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ミステリの祭典

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巫女の館の密室
美少女代理探偵・根津愛シリーズ

作家 愛川晶
出版日2001年07月
平均点5.50点
書評数4人

No.4 6点 虫暮部
(2023/11/30 12:52登録)
 本作に限らず、謎の文書が送られて来て云々の設定は、物語の複数の軸が最後に一つにつながる妙味がある反面、何故そのようにまどろっこしい伝え方をするのか納得しづらい。
 思えば根津愛は文書の内容を鵜呑みにして、初対面の相手に対する反感を事前に募らせている。ならば謎めいたアプローチは “名探偵の操縦法” と言えなくもない。

 そしてこれを言うと野暮なんだけど――密室トリックに関する愛の推理は、“犯人は抜け穴から出入りしてはいない” ことを前提にしている。それを踏まえた上で諸条件から “真相はこれしかない” と断じているわけで、真相や犯人を示す直接的な証拠は無い(よね?)。
 “警察が抜け穴の有無をきちんと調べた” と言っても、相応の規模の特殊な建物で、しかも十年前の話である。調査の無謬性と真相の突飛さを並べて、前者を優先する(=調査結果はあくまで正しいから、そこから導かれる真相はどんなに突飛でも真実である)のは、ミステリの約束事としてはアリだけれど、今回のそれは却ってロジカルさを殺いでいる気がするのだ。

 ところで、確認しようが無いことを “史上初” とかは書かない方が良いと思う。そんなに自信があったのだろうか。
 “刑事になりたがる理由” もピンと来ない。犯人はアレで説得されたのか……?

No.3 5点 ボナンザ
(2014/04/07 01:19登録)
長編ものであり、主役二人の関係にわずかな進展も見られます。
ただ、肝心の事件そのものは他の方もおっしゃるとおり今ひとつというのが正直な感想です。
古代文明と絡めたりと発想はいいのですが、若干現実味にかけるかも。

No.2 5点 kanamori
(2010/06/29 20:09登録)
美少女代理探偵・根津愛シリーズの長編ミステリ。
結構な分量の大作ですが、そのわりに密室トリックがちゃちでした。
古代文明など色々な情報を詰め込み過ぎな感じで、全体的にまとまりがない印象です。

No.1 6点 ナナメ
(2009/07/23 11:44登録)
 軽い御手洗もの、という感じでしょうか。
 犯人出現シーンは、なかなかだったのではないかと。
 割と、本格してると思います。
 1部キャラが、置いてけぼりになってる印象。
 トリックというか、動機が面白いと思います。
でも、何か、もう一つ、足りない気持も・・・。

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