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HORNETさん
平均点: 6.32点 書評数: 1121件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.45 7点 日本扇の謎- 有栖川有栖 2024/09/10 20:59
記憶をなくした青年が京都の海岸で発見された。身元を示す手がかりとなるのは持っていた扇だけ。そこから「武光颯一」という名が分かり、実家に帰った青年だったが、その後しばらくしてその家で密室殺人事件が起こる。いったい事件の背景には何があるのか―臨床犯罪学者・火村英生と助手の有栖川有栖は、いつものコンビネーションで謎の解明に向かうが……

 息つく間もなく次々と殺人が起こったり、物語が急展開したり、なんていう凝った仕掛けもなく、起きた事件を淡々と、地道に捜査する至ってオーソドックスな基本形のフーダニットなのに…なぜこんなに読ませる?この作家を私がイチオシで好きなのも、変化球だらけの昨今のミステリ界で、構えずに落ち着いてストレートな「本格」を楽しめるからなのだろうと思う。

<ネタバレ>
 密室の謎は、現実的であると同時に拍子抜け。とはいえ、物語の核はあまりそこになく、記憶喪失の青年・颯一の真実や、武光家の内実にあるため、そのことによる失望は特にない。最後の真相まで読んで、やはり出色のトリックや仕掛けがあるわけではないのだが…優れた筆者の文章と、物語全体を覆う謎めいた雰囲気に満足できる。
 冒頭で颯一を発見した女性教師が、もう少し物語に絡んでくるのかとも思ったのだが…そこがやや肩透かしを食った点。
 とはいえ、3,500円の「愛蔵版」を買ったものの、(ファンだからというのが大きいが)満足できた。

No.44 5点 濱地健三郎の呪える事件簿- 有栖川有栖 2023/02/23 20:39
 霊視ができる心霊探偵・濱地健三郎シリーズ第三弾。
 著者の魅力は、探偵がフーダニットの事件を解決するというオーソドックスなスタイルへではあるので、これは変化球のシリーズ。やはり一番好きなのは著者の本格作品だが、これはこれで素直に楽しめる。
 「戸口で招くもの」は、光景を想像するとゾッとするものがあり、本作品集の中では一番良かったかな。「囚われて」なんかは完全なホラー。著者のファンは、上記のようなミステリを期待している人が多いと思うので、「こういうのもそれはそれで面白い」と思うか、「有栖川有栖に求めているのはこういうのじゃない」と思うか、きっと評価は分かれるだろう。
 私は前者なので、シリーズが続くのであれば読みたい。

No.43 6点 濱地健三郎の幽たる事件簿- 有栖川有栖 2023/01/21 19:42
霊視能力がある男が探偵役を担う、特殊設定のシリーズ。とはいえ、推理の入る余地があるため、本格ミステリ好きの有栖川ファンも楽しめる。
 本短編集では、「姉は何処」「浴槽の花嫁」なんかがそんな感じで面白かった。「お家がだんだん遠くなる」はちょっと趣を異にしているけど、時間に追われる切迫感もあってよかった。
 ラストの「それは叫ぶ」は、完全なるホラー、心霊話。悪くはないんだけど、前半の方の短編の方が好みかな。

No.42 7点 捜査線上の夕映え- 有栖川有栖 2022/02/06 19:55
 大阪の場末のマンションの一室で、男が鈍器で殴り殺された。男の遺体はトランクに詰められ、クローゼットの中に。金銭の貸し借りや交友関係上から、容疑者が浮上するも、それぞれに決め手に欠け、単純と思われた事件の捜査は一向に進展しない。コロナ禍で蟄居を決め込んでいた火村に、久しぶりに要請がかかるが、一筋縄にはいかない事件の様相に、火村は「俺が名探偵の役目を果たせるかどうか、今回は怪しい」と漏らす――。

 久しぶりの火村シリーズの長編、それだけで心が躍る。取り立てて奇抜な仕組みや設定があるということのない、正道の本格ミステリで、それが何よりよい。現場となったマンションには監視カメラがあり、出入りは全て記録されている中、その記録によれば容疑者たちは全て圏外になる。どの容疑者も等しく疑わしい状況の中、正攻法の捜査過程がずっと描かれていくのだが、それがよい。結末も、特に色めいた異彩さがあるようなものではないが、正道の本格ミステリを十分に堪能できた。
 大雪の家籠り(2/6)を、大いに楽しめた!

