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ミステリの祭典

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学園祭の悪魔
ALL IS FULL OF MURDER/安藤直樹シリーズ

作家 浦賀和宏
出版日2002年02月
平均点5.00点
書評数8人

No.8 7点 メルカトル
(2020/03/04 22:57登録)
あの日から、世界は壊れはじめていたのかもしれない。首なし死体、連続猟奇殺人事件、そして…。私の周りに“死”が堆積していく。学園祭で出会った笑わない“名探偵”安藤直樹は、すべてを解決してくれるのだろうか?凄惨!壮絶!明かされる事件の真相!日常の意味が消失する浦賀エンタテインメント最新作。
『BOOK』データベースより。

一体浦賀和宏は安藤直樹をどうしたかったのでしょうか。安藤直樹シリーズで最大の衝撃を受けました。しかしホラーはないでしょう、青春小説ですよ。ラストのショッキングな事実がなければね。物語は主人公の女子高生幸の一人称で語られますが、やはり一人称という形式には、身構えて掛からなければいけない訳で、だからと言って安易な叙述トリックではありませんよ。そんな生易しいものではありません。
言ってしまえば名探偵の宿命が、捻じれた形で表現されているのかも知れないですね。逆説的な名探偵論にもある意味納得です。他の作家は絶対やらない禁忌に触れていますし、シリーズ全体のあり様を作者自ら破壊しようとしています。

本作は全体がプロローグのようなものであり、本編は小説が終わってから始まるのです。次回作『透明人間』を読まなければ分かりませんが、おそらくその後の物語は永遠に書かれることはないと思いますね。
惜しいですね、安藤直樹シリーズがあと一作で読み終わってしまうのは。それにしてもなんだか久しぶりに安藤直樹が前面に出ていたと思ったらこれだから、浦賀は油断できません。世評の低さも理解できますが、個人的には気に入っています。と思ったら読書メーターでは割と評価されていました。

No.7 8点 kowai
(2014/05/05 17:05登録)
安藤シリーズは初読。ラストまで事件のニュース(前作まで読んでないので)だけの青春ドラマのようだったのですが、作者らしいストーリーの豹変(転落)ぶりでした。前作までも読んでみたくなりました。

No.6 7点 深夜
(2008/03/21 16:52登録)
とうとうぶっ壊れましたね。安藤・・・。前半は普通なのに・・・。主人公かわいそ過ぎる。
確かに皆さんの言うとおり、単体で評価したら、1点でしょう。
しかしシリーズモノをここまで壊したのは、ある意味すごい。古今東西このパターンのミステリは無いのではないだろうか?

とは言え、この本に限っては、前の安藤シリーズを読んでから読みましょう。

No.5 4点 天昇
(2003/09/08 20:06登録)
本を読むのが遅い私がたったの一日で読んだ。
ラストにまで読んで、このラストにどうやってなったか調べるためにまた読み返した。「・・・あぁっ!?
」という声しか出ない。

No.4 2点 しゃん
(2002/10/26 21:35登録)
それまでの氏の作品に感じた、勢いも毒も華麗さも感じなかった。
気持ちの悪さばかりが印象に残った。後味がものすごく悪い。
締めの台詞が「世界は愛で満ちている」とそれだけとってみれば実にすがすがしいものでありながら、この後味の悪さは特筆に価するといってもいいと思う。
「気持ち悪さ」だけを追求した作品といっても言いように思える。人にはすすめられないし、再読も余りしたいとも思わない。

No.3 5点 流破
(2002/09/03 15:56登録)
なんだこりゃ、採点不能!。話の終盤まで事件らしいものが特におきてないし、めずらしくエグさも抑えめかなと思ったら・・・この本を単品で読んで理解するのは無理だろう。ミステリじゃないので気をつけよう!(完全にサイコホラー小説です)

No.2 6点
(2002/07/26 10:30登録)
自分の作った作品をここまで破壊できるのは立派だと思う。どこまで突き進むのか楽しみ

No.1 1点 さわやかに…
(2002/05/20 02:16登録)
学園ものミステリーが読みたくなって購入しましたが失敗でした。。スプラッタ系が苦手なので私には合いません。あと、安藤直樹というキャラが好きになれません。語り手(主人後)に感情移入してしまていたので、読後感は最悪でした。シリーズものらしいのですが、これで最後にしておきます。

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