皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
viviさん |
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平均点: 6.50点 | 書評数: 327件 |
No.12 | 6点 | 僕の殺人- 太田忠司 | 2010/04/30 19:19 |
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主人公が、
被害者、加害者、証言者、トリック、探偵役、記述者 という6役を担う作品です。 かなり重いテーマを扱ったものだと思うのですが、 太田氏の描く少年像は背後に強さやしなやかさもあって、 それが悲惨な結果を予想しそうな読後感にも、 希望を願えるような余韻を残しています。 伏線なんかも丁寧なのは、太田氏らしいですね。 |
No.11 | 6点 | 狩野俊介の肖像- 太田忠司 | 2010/04/30 18:49 |
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人間の醜い部分を見せ付けられるような、
そして俊介の苦しみや揺れ動く心が分かるような、 そんな重い短編集です。 個々の作品のそれぞれを評価すると言うより、 「降魔弓事件」の頃のサイドストーリー的な意味合いが大きいので、 キャラ面を中心とした作品集だと考えた方がよいでしょう。 |
No.10 | 6点 | 降魔弓事件- 太田忠司 | 2010/01/14 01:15 |
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提示される不可能犯罪の面白さからすれば、
種明かしが若干ノーマルすぎる気がする嫌いはあります。 しかし、論理立てた展開は好感が持てます。 人間関係がどろどろしているところはいつもどおりで、 こんな人間ばっかり見てたら、 俊介がひねくれた人間になりはしないかと、そっちも心配です(笑) |
No.9 | 6点 | 天霧家事件- 太田忠司 | 2009/07/26 01:26 |
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狩野俊介シリーズだけど、俊介の推理は無いという、
ちょっと番外編っぽい、なんちゃってハードボイルドですね。 個人的には野上探偵は好きなので、 こういう番外編で大人の貫禄が見られて良かったです☆ このシリーズは、少年探偵主人公にしては、 かなりコテコテの黒いドロドロ背景も多かったりしますが、 この作品は特に「大人って汚いな~」という設定ですね。 それから、人間って弱いな・・・というのも身にしみました。 |
No.8 | 6点 | 夜叉沼事件- 太田忠司 | 2009/05/30 01:16 |
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そんなに意外なトリックも使っていないし、
ありがちな展開ではあるけれど、 こうやってミステリは生み出されていくんだ・・・と 感心してしまいました。 俊介たち愛すべきキャラクターの役割のようなものが決まった作品で、 シリーズの土台固めの作品といっても良いかも(^^) かなり暗い話ではありますが、 何故か読後感は悪くないというのは、太田氏の文章によるところも大きいですね。 |
No.7 | 6点 | 幻竜苑事件- 太田忠司 | 2009/05/21 02:09 |
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少年が主人公だし、
若い読者を想定しているのか、伏線も非常に親切です。 でも、人物設定や人間関係などはかなりシビアですよね。 最初、あからさまに○○でしょ!と思わせておいて、 実はそうではなくて、××トリックだったんだ~という、 そのひねり方が面白かったです。 新味に欠けるようで、うまい描き方ですよね☆ |
No.6 | 5点 | 伯林水晶の謎- 太田忠司 | 2009/04/02 01:07 |
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ぴりっと大きいトリックが無いのが寂しい感じですが、
話自体は歴史的事件を絡めたりして意欲的だったのではないでしょうか。 犯人が分かった後の脱力感が大きくて、 ちょっと高得点はつけられない感じですけど・・・ 霞田志郎が犯罪と関わることへの覚悟のようなものが伝わってきて、 キャラ面では、納得して読みました。 |
No.5 | 7点 | 倫敦時計の謎- 太田忠司 | 2009/03/16 20:11 |
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霞田志郎のシリーズ2作目です。
軽いけど真面目という文章は結構好みなので、 千鶴のキャラもあいまって、お気に入りシリーズになろうとしています。 しかも今回の事件は冒頭からかなり派手な設定で、 かなり引き込まれるし、スピード感もちょうどいい感じですね。 若干、「出来すぎ」な感じもありますけど、楽しめるミステリです♪ |
No.4 | 6点 | 狩野俊介の冒険- 太田忠司 | 2009/01/14 00:43 |
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このシリーズの短編集と言うことで、
どんなテンポで進むのかと思ったら、 かなりほのぼのした話もあって、よかったです。 太田氏の書く少年像が好きで、 俊介がどのように成長していくかも楽しみなのですが、 番外編の「電脳車事件」はちょっと違和感あったな~(^^; |
No.3 | 6点 | 上海香炉の謎- 太田忠司 | 2008/07/15 21:40 |
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太田氏の国名シリーズ。
探偵役の兄妹にも好感が持てました。 ド~ンと大きなトリックというのは無いのですが、 明らかになる手がかりを元に、 推理を組み立てていく過程は論理的で好みでした♪ 若干伏線が弱いのかな~と思う部分はあるけれど、 ミステリを読んだ!という気分が味わえるのでOKかな(^^) |
No.2 | 6点 | 月光亭事件- 太田忠司 | 2008/07/10 15:45 |
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12歳の天才少年探偵という設定に、不安と期待と。
でも、読み終わってみたら口元に笑みが残っている感じでした。 そう、何とも懐かしい雰囲気の「探偵小説」でしたね。 現代社会では「殺人事件を解決する探偵」など存在し得ないなんて、 そんな野暮なことを言う人は読まないほうがいいです。 「探偵」のいる世界を楽しみたい方はぜひ♪ トリックなどは簡単だったので、物足りないところもありますけど。 |
No.1 | 5点 | 新宿少年探偵団- 太田忠司 | 2008/01/08 00:29 |
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乱歩の少年探偵団のムードを現在に、という作品でしょうが、
現実から離れた独特の世界観があります。 主人公たちが中学2年生というのも、 子供と大人の間という位置づけで、自立心や成長をテーマにしています。 スゴイ!という話ではないけど、 キャラ好きとしては、続きを読んでみたい気がします。 |