No.41 6点 山伏地蔵坊の放浪- 有栖川有栖 2021/02/11 16:28
 毎週土曜日にバー「えいぷりる」に集う常連たちに、山伏地蔵坊が、自身が関わった事件を語って聞かせるという形の連作短編集。事件の概要を山伏が語ったあと、常連たちが犯人を推理するパターンで、読者も同様に推理を楽しむことができる。
 有栖川氏らしいオーソドックスなフーダニットで、犯人・トリック当てクイズの体で楽しめた。

No.40 8点 マジックミラー- 有栖川有栖 2021/02/07 14:53
 ノンシリーズの、アリバイトリックを主題にした長編。(ただ、作家アリスシリーズの編集者、片桐光雄は登場しているが)
 鉄道ダイヤを駆使した、複雑で手の込んだトリックではあるが、カーの「密室講義」の向こうを張らんとする「アリバイ講義」があったり、ダイアローグ・エピローグにまで仕掛けが施されていたりと、二重三重に工夫が凝らされていて全体的に厚みのある作品だった。
 重要人物が双子である時点でトリックの概要は何となく予想がつくのだが、それでも各登場人物の言動をテンポよくつないでいく展開は魅力があり、最後まで非常に興趣が尽きることなく読み進められた。
 鮎川哲也氏による最後の解説も読後の余韻を後押ししてくれる。

No.39 5点 濱地健三郎の霊なる事件簿- 有栖川有栖 2020/07/01 20:40
 これまでの評者の皆さんが書かれているとおり、心霊を題材にした新機軸としながらも、これまでの氏のテイストが大きく変わっているわけではない。真相を看破するのに霊的能力が用いられていても、それで解決とするような完全なホラーではなく、基本的にはきちんと現実路線で裏取りがなされている。私は氏のファンなので、それは非常に肯定的に受け止めた。
 助手の女性の彼氏候補(彼氏?)が、後半になって何か大きな展開に絡んでくるのではないかと目して読んでいたのだが…
 今後も続くシリーズだと思われるので、きっとだんだんそうなってくるのではないかと思う。

No.38 7点 スウェーデン館の謎- 有栖川有栖 2019/11/23 20:16
 雪に残った足跡からの密室、という古典的な設定ながら、(当然)新味を出していてそれなりに面白かった。
 むしろ「折れた煙突の謎」の種明かしの方が面白かった。てっきり密室の構成に関わっているものと思い、その方向でいろいろ推理していたのだが、そうくるとは。ある意味肩透かしだが、ある意味うまいミスリードだったとも言える。
 本道のフーダニットだが、犯人は冒頭から何となく「そうなるのでは」と思っていた通りだったので意外性はなかった。しかし犯行のからくりと動機が謎として十分に魅力的だったので、謎解きを堪能できた。

No.37 7点 カナダ金貨の謎- 有栖川有栖 2019/11/16 18:07
 私の嗜好的にオーソドックスなミステリを定期的に読みたくなるのだが、それを提供し続けてくれる点で有栖川有栖は非常に好きで、頼りにしている。
 本短編集も、安定した水準で楽しませてもらった。(直前に読んだ「こうして誰もいなくなった」が玉石混交の印象だったので、その反動で実際以上に良く感じたかもしれないが。)
 やはり表題作「カナダ金貨の謎」が一番よかった。金貨が持ち去られたことの意味を問い続けることで真相にたどり着く推理は「これこそが火村英生」という典型的な様相であり、満足した。
 その他、私としては「船長が死んだ夜」が好き。以前にも別のアンソロジーで読んだけれど、再読しても面白かった。

