皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
蟷螂の斧さん |
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平均点: 6.10点 | 書評数: 1702件 |
No.2 | 7点 | ナポレオン狂- 阿刀田高 | 2012/04/29 18:56 |
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(再読)別サイトで4000冊以上のミステリー書評をしている方が「切れ味について、短編ミステリはナイフ、阿刀田短編はカミソリ」と評しています。全く同感です。本作は直木賞。うち「来訪者」は日本推理作家協会賞受賞。歴代の同協会理事長には著者をはじめ、松本清張氏や東野圭吾氏が就任していますので、『才能』は認められているのでしょう・・・。著者は”人間性を描いたものが「純文学」娯楽物は「大衆文学」、前者の対象が「芥川賞」後者は「直木賞」、そのような区別は避けるべき”との旨発言しています。・・・そのようなことはさておき、長編ミステリーの合間には、手ごろな読み物と思います。 |
No.1 | 8点 | 冷蔵庫より愛をこめて- 阿刀田高 | 2012/04/29 18:55 |
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書評200冊目は著者の処女短編集(18話)です。当時007「ロシアより愛をこめて」をもじった題名に引かれ拝読。その後同著者にハマりかなりの冊数を読みました。今回再読。ブラック・ユーモア(奇妙な味)の世界です。「冷蔵庫より愛をこめて」・・精神病院を退院してみると、妻に愛人がいる様子。彼は貸し冷蔵庫業を思いつく。「趣味を持つ女」・・近所で葬式があるたびに女が現れる。どうも趣味らしい。「あやかしの樹」・・種を育てると女性の形をした樹となるという。そのためにはあることをしなければならない。~この作品がエロティックで一番好みで、オチは思わずニヤリとしてしまいます。印象に残っている1冊です。 |