皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
雨兎耳須さん |
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平均点: 5.47点 | 書評数: 15件 |
No.5 | 5点 | 文学少女対数学少女- 陸秋槎 | 2025/05/29 15:40 |
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キャラ小説として読めば普通に面白いです。試みは面白いですが、ミステリとしては凡庸です。。 |
No.4 | 6点 | 喪服の似合う少女- 陸秋槎 | 2025/05/29 15:30 |
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陸秋槎特有の陰鬱な雰囲気を纏った本格ハードボイルドです。
令儀のキャラクターが良いですね。見せ場を最後に持ってきてくれるのは流石。 欲を言えばアクション要素がもう少し欲しかったですね。今ひとつ臨場感に欠けます。 |
No.3 | 8点 | 元年春之祭- 陸秋槎 | 2025/05/29 15:18 |
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デビュー作とは思えないほど構成力が高いです。ここまで読後の余韻に浸らせてくれる作家は珍しい。
こちらの方が百合の三角関係を上手く描けていると思うのですが、ミステリーとしては次作が上だと思います。犯人の動機も歴史ミステリーとして素晴らしく、味わい深いです。変な読みですが、犯人は探偵役にだけ真実に辿り着けるように行動していたのかなと思います(動機の面からすれば探偵役へのメッセージである事は明らかなのですが…) |
No.2 | 3点 | 盟約の少女騎士- 陸秋槎 | 2025/05/29 14:56 |
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シリーズ物の第一作目だとしても伏線が投げっぱなしなのともうダークな真実が露わになる形でもいいんじゃないかと思いました。
点数はシリーズ物なら4点、今後続編が刊行されないのなら1点です。続きものでないならば面白い以前の問題だと思います。 |
No.1 | 10点 | 雪が白いとき、かつそのときに限り- 陸秋槎 | 2025/05/26 12:48 |
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ネタバレ有りです。
この作品はタイトルから、密室が作られた過程、犯人は誰か…を連想させます。ですが、それは巨大なミスディレクションであり、この作品の真価は犯人の動機です。事実、過去の事件は途中で探偵役は推理を放棄してエピローグによって全貌が詳らかにされます。 自分が特別な人間である事を示すために殺人を犯すというのは小説の世界では特別珍しいことではありませんが、そこに青春期の要素を入れ、終盤まで上手く隠しながらもところどころで犯人の思想を描写によって明らかにする書き方で、独自性と共感性に優れた動機になっていると思います。この動機は共感性の観点から数十年後に読んだら9点くらいに落ちると思いますが、今の自分にはものすごく共感できたため満点以上です。 余談ですが、雪の密室での殺人において探偵役に見せかけて犯人だったという構図は某作品とそっくりですね。動機もですが様々な作品の影響があるように思えます。 |