皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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たかだいさん |
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平均点: 5.07点 | 書評数: 183件 |
No.3 | 5点 | 女が死んでいる- 貫井徳郎 | 2025/02/25 11:37 |
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著者としては数少ない短編集の一つで、バラエティに富んだ8編が収録されてます
文庫の解説によると既に2〜3冊の短編集が出せるくらいには様々な形で短編を書いているらしく、著者の拘り故に短編集自体の冊数は少ないのだという この辺りの事情を知ると「なるほど」と思わせる所は確かにあって、総じて収録された短編の質が高い、もしくは一定の水準を満たしているというのはあると思います(話の好みはさて置いといて) 多かれ少なかれどんでん返しの要素がある上で本格、社会派、誘拐物、果てはライトな作風のミステリーまでミステリーの方向性がバラエティに富んでいながら、あからさまに詰まらないと感じる作品が無かったのは流石だと思う。著者の拘りで収録作品を厳選した結果なのだとしたら納得です(解説を読んでの推測なので事実かどうかは分かりませんが) あと、個人的には表題作の「女が死んでいる」が収録作の中では一番読み応えがあって好きで、「殺人は難しい」に関しては作品そのものよりも世に出た経緯というか初出先が面白いなと思いましたね |
No.2 | 6点 | 誘拐症候群- 貫井徳郎 | 2024/11/09 10:28 |
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「症候群」シリーズの2作目で、今回の主題は誘拐となります
自らは矢面に立たず、ネット上のやり取りで人身掌握した女らを実働役にした幼児誘拐を仕掛け、比較的少額の身代金を要求する事で営利誘拐を成立させる こういったミステリー作品には知能派な輩は数多居るが、作中の黒幕「ジーニアス」も先述の手口を駆使する中々狡猾な知能犯だと読んでいて楽しかった 前作に比べるとエンターテイメント性は抑え気味な気はしたが、誘拐をテーマとしたミステリーとして純粋に面白い一作かと思います |
No.1 | 5点 | 失踪症候群- 貫井徳郎 | 2024/11/09 07:36 |
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おすすめのミステリーとしてちょくちょく見かけてた「症候群」シリーズの1作目
期待もありながら読み進めた感想としては、「まあまあ」という非常に曖昧な印象。つまらなくはないけど、一際面白いという事もない。可もなく不可もなく 主題の失踪については、それを達成する手段は面白い。こうゆうやり方もあるのかと感心した部分もあります また、法規的手段を用いて事件を探る捜査チームという設定も、まぁアリだと思う しかしながら、事件としての方向性が迷走気味に感じ、どこか唐突感が否めなかったのはマイナスでした。変に半グレじみたヤバい連中を事件に絡めた故に、話を無理矢理閉めた印象が強いのが原因かと思います とは言え、文章の読み易さも加味してエンターテイメント作品としてはアリな作品かと思います |