No.36 4点 こうして誰もいなくなった- 有栖川有栖 2019/09/25 21:28
「有栖川小説の見本市」と帯に謳われているが、これまで各所で書きながら、適当な収録のしどころがなかったものを集めて出版した印象だった。
 「見本市」とはうまい言い方をしたと思うが、見方を変えればジャンルもサイズも統一性のない作品の集まりとも言え、ミステリではないものも含まれる。私は氏のかなりのファンで、それは極めてオーソドックスなフーダニットの本格ミステリを提供してくれるところにあるので、本短編集はイマイチであった。
 表題作でもあるラストの中編が私が思うところの「有栖川有栖らしい」作品。

No.35 6点 インド倶楽部の謎- 有栖川有栖 2019/01/05 10:30
 無理に新進的な企みをせず、「事件が起こり、探偵役が真犯人を突き止めるフーダニット」というオーソドックスな本格ミステリを確実に提供してくれる点で、有栖川有栖は定期的に読みたくなる、拠り所のような存在である。私にとっては国内の本格派で最も信頼している作家だ。
 久しぶりの国名シリーズ長編である本編でも、火村&アリスの「腐れ縁」コンビの息も相変わらずで、安心して読み進められる。今回は、「前世にインドでつながりがあった仲間たち」だという7人の集まりにおいて、不可解な殺人が起こり、2人がその真相を探っていく。
 関係者からの聴取の中で交わされる輪廻転生談義、その中に垣間見える火村やアリスの死生観や人生観など、物語を彩る話題もそれぞれに面白く、久しぶりの探偵ものを楽しむことができた。
 ただ、最終的にフーダニットの形になってはいるが、(特に後半)捜査の鍵となるのはホワイのほうで、しかもそれがちょっと常識的には理解しがたい類のもので、あまりすっきりはしなかった。Whoを決め出す方の論理も私にはちょっと些末な、小粒なものに感じた。
 とはいえ、好きなシリーズことは全く揺らがなかった。

No.34 5点 菩提樹荘の殺人- 有栖川有栖 2018/11/12 21:46
<ネタバレの要素あり>

「アポロンのナイフ」
 犯人ではなく、第一発見者の行動を解き明かす話だった。その行動の動機に物語のテーマがある。面白い趣向だし、うまいと思った。

「雛人形を笑え」
 ネタとしては一番チープな感じなのに、なぜか一番印象に残った。

「探偵、青の時代」
 火村の学生時代を知る女性によって語られる、当時の火村の推理譚。そう思うと小ネタっぽいが、推理は非常にロジカル。(ただこんなツレがいたらちょっと息苦しいかな…とも思った)

「菩提樹荘の殺人」
 最近テレビで売り出し中のカウンセラーが別荘の池のほとりで殺された事件。警察が事件現場の池をさらって、いろんなモノが出てきてから一気にいろんなことが明らかになる急展開だった。

No.33 5点 高原のフーダニット- 有栖川有栖 2018/05/12 20:13
 基本的に、本格路線の純粋なミステリを書き続ける氏のファンなので、余程のことがない限り4点以下にはならないし、本作品も普通によかった。
 「ミステリ夢十夜」は、思いついた小ネタを集めたショートショート集のようなものだが、なかなか楽しめた。「こんなアリバイ証明拒否はイヤだ!」「こんなクローズド・サークルはイヤだ!」みたいなヤツがあって、笑えたし、結構「なるほどな」とも思えた。
 表題作は、ちょっと火村の犯人特定の過程に飛びがある気がして、すっきり来ない部分もあったが、王道のフーダニットという点で推理を巡らせる楽しさはあった。

