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ミステリの祭典

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架空犯
五代努巡査部長

作家 東野圭吾
出版日2024年11月
平均点6.00点
書評数4人

No.4 6点 まさむね
(2025/04/29 21:29登録)
 「白鳥とコウモリ」に続く、シリーズ第2弾。
 火災現場から見つかった都議会議員と元女優夫婦の他殺体。捜査の中で浮かび上がってきた容疑者とは…。五代刑事を中心とした警察小説としても良。さすがは東野さん、今回も読ませてくれました。

No.3 6点 HORNET
(2025/02/08 20:41登録)
 高級住宅地にある邸宅で起きた火災。焼け跡からは、都議会議員と元女優という、著名な二人の遺体が発見された。しかし、男の遺体には絞殺の跡があり、首吊り状態で発見された妻の遺体も、自殺を偽装した跡が。捜査一課刑事・五代努は、所轄の山尾という警部補と組んで捜査に当たることになるが、山尾の言動に何か不審なものを感じる―


<ネタバレ要素あり>
 死んだ元女優・藤堂江利子夫人が、山尾の同級生であったこと、さらに山尾の親友の死に関わっていたことなど、隠された人間関係が明らかになっていくにつれ、読者の想像はある方向に持っていかれるが、それを想定したうえでの後段の企みはある程度成功しているとは思う。親友・永間を裏切った存在であるはずの藤堂になぜ山尾が協力するのか、深まる謎に対する答えとしてはなかなかだった。
 今回も期待する水準は満たしている一作と感じる。安定した人気もうなずける。

No.2 5点 たかだい
(2025/02/04 15:18登録)
とある夫婦が死亡し、稚拙な自殺偽装に隠された意図であるとか、秘された人間関係であるとかが徐々に浮かび上がり、入り組んだ果てにある一つの真相に辿り着くまでの流れが素晴らしい
ガリレオシリーズは勿論、一見似た傾向がありそうな加賀恭一郎シリーズとも一線を画す警察小説だったかと思います
ただ、個人的に東野圭吾作品にしては本作はちょっと読みにくく感じて、読み切るまでいまいちペースが上がらなかった印象です

No.1 7点 文生
(2024/11/09 11:28登録)
『白鳥とコウモリ』の五代刑事再登場の続編的作品です。都議会議員の夫と元女優の妻が殺され、とんでもない人物が捜査線上に浮上する展開が面白い。一部上層部がパニック状態になり、捜査本部のトップに対してもその事実が秘匿されるくだりなどは警察小説として実によくできています。被害者の過去を調べていくにつれて意外な人間関係が明らかになっていく後半の展開も秀逸で、先が気になる語り口はさすが東野圭吾です。個人的には『白鳥とコウモリ』より好きな作品。
以下ネタバレ










ネタバレ
ただ、追いつめられても妙に余裕のある態度から最初に浮上した容疑者は真犯人ではなく、誰かをかばっているのだろうということが比較的簡単に予想出来てしまう点がミステリーとしては少々残念。













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