DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件 原作:大場つぐみ、小畑健 |
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作家 | 西尾維新 |
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出版日 | 2006年08月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 4人 |
No.4 | 6点 | ボナンザ | |
(2021/02/11 19:19登録) これは外伝であることを逆手に取った名作だと思う。南空のキャラクターが原作と違いすぎる気もするが、笑えるシーンも多くて面白い。 |
No.3 | 7点 | バード | |
(2019/09/14 20:12登録) (再読シリーズ6) 部屋の片づけをしていたら昔読んだ本書がでてきた。掃除そっちのけで読んでしまったが(おい!)、「DEATH NOTE」のスピンオフとしては満点に近い出来ではないか。あくまで他人の褌なので7点としてるが「DEATH NOTE」ファンなら是非一読を。 本書の犯人であるビヨンド・バースデイは死神の目を持っているという設定だが、デスノート無しの事件で死神の目の設定をこれだけ活かすとはお見事である。またLというキャラクターを漫画で知っているからこそ引っかかる例の仕掛けが面白い。 スピンオフとして気になる点は、南空ナオミの性格が原作から想像されるものより若干ユーモラスな風になっている点かな。ナオミが主人公として物語を引っ張る以上少し盛られるのはしょうがないか。(まぁ原作での出番が少ないし本書のキャラ付けも好きだけどね。) 密室を作った理由や、藁人形の役目などミステリとしてもいいと思う。ただ西尾さんらしい言葉遊びは少し過剰かなとは思ったわね。 |
No.2 | 8点 | 虫暮部 | |
(2019/07/23 11:20登録) 『DEATH NOTE』は熟読したので、名前を見ればキャラクターの顔が浮かぶ。そんなファンの性質を逆手に取って一本取られた。 原典には“2年前にLの下で働いたことがある”と言う南空ナオミの台詞があるので、それがつまりコレなのだろう。人がポコポコ死ぬ『DEATH NOTE』の中でも、南空ナオミの死は理不尽かつ無念の最たるもので、多大な傷痕を読者(私)に残したものだが、その彼女に再登板の機会を用意するとは粋な真似をしてくれる。 |
No.1 | 7点 | メルカトル | |
(2018/05/24 22:24登録) ロサンゼルスで起きた連続猟奇殺人事件。休職中のFBI捜査官の南空ナオミはこの事件の捜査依頼を、世界的名探偵Lから受け入れた、というか受け入れざるを得なかった。第一の現場に向かうナオミは竜崎と名乗る私立探偵に出会い、協力して捜査に当たるのだが。 ページ数の割に値段が高いですが、これには理由があります。まず普通の単行本よりも一回り縦も横も長い、そして文字が細かいうえに二段組みとなっているということです。全体的にスペシャルでゴージャス感が漂う、凝った装丁になっています。集英社にもそれだけ力が入っている証左だと思います。 私は『デスノート』は映画しか知りませんが、読み終えるのに支障は全くありませんでした。原作を読んでいない、映画も観ていないという方でも十分に楽しめると思います。 西尾維新にしてはガチガチの本格ミステリです。いつもの作風とは結構かけ離れていると思います。ただ、軽妙さはどことなく感じられ、そこに若干の重厚さが加味されているような印象です。 ノベライズですが『デスノート』に関連していると言えるのは、死神の目とラストだけで、中身はほぼ西尾氏のオリジナルと考えて間違いないだろうと思います。内容に関しては興が削がれる可能性が高いので触れずにおきます。おそらく西尾維新のファンにも、『デスノート』のファンにも受け入れられる作品でしょう、断言はできませんが。 |