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ミステリの祭典

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老虎残夢

作家 桃野雑派
出版日2021年09月
平均点5.25点
書評数4人

No.4 5点 たかだい
(2024/11/09 07:07登録)
どこかライトノベルみもあり、一応、ミステリーとしても成立している奇妙な作品
江戸川乱歩賞を受賞した作品で、昔の中国を舞台とした武侠物に密室殺人を組み込んだ特殊設定なミステリー小説です
なにやら武侠っぽい超人設定がありつつ、それを踏まえても不可解な状況下での殺人という相反する条件を上手く併せて一本の作品に仕上げていると感じられました
そこに百合要素も絡んでくるのは人によって良し悪し別れそうですが、個人的には一つのエッセンスとして機能していたように思うし、百合自体嫌いじゃないので気にならなかったです
総じて、傑作や名作という程の飛び抜けた感じはないものの、難しい材料を無難に纏め上げた周作ではあったかなと思いました

No.3 6点 八二一
(2024/03/31 20:35登録)
南宋時代の中国を舞台に、武侠小説と本格ミステリを両立させている。
個性が際立つキャラクターを操り、彼等の特殊能力を活かしつつ、師が弟子に奥義を授ける直前に発生した密室状況での変死事件の謎解きを鮮やかに描ききっている。

No.2 6点 文生
(2022/10/13 12:32登録)
武芸の達人たちが集う南宋時代を舞台にした密室殺人ミステリーという着想がユニーク。
ただ、乱歩賞受賞時の「館」×「孤島」×「特殊設定」×「百合」という喧伝文句のわりに百合を除く3つの要素はあまりにも小粒。したがって、本格ミステリとしてはさほど高い点はつけられません。
その代わり、主人公が同性愛者の女性という点も含め、ちょっと風変わりな武侠小説としては存外楽しむことができました。

No.1 4点 suzuka
(2022/10/13 01:52登録)
中国を舞台にした特殊能力ものというのは個人的には斬新で、文章の読みやすさもあり割と楽しく読ませていただきました。
ただ、ミステリとしてみるとトリックや事件の真相は、凡庸なものに思えてしまいました。

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