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ミステリの祭典

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雪が白いとき、かつそのときに限り

作家 陸秋槎
出版日2019年10月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 ボナンザ
(2020/11/24 23:06登録)
前作に続き、ほのかな百合要素を交えつつしっかり本格になっているのがすごいところ。

No.1 6点 nukkam
(2019/11/01 20:24登録)
(ネタバレなしです) 2017年発表の長編第2作の本格派推理小説です。デビュー作の「元年春之祭」(2016年)は作中時代を古代中国(前漢)に設定していましたが本書は現代です。女子高生が活躍する青春ミステリーでもあるのですが死亡した学生がいじめに遭っていたという前振りがあるとはいえ、明るさや華やかさやユーモアの類は皆無に近く、終始暗い雰囲気に覆われています。雪の上に足跡のない雪密室の謎やアリバイ検証を地道に進めていますが作者が一番注力したのは動機ではないでしょうか。「元年春之祭」でもユニークな動機が印象的でしたが本書のもかなり珍しく、これはないと納得できない読者がいるかもしれません。虚しさを残しながら締め括った第4章の後に後日談的な終章が続き、そこでは新たな驚きが待っていますが個人的にはエンディングの順番を逆にする工夫はなかっただろうかと思いました。

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