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HORNETさん
平均点: 6.32点 書評数: 1121件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.30 7点 逆風の街- 今野敏 2017/06/24 21:30
 「ハマの用心棒」こと、神奈川県警みなとみらい署・暴力犯係係長の諸橋と、相棒城島による「横浜みなとみらい署暴対班」シリーズ。
 悪徳金融業者の苛烈な取立てに心身ともに摩耗した被害者の救済、取立て業者の糾弾に乗り出した諸橋&城島コンビ。だが、捜査が真に迫るにつれ、警察内部からそれを止めるようなブレーキを感じる。その背景が分かってくるにつけ、悪辣な取立てに憤慨していた諸橋も、さまざまな思いに揺れるようになる。
 「社会の害悪、暴力団の排除」。その信念にブレはない諸橋だが、それはただたんに頑固一徹ということではなく、何が正しく、何が間違っているのか、不完全な人間らしい迷いや煩悶に悩まされることがある。そんな時に活路を開くのが相棒・城島の一言。そんな二人の関係が痛快で、このシリーズには惹かれてしまう。
 警察エンタメ的な要素が色濃い著者の作品だが、必ずミステリ(つまり謎の解明)の要素はあり、しかもそれが警察内部の機構を踏まえたうえでの独特な色で面白い。私は「隠蔽捜査」シリーズが大好物だが、それが好きな人はきっとこのシリーズも好きになるだろう。

No.29 5点 マル暴甘糟- 今野敏 2017/06/11 17:38
 甘糟達夫は、北綾瀬署刑事組織犯罪対策課に所属しているマル暴刑事。ヤクザと見分けがつかない強面ぞろいと相場が決まっているマル暴刑事の中で、真逆の弱弱しい風貌の甘糟は「何で自分が…」と疑問と不満を抱きながら職務にあたっているが、ヤクザ以上に恐ろしい先輩刑事・郡原の前ではそれも言えない。
 ある日多嘉原連合の構成員、東山源一が撲殺される事件が発生。手口や、防犯カメラに映っていた不審な車の様子からは、明らかにヤクザではない「半グレ」の仕業のように見える。弟分を殺された多嘉原連合のアキラはいきり立つが、単純な半グレの犯行という見方に違和感を覚える郡原、甘糟は、アキラをいさめながら、ある意味協力的に真犯人を探っていく・・・

 現場主義の所轄である主人公たちに、エリート然とした捜査一課が加わることになり、始めは反目し合うような雰囲気だが次第に通じ合い・・・という、著者の作品にはよくあるパターンが本作品でも踏襲されている。それでも、その描き方が作品個々で味があり、ワンパターンとは感じさせず、いつも気持ちがよい。
 肝心のミステリの方でも、マルBならではの仕来たりや組織構造が関わってくる仕掛けなので、一般のロジックとは違うが、だからこそ味があってよい。
 常に時代劇のような「勧善懲悪」感がある著者の作品だが、その爽快感が人気の秘密なのではないかと思う。

No.28 5点 任侠病院- 今野敏 2017/06/01 23:23
 所帯は小さいが、地元との関係を大切にし、それなりに地域住民からも愛されてきた阿岐本組。これまでも、経営難に陥る出版社、学校の再建に手を出してきた組長・阿岐本が次に持ち込んできた話は「病院の再建」。「自分たちのような人間が、人道を重んじる病院に関わるなんてとんでもない」―代貸の日村誠司はなんとかなきものにしようとするが、そんな思惑とは無関係に話は進んでいく。しかし、乗り気でない中病院に関わっていく中で、そこで働く「医療のプロ」たちの矜持にいつしか惚れ込み、肩入れしていってしまう—

 絵に描いたような勧善懲悪(ヤクザである以上どちらも悪?)の展開は単純明快だが、むしろだからこそ気持ちいい。ミステリというよりエンタメ小説だと思うが、とはいえ再建する病院に入っている業者の黒幕や、住民の暴力団追放運動の裏側など、一応隠された真相を暴いていく体にはなっている。
 といってもそれは描かれているとおりであり、趣向を凝らした仕掛けがあるわけでもない。とにかくエンタメ小説と割り切って読めば、ひと時の娯楽になることは間違いない。