No.32 6点 海のある奈良に死す- 有栖川有栖 2018/03/31 20:25
 なんか本サイトではかなりの酷評みたいで…気が引けます。
 確かに有栖川作品として秀でているとは思わないけど、自分はそこまで悪くはなかったなぁ。

 まぁ確かに小浜が「海のある奈良」と言われていることだけに賭けた一点勝負の感じがあり、短編でも十分では、という気がしないでもないが、歴史的薀蓄や旅情が散りばめられていて、結構倦まずに読み続けられた。

 ただ、どこか忘れちゃったけど(和歌山だっけ?)別方面の人魚伝説や、小浜と奈良とどこやらが一直線上に並ぶとかの話が、単なるフリで終わってしまっていて、何の意味もなさなかったことには確かに不満は残ったが。

No.31 6点 マレー鉄道の謎- 有栖川有栖 2018/03/11 12:02
 異国での旅情が漂う作品で、読んでいるとこちらも南国にいるような気持になる心地よい作品だった。旅行に行きたくなるね。

<ネタバレ>
 密室トリックについては正直予想の範疇で、それほど優れている印象はなかった。そもそもコンテナという「箱」である時点で、そのことを生かした工作は予想できるし、既に先行作品の中にもいくつかある。正確にトリックが分かったわけではなかったが、然り気なく何度か描かれているコップのことも気付いていたので「ああやっぱり」という感じだった。
 3番目の殺人の動機となった「ジャック」の捉え違いは秀逸な仕掛けだと思った。犯人は、全くの的外れな推理をしていたアランの何を恐れたのか?…そういうことだったのか、と頷けた。勘違いで殺された彼はなんとも可哀想だが。

 最後に明かされる犯人の人間像が衝撃。後になって、伏線の張り方も絶妙だったな、と感じる作品だった。

No.30 5点 朱色の研究- 有栖川有栖 2017/10/29 10:41
 他の方には高評価の傾向もあるようだが、私は、マンション殺人のトリックに込めた「犯人の意図」は、策を弄しすぎであり、不確定要素が多すぎであり、素直に受け入れられなかった。よく推理の過程で「わざわざそんなことをする必然がない」と、推理から除外する論理があるが、この真相をそう感じてしまった。一回りして自分を容疑の圏外に、という理屈は分かるのだが…やり過ぎな感じ。
 またこれも読者によって評価が分かれる「犯人の動機」、私は理解できないほう。ミステリの中に叙情性をもたせる作者の作風は好きではあるのだが、背景として「後押し」するぐらいが適度だと思う。
 過去の放火殺人と海岸の殺人事件、そして今回起こったマンション殺人と、三つの事件を結び付ける構成は鮮やかだった。一つのことが分かるにつれて、並行的にそれぞれの解明に結び付いていく仕組みはさすがだ。

No.29 6点 ダリの繭- 有栖川有栖 2017/10/01 19:39
 ダリに憧れ、親から受け継いだ宝石商を一代で大手に伸し上げた敏腕社長が殺された。遺体は、孤独な社長が癒しに用いていたフロートカプセル―「繭」に浮かんでいるのが発見された。恋い焦がれ、求婚していた女性秘書、その秘書を巡っての恋敵であったデザイナー、遺産を相続する腹違いの次男、三男と、取り巻く人間模様からさまざまに浮かぶ容疑者―真相解明に火村英生が乗り出す。

 癒しの道具「フロート・カプセル」が事件の鍵となるわけだが、それがちゃんと真相や、さらには動機に関連している物語の仕組みが上手いと感じた。仕掛けの割にはやや冗長な長さではあるが、著者の人物造形と描写の巧みさで飽きさせない内容になってはいる。
 ただ、その人物造形がひっくり返された感じはあった。解決編のくだりでその説明になる新事象は提示されるのだが、後出し感もあり、ちょっと腑に落ちない思いは残った。どうせなら前半で「こういう人だ」という人物像を描かない方がフェアになったなのにな、と思う。

