばない。相手がフランス人ならまだしも、日本人同士の会話で「畜生」に「めるど」とルビを打つ感性には付いて行けない。内容はあの問題作『ヴァルハラ城の悪魔』にそっくりだが、もう一つどんでん返しがあったので救われた。これがなかったら2点だった。

No.3 7点 テレキャス
(2010/07/25 08:46登録)
天帝シリーズでは実は次の鳳翔より今作品の方が好きだったりする。
ベタベタな流れが館モノが大好きな私にはもうたまらなかった。
古野まほろお馴染みの終盤でのラスボスとの死闘(笑)が今作はなかったからだろうか、その分終盤のしつこいくらいなロジカルな展開と二転三転した後に着地する結末が際立って見えた。
あんまり好きじゃなかった主人公にも今作は珍しく感情移入出来た。長さも丁度良かったかな。

No.2 7点 江守森江
(2009/05/22 07:47登録)
相変わらずの読みにくさだが次の為に我慢してほしい。
ある仕掛けの為推理合戦がないのも残念。
しかし、犯人指摘の論理的解決は毎度お見事。
読者挑戦物及びクローズドサークル好きな方にはお薦め。

No.1 8点 猫こねこね
(2008/10/28 18:23登録)
天帝シリーズ3作目。
今回は孤島を舞台にした犯罪に、吹奏楽部メンバーがまきこまれます。
ラストは異論それぞれですが、ワタシはそこだけ何度も読み直すほどお気に入りです。

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