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ミステリの祭典

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ビブリア古書堂の事件手帖~扉子と不思議な客人たち~

作家 三上延
出版日2018年09月
平均点6.00点
書評数4人

No.4 6点 まさむね
(2019/05/12 21:44登録)
 人気シリーズの後日譚。栞子さんと大輔クンは既に結婚していて、6歳の娘・扉子ちゃんと3人家族という設定です。7冊刊行された本家シリーズが2010年~2011年までのエピソードだったということらしいので、本作が刊行された2018年を基準とすると…なるほど計算は合う(笑)。
 本家シリーズ後半を半ば意地で読み進めた感のある身としては、正直それほど期待せずに本書を手にしたのですが、登場人物の近況を含めて時間軸が多少動いた効果なのか、無理にコトを大きくしない短編構成のせいもあるのか、個人的には好印象でしたね。読後感もいい。物語はもう暫く続きそうですが、続編も読んでみようかな…という気にはさせられましたね。それぞれの登場人物の前日譚もありそうだし。

No.3 6点 虫暮部
(2019/03/04 12:28登録)
 必然性があって完結させたシリーズだけど結局捨てられなかったか、世知辛いなぁ、と思って読み始めたが、番外編としては上出来。

No.2 6点 E-BANKER
(2018/11/27 09:34登録)
大ヒットビブリオミステリーとなった「ビブリア古書堂」シリーズ。
前作の⑦「~栞子さんと果てない舞台」から六、七年後が舞台となる本作。
栞子さんと五浦は結婚して、その娘もすでに六歳となって・・・(何とも羨ましい話です)

①「北原白秋、与田準一編『からたちの花 北原白秋童謡集』」=何巻目かに登場した男・坂口昌志のその後をめぐる物語。タイトルにわざわざ「与田準一編」とあるのは当然理由があるからで、「版」の違いがこの物語の謎を解く鍵となっている・・・なんて実にビブリオミステリーらしい一編。
②「俺と母さんと思い出の本」=実際の本のタイトルじゃないのは、依頼者も本のタイトルが分からないため。しかも「ファミ通」や「マル勝PCエンジン」なんて往年のゲーム雑誌まで稀覯本として登場する。確かにFF5は名作だったからねぇ・・・
③「佐々木丸美『雪の断章』」=残念ながら「雪の断章」は未読(読もうかどうしようか迷った経験はあるんだけど)。今回も何巻目かに登場した男・志田と彼を慕う美少女・小菅のその後をめぐる物語。今回も「版」の違いが最終的に謎を解く鍵となっている。やっぱり読もうかな「雪の断章」・・・
④「内田百聞『王様の背中』」=これはなかなか面白そうな作品だね(「王様の背中」のこと)。パート⑦で栞子に打ちのめされた男・吉原の息子が意趣返しをしようとするが・・・。それにしても。栞子の娘・扉子恐るべし!

以上4編。
いやいや、シリーズファンにとっては実にうれしい続編。
しかもふたりはちゃんと結婚していて、かわいい娘まで生まれて・・・ていう設定。
もうそれだけでも満足、満足。ということで終了。

えっ?それだけ?というわけでもありませんが、今回も別にレベル落ちした感じはありません。
相変わらず一冊の本をめぐって、登場人物たちはさまざまなドラマを見せてくれます。
どんな謎も、それが本にまつわるものであれば、栞子さんが必ず解決してくれます。
もう安定感十分。
今後は娘・扉子の成長も実に楽しみになってきた。
(もう完全に親目線・・・)

No.1 6点 HORNET
(2018/11/25 18:41登録)
 五浦大輔と栞子が結婚して7年。二人の間には扉子(とびらこ)という娘ができ、ビブリア古書堂を営みながら生活している。扉子は栞子の素質(?)を受け継ぎ、幼稚園児ながら本を読みふける毎日。そんな扉子が手に取った本を見て、その本に纏わるエピソードを話して聞かせる、というスタイルで書かれている。
 このシリーズを読んできた人たちなら聞き覚えがある、坂口夫婦、志田、小菅奈緒などが次々に登場する。娘に話す話ということで、基本的にハッピーエンドのイイ話ばかりで、読後感もあったかい。
 坂口夫婦の第一話と、新しい話だったが第二話がよかった。
 今後扉子が成長して、「第二の栞子」のような話になっていくのだろうか。

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