皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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ギザじゅうさん |
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平均点: 6.99点 | 書評数: 238件 |
No.8 | 7点 | 二の悲劇- 法月綸太郎 | 2004/11/28 17:03 |
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二人称とはまた変わっている。作例としては都筑道夫の『やぶにらみの時計』しか知らない。しかし本作では、それがトリックと大きく関わっているだけに、評価できる作品である。ただし、二人称の可能性の狭さゆえか、トリックが看破しやすいのは残念だ。それを作者も認識していたのかどうか、そこに至るまでの過程に一工夫も二工夫も凝らしているだけに、非常に楽しめる作品となった。 法月親子の掛け合いなど、時には漫画のように感じることもあったが、このくらいで調度良いのかもしれない。(法月警視ファンに対するサービスなのかもしれないが) さて、『三の悲劇』はどうなるのやら。三人称視点を多用した、非常に重層的な作品になるのではないか、と思っているのだが。 |
No.7 | 7点 | ふたたび赤い悪夢- 法月綸太郎 | 2004/07/29 22:39 |
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『頼子のために』『一の悲劇』に連なる三部作のラストをかざる力作。長さの割りにグイグイと引きこまれ、話の展開の仕方も非常に面白いものだった。トリックや犯人という点では多少わかりやすいという瑕疵はあるものの、後期クイーン問題に真正面からぶつかるのだから、大したものだ。法月こそが真のクイーンの後継者か? |
No.6 | 6点 | 一の悲劇- 法月綸太郎 | 2004/04/18 23:05 |
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前作『頼子のために』とは手法こそ違えど、根本のテーマは近く、悲劇的な作品。 サスペンスフルな展開に目まぐるしく変わる容疑者と充分に楽しめる。ただし、最後の真実は読者の予想出来る範囲だったという意味では、いささか物足りない。 (といってもこの作品を書いた意義は認めている) 付け加えておけば、この作品には『名探偵』は必要であると思う。この物語における『名探偵』の意義は?『名探偵』であることの苦悩を交え、本当に『名探偵』は必要なのか、と思わせるには必要な舞台装置である。 |
No.5 | 7点 | 法月綸太郎の冒険- 法月綸太郎 | 2003/05/13 01:25 |
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なぜ死刑囚が死刑当日に殺されたのか? なぜその男は恋人の肉を食ったのか? 開け方の分からない扉を使った密室…とちょっと変わった設定を、見事にロジックで解くところがやっぱりシンプルで魅力的。 |
No.4 | 8点 | 頼子のために- 法月綸太郎 | 2003/03/21 22:13 |
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トリッキーではないけれど、プロットの巧みさが光る美しく、またおぞましい悲劇である。 最後にあらわれる“操り”がなんともいえない。 |
No.3 | 8点 | 誰彼- 法月綸太郎 | 2003/02/08 16:18 |
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捜査が一歩進むごとに、容疑者がめまぐるしく変わっていく。 なんとなく破天荒というイメージが強かった。 |
No.2 | 5点 | 雪密室- 法月綸太郎 | 2002/10/01 01:06 |
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メイントリックはおもしろいのだが、それはないだろうという気にさせられる。 ストーリーはそれなりにおもしろいが、どこか物足りない。 |
No.1 | 7点 | 密閉教室- 法月綸太郎 | 2002/08/19 01:01 |
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序盤から何故机と椅子を運び出したのかという謎があり、展開の仕方もなかなかよい。 トリックも大掛かりだし、実際に成功するとは思えないけれど。 驚きはないけれど、楽しめたかな? |