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ミステリの祭典

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五色の殺人者

作家 千田理緒
出版日2020年10月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2022/11/24 12:17登録)
 地味で小粒。好感は持てる。犯人に追われる場面はスリリングだった。しかし金看板は似合わない。賞の次点として世に出るくらい方が、寧ろ気分的に高く評価出来たかも。

 ところで、選評で紹介されている本能寺かぼちゃ作品は、まるで某このミス大賞文庫グランプリ作品だけど……?

No.1 6点 HORNET
(2021/08/22 11:30登録)
 第30回鮎川哲也賞受賞作。
 メイこと明治瑞希が介護士として働く高齢者介護施設で、利用者が撲殺される殺人事件が起きた。逃走する犯人らしき人物を目撃したのは5人。ところが、その人物の服の色について、「赤」「緑」「白」「黒」「青」と5人はバラバラの証言をする。一方、容疑者の中には職場の同僚・ハルが心を寄せている青年がいた。青年の無実を証明してほしい、とハルに泣きつかれ、ミステリ好きの「メイ探偵」が事件の真相を探り出す。

 目撃者が証言する服の色が全て違うという、単純で分かりやすい謎と、ライトな文体で非常に読み易い。「赤」「緑」ときたところで、まさか今さら海外古典に多用されたアレか?と訝ったがそういうこともなく、理論的に解き明かされていた。よい意味で複雑なひねりもなくオーソドックスで、平均的に面白かった、という感想。

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