皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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邪魅さん |
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平均点: 7.05点 | 書評数: 57件 |
No.6 | 8点 | メルカトルかく語りき- 麻耶雄嵩 | 2017/03/25 07:09 |
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流石麻耶雄嵩氏ともいうべき怪作
どの短編も好きですね やはり氏の作品は良い 一番好きなのは収束と答えのない絵本の二作ですね 収束はまずその企みに驚かされます 全てが明らかになって分かる最初の不可解とも言える殺害シーン、その意味が分かるところはまさに圧巻、凄まじいです 答えのない絵本も秀逸ですね どの推理にも説得力があり、最終的に行き着いた答えは前代未聞ながらに説得力は抜群です 密室荘もにやりとさせられました 最後まで楽しむことが出来ました |
No.5 | 10点 | さよなら神様- 麻耶雄嵩 | 2017/03/14 19:56 |
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今まで読んだ短編集の中でも過去最高クラスに好きな作品でした
少年探偵団と神様は、少々無理があるかなと思います 事実完成度という点ではこの作品が一歩劣るでしょう しかし丁寧に張り巡らせた伏線は悪くないです アリバイ崩しは、これは凄いと言わざるを得ません 被害者の行動の一つ一つを丁寧に説明し、鉄壁とも思えるアリバイを崩す 被害者の習慣をも利用した素晴らしい作品です ダムからの遠い道は個人的にはベストかなと思います 恐らく美旗先生は、死んだままの被害者を車に乗せていたことに大した意味なんかなかったのでしょう アリバイ工作の為とかではなく、恋人との最後のドライブ、そんなものを感じさせます しかしそこに偶然に偶然が重なって、鉄壁なアリバイが作られていった バレンタイン昔語りでは主人公が女性であることが初めて明かされます まあ、最初の作品から伏線は張ってありましたが気付きませんでした 一応叙述トリックでしょうが、作者はこのトリックはさほど重要視していなかったでしょう それにしてもこの作品のオチは凄まじいです 神様ならでは、これは脱帽せざるを得ません 比土との対決は、成程 無差別だとすれば、アリバイは無くなるわけです そして最終章、さよなら神様 これも強烈なオチでしたね 大好きです、今更多くは語りません |
No.4 | 9点 | 神様ゲーム- 麻耶雄嵩 | 2017/03/07 19:01 |
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素晴らしい出来です
芳雄少年の推理には隙がなく、それを否定する根拠は作中では何もない訳ですよ ある一点を除いては 最後に天誅を下された人物が誰であるか そのことの意味を考え、そしてあのとき身を隠せる場所は……と考えると と、まあ凄い作品でしたね、絶対に子供向けではありませんが |
No.3 | 7点 | 貴族探偵- 麻耶雄嵩 | 2017/03/03 16:30 |
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全体的に謎解きは凄く魅力的ですね
いずれの作品も良く練られていて素晴らしいと思いますが、貴族探偵のキャラがあまり好きじゃないです 以下ネタバレを含みます こうもりは自分の中ではマイベストです 違和感は随所に見られました、が叙述トリックが使われているという前情報は得ていながらも見破られず、やっぱりこの人は上手いと思いましたね 蛍に通じるところも多かったかな トリッチトラッチポルカのアリバイ工作は良いなあと 美容院という点を生かして、そして一見トンデモに見えるトリックですが窓の状況を推理していくとその過程に至るしかないというロジックは中々秀逸 春の声の真相も嫌いじゃないです 寧ろ好きです トンデモないですが、確かにそれ以外考えられないでしょう それ以外の作品も良く練られていて実にレベルの高い短編集だと思いました |
No.2 | 6点 | 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件- 麻耶雄嵩 | 2017/03/02 18:36 |
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どう評価して良いのやら分からない作品ですね
木更津による第三の密室トリックはかなり好きですけどもね もし本当にあのような現象が、限りなく少なくとも起こりうるとするのなら拍手でもって肯定しましたが、この作品はそう容易く終わるものではなく まあ楽しめたのは事実です 途中の抽象度の高い会話には辟易させられましたが、総じて読み難い文章では無かったです |
No.1 | 8点 | 螢- 麻耶雄嵩 | 2017/03/01 07:53 |
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素晴らしいです
人称誤認トリックについてはすぐに気付いたのですが、もう一つの大トリックには気付けませんでした ミステリに読み慣れている読者ほどもう一つのトリックに驚けるんじゃないでしょうか それにしてもこんなトリックがあったとは脱帽です |