皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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ぷちレコードさん |
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| 平均点: 6.22点 | 書評数: 336件 |
| No.4 | 8点 | 沈黙の教室- 折原一 | 2026/07/31 21:50 |
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| 物語は交通事故で記憶を失った男が、ある中学校の同窓会における殺人計画書を所持していたことから自分との関わりを調べていくくだりと、黒板メモや怪文書を使った陰険ないじめが横行するその中学校の二十年前の出来事が交互に描かれていく。
作者独自の多重構造で現在と過去、複数の人物を巧みに出し入れし引っ張っていく。連続殺人といじめの因果関係を主軸とする人間ドラマの顛末も面白いし、手記や新聞などの多彩な文体を駆使した叙述の仕掛けにも磨きが掛かっている。 |
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| No.3 | 6点 | グッドナイト- 折原一 | 2025/05/03 21:13 |
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| 三階建てのアパートを舞台に、様々な住人の異様な人間模様が描かれる。息子の不眠症に対処するためにアパートの一室で心理研究所を営む女性のもとを訪れる小説家でもある母親が事件巻き込まれていく「永遠におやすみ」は、作中作と現実が入り乱れる作者の得意とする多重文体サスペンスの典型。以降、小説家を目指す人間の鬱屈とした心理、集合住宅において壁を隔てた隣人に抱く不審、夜の闇に跋扈する正体不明の怪人物といった折原作品に頻出するお馴染みの構成要素が虚構と現実のあわいで再構築された複雑怪奇なストーリーを形成していく。
異様な捻じれたプロットがサプライズを演出するだけでなく、一筋縄ではいかない人間存在の歪さを暴いていく。最終段階に至って浮かび上がらせる人間の業は作者ならではで、唯一無二の読み心地である。 |
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| No.2 | 6点 | 倒錯の死角−201号室の女−- 折原一 | 2024/12/16 21:52 |
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| アルコール中毒から退院したばかりの大沢の手記と、その向かいのアパートに住む清水真弓の日記と母親宛の手紙、そして母親の手紙で語られていく。
幾重にも読者を欺く話の入れ子構造を、様々な人物による叙述で作り上げていくので混乱してくる。過去と現在の移動も激しく、なかなか現在に辿り着かないのだが、そこに辿り着くまでの時間のトリックも巧妙に仕掛けられている。 |
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| No.1 | 7点 | 誘拐者- 折原一 | 2023/01/15 22:54 |
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| 様々な夫婦関係が錯綜している。一人の男に妻と内縁の妻がおり、その内縁の妻が失踪した後で別の内縁の妻が出来て、しかもそのうちの一人には離婚歴があるから、当然「前夫」なるものが存在する。夫婦関係の重複は複雑で、「夫」とか「妻」という表現では、いったい誰を指すのか曖昧になる。そして玉突き事故のように起きた二つの新生児誘拐に続いて、似通った名前の子供たちを巡る誘拐事件が描かれる。夫婦関係、親子関係、犯人、被害者関係などなど、「関係の相似性」は見事な計算の上に錯綜してゆく。
複雑すぎて理解に苦労する。それほどに作者の策略は手が込んでいる。叙述トリックを背景に、被害者・加害者の逆転というモチーフが潜在しているために、真相のインパクトが大きい。 |
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