皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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モトキングさん |
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平均点: 6.06点 | 書評数: 78件 |
No.3 | 5点 | 完全無欠の名探偵- 西澤保彦 | 2004/01/06 16:17 |
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世間の評判ほど傑作だとは思わなかった。 まあ、気楽にサクサク読める作品。 もの凄い入り組んだ人間関係はあまりに非常識すぎて、かつ登場人物の雰囲気も相まって、コメディとしてまあ面白い。 ただ、いわゆる本筋の間に交互に挟まれる鳩のエピソードを見る限り、作者は完全にコメディタッチを狙ったのでもないようだが、結果としては完全なるコメディ。不思議な才能だ。 肩肘張らずに電車通勤にでも如何でしょうか? |
No.2 | 6点 | 麦酒の家の冒険- 西澤保彦 | 2003/12/09 13:45 |
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この試みは好きだ。評価出来る。 ただ元となる真相が、あまりに日常的で、有り触れすぎているため、真相でのサプライズが薄めになっている。また、それらに引きずられるように、サスペンス感やエキサイト感が薄れ、ストーリー自体のドラマ性が少ないように思う。 もう一度、違う題材で、同様の試みの作品をお願いしたい。 そう、惜しむべきは、手掛かりから真相へと転がっていく論理や発想の流れはとても面白く仕上がっているのだから。 あと、真相に到達すべき唯一の論理に関しては、まず想像で補う仮説を立てるのは良いとしても、それが真相であると結論づけるならば、何らかの方法で、当初、想像と銘打っていたパーツを事実として裏付ける何某かが欲しかったような気がする。 |
No.1 | 5点 | 七回死んだ男- 西澤保彦 | 2003/12/04 13:25 |
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面白い。エンターテイメントですね。 少しブラックな味付けをしてあるドタバタコメディという感じ。 よく著者の作品はSF云々言われるけど、この設定は、作者の腕も相まって大して違和感はわかないので、SFはちょっと、という方でも問題なく入り込めるでしょう。 でもミステリとしては、それほどでも…。トリックというトリックはないですし、…まあ一人称による事実誤認を誘う叙述トリックの応用ですね。この「応用」というのは、故意の事実描写省略ではなく、主人公自身の誤認から来るものなので。 西沢ファン若しくはコメディ好きなら。 |