No.28 7点 暗い宿- 有栖川有栖 2017/09/24 14:37
 宿をテーマにした、火村&作家アリスシリーズの短編集。
 廃業する民宿の下から掘り出された白骨(「暗い宿」)、石垣島のホテルで開催される犯人当てゲーム「ミステリー・ナイト」に集った人たち(「ホテル・ラフレシア」)、鄙びた旅館に表れた、顔全体を包帯で包み、サングラスをかけた不気味な男(「異形の客」)、豪華ホテルで突然災難に巻き込まれた火村(「201号室の災厄」)と、様々な趣向が凝らされたオイシイ作品集。
 一番本格ミステリの色が濃いのはやはり「異形の客」か。ボリュームも本書では一番だが、それに見合う謎解きの面白さがあった。表題作「暗い宿」は、一種のジメジメ(?)した雰囲気がそれらしくてよかった。
 全作品を通じて、「落としきる」一歩手前で話を終わらせており、余韻があってよいと思う人もいれば、すっきりしないと感じる人もいるかもしれない。ただ「ホテル・ラフレシア」の終わり方はちょっと悲しすぎた。
 それにしても、(取材を兼ねているとはいっても)気ままに、時間に縛られない一人旅を堪能するアリスを見ていると羨ましい。きっと読んだ多くの人が、旅に出たくなる。

No.27 6点 怪しい店- 有栖川有栖 2017/09/18 19:36
 火村&作家アリスシリーズの短編集。相変わらず、短編というサイズに程よい適度な仕掛けのパズラーで、安心して読める。
「古物の魔」…骨董屋の店主の撲殺事件を解くフーダニット。最後、犯人を追い詰めていく火村の推理が心地よい。無難に面白い。
「燈火堂の奇禍」…アリスが立ち寄った先で前日に起こった強盗事件の真相を解く。ちょっと日常の謎テイストの、面白い仕掛け&真相。
「ショーウィンドウを砕く」…倒叙モノ。喫茶店のくだりで、ほぼ看破できる。(これはどういう意味で「店」に関係する作品とされているのか?そっちのほうが謎だった(笑))
「潮騒理髪店」…火村が調査先で立ち寄った理髪店での、日常の謎。昭和の映画のようなシーンと、鄙びた村の雰囲気にほっこりする作品。
「怪しい店」…「みみや」と称して悩みある人の話を聞くことを生業としていた女性の殺害事件。本短編集ではもっとも本格的。

 有栖川氏の短編集なので、基本水準が下がることはなく、安心して読めます。

No.26 5点 真夜中の探偵- 有栖川有栖 2017/09/16 11:06
 北海道が「日ノ本共和国」となり日本と対立し、警察の締め付けの中、探偵行為が違法とされた世界設定での、空閑純(ソラ)シリーズ第2作。

 探偵行為により投獄された父親を案じながら、失踪した母親の行方を追うソラは、依頼者と探偵との仲介役を務めていた男、押井照雅に会う。押井のもとで母親の最後の依頼について情報を得、母親捜索に向かおうと考えていたソラだったが、そんな折に押井邸に出入りしていた元探偵・砂家兵司が殺害される事件が起こる。
 砂家は、水を満たした棺のような木箱に密封され、溺死させられていた。なんのためにそのような方法で殺害されたのか?犯人は誰なのか?探偵をめざすことを決意したソラは、推理を巡らせる―。

 有栖川作品らしい、トリック解明に主を置いたオーソドックスなミステリ。トリックは看破できたが、犯人・動機は後出しの感があったので、分かりようがないかなぁ。でもまあ、中編レベルの長さで、サクサク読めるのでそれほど重厚な仕掛けでなくても満足できた。

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ひとこと
好きな作家
有栖川有栖,中山七里,今野敏,エラリイ・クイーン
採点傾向
平均点: 6.32点   採点数: 1121件
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今野敏(50)
有栖川有栖(45)
中山七里(40)
エラリイ・クイーン(37)
東野圭吾(34)
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