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ミステリの祭典

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サイロの死体
マイルズ・ブリードン

作家 ロナルド・A・ノックス
出版日2000年07月
平均点6.50点
書評数4人

No.4 6点 弾十六
(2018/11/14 20:37登録)
1933年出版。
冒頭の謎が地味目で、展開はゆったりとしているのですが、解決編は怒涛の勢いがあり楽しめました。探偵ブリードン夫妻(と言っても妻はちゃちゃを入れるだけ?)のシリーズものなんですね。ブリッジ、トートー、モスマンが車の愛称?と註釈され、冒頭に車が6台も出てくる割に具体的な描写が少ないので、どんな自動車なのかイメージしにくかったです。作者は車にあまり興味がなかったような気がします。

No.3 8点 ロマン
(2015/10/21 00:17登録)
大量の極め細やかな伏線、ひねくれたプロットが絡みあった、まったく無駄なところなんてないような練りこまれた作品。ストーリーはやや平坦だが、伏線やオチの皮肉はなかなか効いていたと思う。結末に至る過程でも、おかしな手がかりにニヤリとしたり、ブリードンの論理遊戯に酔いしれたりと楽しませてもらった。

No.2 6点 蟷螂の斧
(2014/07/24 21:56登録)
裏表紙より~『イングランドとウェールズの境界地方、ラーストベリで開かれたハウスパーティで、車を使った追いかけっこ〈駆け落ち〉ゲームが行われた翌朝、邸内に建つサイロで、窒息死した死体が発見された。 死んでいたのはゲストの一人で政財界の重要人物。 事故死、自殺、政治的暗殺と、様々な可能性が取り沙汰される中、現場に居合わせた保険会社の探偵ブリードンは、当局の要請で捜査に協力するが、一見単純に見えた事件の裏には、ある人物の驚くべき精緻な計算が働いていた。考え抜かれたプロットと大胆なトリック。 手掛かり索引を配し、探偵小説的趣向を満載した傑作本格ミステリ』~                      皮肉(聖職者らしい教訓か?)をモチーフにした作品のように感じました。当時としては、一捻りあるプロットであると思いますが、そのため、やや複雑になってしまった?という印象です。手がかりの索引があり、著者の丁寧な作品作りは覗えます。なお、解説において、「十戒」第5条~中国人を重要な役で登場させてはいけない。~の意味がやっと解かりました(笑)。

No.1 6点 kanamori
(2011/10/22 17:16登録)
マイルズ・ブリードン夫妻が登場するシリーズの3作目。
探偵役が保険会社の調査員というのは(当時としては)新しいと思いますが、ミステリのスタイルとしてはお屋敷もののガチガチのクラシック・ミステリです。
邸内に建つサイロ(牛などの食糧を収納する塔型貯蔵庫)内で死体で発見された招待客の事件は、途中の展開がやや平板で中だるみ感がありますが、手掛かり索引まで用意された終盤のブリードンの解法は意外とロジカルで、皮肉が効いた真相も面白い。「陸橋殺人事件」を読んだ時の悪印象が若干緩和されました(笑)。

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