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ミステリの祭典

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動かぬ証拠

作家 蘇部健一
出版日2001年05月
平均点4.71点
書評数7人

No.7 6点 名探偵ジャパン
(2019/05/19 13:11登録)
この作者は不当に迫害されていると感じるのは私だけでしょうか(笑)
本作については、普通に「本格」している作品ばかりだと思いませんか? 中には文章だけで説明可能な作品もありますが、概ね「オチのイラスト」を効果的に使った快作ぞろいです。
やはりデビュー作の「六とん」(表題作でなく、その他のくだらない作品群)の印象が悪すぎて、それが延々と尾を引いているのでしょうか。
人の第一印象を覆すのって相当難しいんだなぁと、改めて感じ入りました。

No.6 6点 まさむね
(2017/09/18 16:47登録)
 ラスト1ページの「イラスト」で決定的な証拠なりが示されるという、その発想は面白い。イラストだからこその衝撃というのも、確かにありますしね。
 イラストを活かしたという意味では、「しゃべり過ぎの凶器」がベストかな。「天使の証言」も含めた2篇は、作者らしくないというと失礼かもしれないが、内容としても端正で、なかなかの良作。
 一方で、作者らしい作品としては「逆転無罪」と「宿敵」が双璧で、どちらもラストのイラストが効いています。私は「くっだらねぇ…」っていう感情は、ある種、爽快感に似ていると思っておるのです。根拠はないけど。でもスカッとしましたぜ。
 今回の蘇部健一ワールドは、結構幅広でストレスもなく、私は正直楽しかったな。

No.5 5点 斎藤警部
(2017/06/27 19:54登録)
山崎豊子の「沈まぬ太陽」を髣髴とさせる題名ですが、中身は全く違う代物ですので、間違えて買わないようにしましょう。
結末というかオチ(動かぬ証拠、但しそう言い難いのも中には混じる)を捲った最終ページのイラストで瞬殺理解させるという企画にはなかなかの男気を感じます。
全体的に鮎川哲也のチャラい系倒叙短篇っぽいストーリーのが多いですが、⬅︎ここでわざわざ「鮎川哲也の」と書いたのがミソで、それなりにカッチリした本格ミステリ興味に裏打ちされた短篇が並んではいます。

中で最も結末に重みを感じる「しゃべり過ぎの凶器」。文章だけでもイケそなとこだが、わざわざ写実性高いイラストで『動かぬ証拠』を表した効果は確かにあった。
笑い方向への一撃となるとやはり「宿敵」。これも瞬殺イラストならではのインパクト。
一見地味な所で、一瞬ええっ!?と思い、秘められたストーリー部分に想いを馳せる「再会」。。。。これちょっと泣けませんか?
中にはオチ・イラスト化になってないのもあったりすんだけど、そいつも作品自体は詰まらなくない。
だけど、最後のイラスト収束に拘るあまり折角もっといい感じに膨らませそうなミステリ脈路をわざわざ窄めて終わらせてないか? ってのもある、二人の漫画家のヤツとか。

だけどね、ついついスイスイ読んでしまうのよ、アタシこういうの。でチョッピリ後悔するの。あなたはどうかしら?

No.4 3点 江守森江
(2009/05/22 17:11登録)
読了後にパラパラやる為にある本。
小ネタの推理クイズ本としてなら暇つぶしにはなる。

No.3 6点 H.T
(2009/04/05 12:55登録)
まず、最初の一編を読みました。
「ああ、なるほどっ!」と、最初で期待度UP。
次第に読んでいくうちに、「なんじゃこりゃ?」とか、「どういう意味?」と分からないのもありましたが、大体は楽しめました。

No.2 1点 なの
(2007/11/17 12:04登録)
ホントダメですこの作家。
一発ネタ勝負なら、テンポ良く「アッ!」と言わせる工夫をすべき。
ネタが稚拙な上に文章は冗長、トドメにイラストがヘボ。
(これはイラスト担当者の所為ですが、何でこんな人を起用?)
「あーあーそーですかーよかったねー」的読後感。
頼むから1点以外を付けさせて・・・。

No.1 6点 ぷねうま
(2007/11/17 06:31登録)
倒叙ものの解決を絵で表すという人類史上全く類を見ない新しいタイプのミステリー。
しかし、かなりアホくさい。こんなものを机に向かってせこせこ書いている蘇部健一を想像すると爆笑ものである。
(皮肉に聞こえるかもしれませんが、点数はちゃんと「作品自体」でつけてます)

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