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ミステリの祭典

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伯爵と三つの棺

作家 潮谷験
出版日2024年07月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2024/10/13 22:21登録)
フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。
容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三兄弟。五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。
DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか?
Amazon内容紹介より。

読み始めて10分くらいで、これは私の苦手なタイプの作品ではないかと、お世辞にも読み易いとは言えない文章を読みながら思いました。
面白味のない文体に、一向に盛り上がらないストーリーに嫌気が差した辺りで事件は起こります。ここでやや盛り返し、あるシーンではなるほどこれは面白いとなりました。しかし、この殺人事件はあっけない形で解決を見ます。

まだかなり残りページ数があるのに、新たな事件が起こるのか?と思いましたが、そうではありませんでした。それよりももっと衝撃の展開が待っていました。
最初は読むんじゃなかったかとも思いましたが、最後まで読んでやっとそれまでの鬱憤が全て晴れました。なかなかやりますな、単純な事件と思わせておいて、最後で全部引っ繰り返す離れ業には少なからずカタルシスを得られました。

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