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ミステリの祭典

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護られなかった者たちへ
宮城県警シリーズ

作家 中山七里
出版日2018年01月
平均点7.00点
書評数3人

No.3 8点 たかだい
(2024/12/28 06:20登録)
本来なら最後のセーフティとして機能する筈の社会保障制度、そこから零れ落ちる者もいるという厳しくも残酷な現実を背景に、被害者を拘束して餓死させるという時間掛けた(ある意味で)最も残忍な手口で殺人を行うに至った経緯が語られる社会派ミステリーの傑作
犯人の正体や事件の真相であったり事件自体の謎も勿論面白いのだが、なにかと理由を付けて生活保護を受けさせて貰えない者が居る一方、規則を破って生活保護を不正受給する輩も居る、そんな制度の闇が克明に描かれ、思わず考えさせられる作品です

No.2 6点 zuso
(2022/11/03 22:16登録)
生活保護受給を中心とした社会福祉の問題点を核として進むストーリー展開に気を取られ、見事に騙された。予想外のラストである人から語られるメッセージが胸に突き刺さり、心から離れない。

No.1 7点 HORNET
(2021/10/20 15:32登録)
 生活保護の受給、それを取り扱う福祉保険事務所と行政をテーマにした社会派ミステリ。
 全身をガムテープで拘束されたまま、放置されて餓死させられるという事件が連続して発生。手口は同一犯を思わせる共通したものだが、被害者のつながりが見出せない。しかし、被害者の過去を洗っていくうちについに、ある福祉保険事務所で同時期に勤務していたという共通項が見つかる。犯行は、生活保護対象者の逆恨みなのか―?

 相変わらず読ませる文章で、ノンストップで読破してしまうリーダビリティ。前半部で犯人も明らかにされ、両者のせめぎ合いが並行的に描かれていく倒叙形式かと思いきや…まぁ、ある意味想像の通り。
 ミステリとしては、登場の仕方や描き方で、真犯人もほぼ透けて見えるものだったが、生活保護問題というテーマ小説としての面白さがあるので、全体的には〇。

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