皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
なのさん |
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平均点: 5.51点 | 書評数: 218件 |
No.14 | 7点 | てるてるあした- 加納朋子 | 2005/06/03 00:34 |
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※気持ちネタバレ
『ささらさや』の姉妹編です。 超絶お人好しのさやに対して、かなりいじけた性格の照代がヒロインです。 まぁ、家庭環境を考えると当然なんですが。 前作ではそれなりにあった『日常の謎』は、最初だけで完全放棄・・・一人の少女の成長物語となります。 やっぱり佐々良の人たちは、他所から来るとあんな風に見えるんだなぁ、と妙に納得・・・特にさや。 幽霊の謎は正直途中で予測出来ますね。 脇キャラの○○が、大きなヒントになってます。 そう言えば・・・マスター出てた? 不動産屋まで再登場してたのに。 |
No.13 | 3点 | コッペリア- 加納朋子 | 2005/06/02 21:55 |
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※ちょっとネタバレ
加納先生の新境地・・・ではあるんでしょうけど、 どうもバランスが良くない感じがします。 不幸な過去、トラウマ、フェチシズムなどの暗めの題材が、 後半一気にスイートな世界に収束していきます。 いつもなら、そのスイートさが安心感・安堵感に直結するのですが、 どうにも居心地の悪いムズ痒さが残ってしまいます。 ドールという無機質な世界が、柔らかな加納世界には不似合いと言うか・・・。 エピローグも、とって付けた感があって私はダメ。 少なくとも、創也氏は人形と共に滅ぶべきだった筈。 ドールを破壊するにしても、命惜しさではなく『炎に包まれる前に自らの手で』だと思うんですけどねぇ・・・マニアとしては。 |
No.12 | 8点 | いちばん初めにあった海- 加納朋子 | 2005/05/03 22:01 |
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優しく温かい『再生』の物語。 加納節全開、とにかくいい話です。 表題作のみではどうもすっきりしない感もあるんですが、 二作目で解消、清々しく爽やかな結末を迎えます。 とにかく皆救われる・・・ハッピーエンド万歳。 やっぱりこの方、短編連作で一番本領発揮をされるようです。 |
No.11 | 8点 | ガラスの麒麟- 加納朋子 | 2005/01/05 17:17 |
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加納作品にしては、ショッキングな展開ですが、 本質的には優しく、そして温かい再生の物語です。 やはりこの方は短編連作の名手ですよね。 駒子シリーズもそうですが、最後に全てのピースがパシパシと嵌まっていく快感が何とも癖になります。 |
No.10 | 8点 | ささらさや- 加納朋子 | 2005/01/05 14:34 |
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『日常の謎』モノとしては、ちょっともう一つ・・・と言うか、 非常に分かり易い話ばかりなんですが、空気の清涼さが素晴らしいですね。 さやの優しさ(弱さ)にイライラしたりもしますが、 三婆たちの『ほっとけない』気持ちが良く分かります。 キャラがホントに生きてます。 しかし、旦那の家族に一発入れてやりたい(笑) |
No.9 | 7点 | スペース- 加納朋子 | 2005/01/04 21:51 |
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☆ネタバレ注意
久方振りの駒子シリーズ・・・ですが、ちょっと毛色が違ってます。 手紙が特別なファクターであるのはこれまで通りですが、 手紙が一章丸々である為、リズム的にもう一つと言うか、 延々ボケ続ける漫才を見せられている気分だったりします。 手紙自体の秘密も『掌の中の小鳥』的なアレですし・・・。 正直『スペース』だけだと・・・な出来と思いましたが、 『バック・スペース』で評価は一転、流石は加納朋子と思わせる良作でした。 4部作との事ですが、ラストがどう着地するのか、今から楽しみです・・・ただ、もうちょっと分量増やして(苦笑) |
No.8 | 7点 | 虹の家のアリス- 加納朋子 | 2004/10/15 16:26 |
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前作同様、血生臭い事件のない柔らかな短編連作です。
しかし・・・回が増す毎に悪魔化していく安梨沙に驚愕。 『牢の家・・・』は流石にヤバくないですか? 『鏡の家・・・』には騙されました、正直一番驚きましたよ。 ラストでは完全悪魔化した安梨沙、続編があったらどうなってるのでしょうか(苦笑) |
No.7 | 8点 | 魔法飛行- 加納朋子 | 2004/09/27 16:50 |
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暖かく、春の陽射しの中でまどろんでいるような作品集です。 ・・・実際の舞台は秋から冬なんですけど(笑) 何と言っても主人公・駒子が自然体で、見ていて清々しい限り。 終章に向けての伏線の収束具合は流石です。 でも皆さんが仰る通り、瀬尾さんの影が薄い・・・。 |
No.6 | 8点 | 月曜日の水玉模様- 加納朋子 | 2004/09/25 17:20 |
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『レイン・レインボウ』のキャプテン、片桐陶子の事件簿。 ちょっとだけラブコメ風味・・・はい、いい歳してラブコメ好きです(笑) 進展しそうでしない、二人の仲がいい按配。 『金曜日・・・』なんてプロポーズですよね。 しかし、『日曜日・・・』の真相は、『流石にまずくないか?これ??』と思います・・・いや心から。 |
No.5 | 8点 | 掌の中の小鳥- 加納朋子 | 2004/09/25 15:42 |
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事件らしい事件は殆ど起こらない『日常の謎』連作短編です。 加納さんらしい、とても暖かい物語で相変わらず読後感が爽やか。 紗英の魅力もさる事ながら、圭介の『自分はどこか欠けている人間』との思いに妙に共感。 きっと紗英はその隙間を埋めてくれるでしょう。 |
No.4 | 6点 | 沙羅は和子の名を呼ぶ- 加納朋子 | 2004/09/21 22:05 |
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何と言うか、暖かい雰囲気の短編集です。 ストーリー的には特に捻りも無く、ミステリと呼ぶのはちょっと無理ですね。 『オレンジの半分』には、ちょっと驚く仕掛けがありましたが・・・。 いつもながら読後感は爽快です。 |
No.3 | 7点 | 螺旋階段のアリス- 加納朋子 | 2004/09/21 17:42 |
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『不思議の国のアリス』をモチーフに描かれる、優しく暖かい世界。 真相が必ずしも驚きに満ちている訳ではなく、ミステリとしての評価を高くは出来ませんが、読後感がとてもいい作品でした。 ラストに登場する奥さんのキャラクターがいいですね。 |
No.2 | 7点 | ななつのこ- 加納朋子 | 2004/09/20 12:53 |
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処女作だけに、文章的には不慣れな部分も見受けられますが、とても面白かったです。 何とも言えない透明感と優しさに満ちています。 ヒロインの魅力も大きいのでしょう。 ラストの印税絡みの下りにはニヤニヤ。 |
No.1 | 8点 | レイン・レインボウ- 加納朋子 | 2004/09/19 23:22 |
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加納朋子さんの作品、初読です。
・・・いいですねぇ、何とも柔らかく暖かい空気が。 タイトルの通り、雨上がりの清々しさが感じられます。 特にミュータンの飄々とした所が気に入っています。 |