皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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初老人さん |
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平均点: 6.80点 | 書評数: 130件 |
No.6 | 8点 | 十角館の殺人- 綾辻行人 | 2016/03/07 19:29 |
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今さら書評するのが躊躇われる程の超有名作。
ただ今振り返ってみて思うのはこの作品はミステリの法則に沿ったオーソドックスな作品というよりは、むしろ基本を踏まえた上で当時としては相当に捻りを効かせた異色の傑作という部類に属するのではないか、という事である。 まぁ何にせよ、このようなタイプの作品が広く世に知れ渡ったというのは大変喜ばしい事である。 |
No.5 | 4点 | 黄昏の囁き- 綾辻行人 | 2014/07/09 09:07 |
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前作、前々作と比べて明らかにパワーダウンしており、短くまとめているのは良いのだが、犯人の正体もありきたりなものだった。これといったトリックもなく、褒めるべきところがあまりない。
作者もこのシリーズの方向性でやっていく事の限界に気付かされたのではないだろうか。これ以降続刊されないのがその事の証明とは言えないだろうか。それともこの作品を最後に三部作として完成させたつもりなのか。いずれにしろ、少々残念な出来であると言わざるを得ない。 |
No.4 | 6点 | 人形館の殺人- 綾辻行人 | 2014/06/22 01:59 |
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館シリーズの中でも、あるひとりの人物の狂気というか、○○○○を扱っていながら今となってはそれほどのインパクトがこの作品からは感じられない。むしろネタが割れてしまえばシリーズの中でも比較的地味な部類、凡作に属するのではないか、と思ってしまう。ただ発刊直後の反響等を考慮して点数は甘めに付けさせていただいた。 |
No.3 | 7点 | どんどん橋、落ちた- 綾辻行人 | 2014/06/17 02:00 |
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バラエティに富んだ犯人当てがテーマの作品集として楽しめました。第1話のどんどん橋、第2話のぼうぼう森の人の思い込みを利用したトリックが大変好みです。そして第5話の意外な犯人、アヤツジユキト役の役者が登場するのですが、そう思わせておいて実は○○が…という展開。これも遊び心に溢れていて興味深かったです。伊園家の崩壊は、真相は平凡ですがこれほど救いの無い話は珍しいと思いました。フェラーリは見ていた、が作品の印象としては一番薄いように思いました。 |
No.2 | 6点 | 緋色の囁き- 綾辻行人 | 2014/06/14 18:29 |
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著者がまだ20代の頃書き上げた長編小説(改めて刊行されるにあたり新たな修正は最小限に留めたとの事)ということで拝読。
文章に多岐に渡って緋い、という表現が用いられるなど拙さが目立ちます。章の合間の小話でミスリードを誘う手法自体は理解出来なくもないのですが、こちらにしてみればもう一捻りして欲しかった、というのが正直な所です。 読後に想像の余地を残すラストは良かったと思います。 |
No.1 | 6点 | 奇面館の殺人- 綾辻行人 | 2014/04/26 16:17 |
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(ネタバレあります) 首と指が切断された理由、全員に仮面を被らせた理由など至極 納得のいくものだった。普通仮面を被った登場人物が出てくると仮面の下には別の顔が、と想像してしまいがちだが、 もっと身近なところにミステリ的な仕掛けがしてあった事に素直に驚かされた。ただ他の方も言っておられるように、犯人を特定するロジックが脆弱に過ぎるように思う。 |