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ミステリの祭典

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人面島
人面瘡探偵シリーズ

作家 中山七里
出版日2022年03月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 5点 人並由真
(2023/02/13 07:29登録)
(ネタバレなし)
 いわゆるヨコミゾものを、赤川次郎のルーティンワーク、レベルの作りで、仕上げた感じであった。
 まさに「まぁ、楽しめた」なので、この評点で。

No.1 4点 HORNET
(2022/05/08 21:13登録)
 相続鑑定士の三津木六兵の肩に寄生する人面瘡は、毒舌ながら頭脳明晰で有能な探偵。六兵は「ジンさん」と呼び、頼れる友人としている。
 そんな六兵がある日派遣されたのは、長崎にある島、通称「人面島」。村長の鴇川行平が死亡したため財産の鑑定を行うという名目で派遣された六兵だったが、ありがちな話、鴇川家には相続の利権をめぐる複雑な事情が。そんななか、相続人の一人である、行平の息子・匠太郎が何者かに殺害される。時代から取り残された閉鎖的な孤島の村で、横溝正史ばりの陰惨な連続殺人事件が幕を開ける――。

 う――ん…なぜだろう…中山氏の作品では自分としては珍しく、入り込んで読み進めることができなかった…。相続を取り巻く家族関係の確執が紋切型に感じたのか、秘密の鍾乳洞とか抜け道とかいう設定が陳腐に感じたのか…自分でもイマイチわからない。限られた登場人物の中で、真犯人も割と予想通りなうえ、不可能犯罪と思われた第一の殺人のトリックもふたを開けて見ればトリックというほどでもない。
 登場人物が豊かな語彙で論理的かつ軽妙にやりとりする、氏の作品の特徴は、現代的な舞台の方がしっくりするのかもしれない。

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