No.27 6点 プロフェッション- 今野敏 2017/05/09 20:59
 4年の時を経て久々に出た「ST科学特捜班」シリーズの長編。
 今回の主役は主に文書鑑定・プロファイリング担当の青山と、法医学担当の赤城。ある大学研究室の准教授や学生が誘拐されるという事件が3件立て続けに起こった。ただ、誘拐と言っても皆翌日に解放されている、奇妙な誘拐事件。しかし被害者たちは一様に、誘拐・監禁された間に「呪いをかけられ、変なものを飲み込まされた」と言い、実際に皆が体調を悪くして入院する。非科学的な「呪い」は存在するのか。そして犯人は誰で、その目的は—…
 個性的で我が強いSTメンバーを、人の良いリーダー・百合根がなだめすかしながら、結果的にまとめ役を果たしながら捜査を進めていくというおなじみの体。犯人像や犯行手段について青山と赤城の意見が対立する場面などもありながら、お互いの役割の中でなすべきことをなす形で捜査は収斂されていく。
 もともとロジカルな謎解きに主眼を置いている作者ではないので、それよりもキャラの立ったメンバーたちの組織的な捜査過程を楽しむもの。犯行動機・犯人の真相は、これまた一風変わったネタものだが、青山のプロファイリングを生かした仕掛けということなのだろう。
 そう思うと、この特殊能力をもった5人のメンバーというSTの設定は、うまいこと考えられているなぁと思う。

No.26 5点 マル暴総監- 今野敏 2017/05/03 22:02
 「マル暴甘糟」シリーズ第2弾(ということを読んで知った。第1弾は未読)。
 甘糟は、上司に少しきつい言い方をされるだけで「ひゃあ、すみません」と言ってしまうような”史上最弱のマル暴刑事”。凄みを利かせる同僚たちの中で日々、肩身が狭そうに仕事をしている。そんな甘糟を主人公にした暴対もの。

 この作品はかなりエンタメ寄りで、警視総監が「暴れん坊将軍」よろしく白いスーツ姿で繁華街に表れ、マルBたちの悪事を成敗しているという現実離れした話。まぁでも殺人事件の捜査本部があり、犯人を捜査するストーリーにはなっているので一応ミステリ要素はあるが、メインは警視総監と甘糟、そして甘糟の相棒(上司)郡原を巻き込んだ警視総監隠しという感じ。
 さっと読めて痛快に笑える、そんな一冊。

No.25 8点 禁断- 今野敏 2017/05/03 21:47
 「ハマの用心棒」と呼ばれ、暴力団からも恐れられる みなとみらい署の暴対係長・諸橋を主人公としたシリーズの第2弾(第1弾は未読(笑))
 横浜・元町で大学生がヘロイン中毒死した。捜査に乗り出した諸橋と相棒・城島。最近横浜にヘロインの供給が急増していること、それに合わせるように関西のマルBがこぞって横浜に乗り込んできているということ、それらには田家川組が何らかの関わりを持っていそうなことなどがわかってくる。
 そんな中、2人のもとに宮本という新聞記者がやってきて、ヘロインの供給源は中国とほのめかすような話をした。するとその直後、新聞記者が本牧埠頭で殺害され、事件は一気に深刻な様相へと展開する。ヘロイン供給の黒幕は誰なのか、宮本殺害の犯人は誰なのか—横浜を舞台にした、暴力団との戦いが始まる。

 関西系暴力団の動き、街中で頻発する小競り合い、記者の殺害、ヘロイン供給ルートの解明など、さまざまな要素が作中で絡み合ってくるが、それらを一つに結んでいく捜査過程は読み応えがあり、ミステリとしても一定の完成度があると感じる。

 諸橋が自分のことを嫌い、疎んじているとばかり思っていた上司や同僚が、実は自分を認めていると気づく、といったような、今野氏らしい「職場の男たち」描写も全開で、とても痛快。
 かなりよかった。

No.24 7点 防波堤- 今野敏 2017/04/23 20:57
 「ハマの用心棒」と呼ばれ、暴力団からも恐れられるみなとみらい署の暴対係長・諸橋を主人公としたシリーズ短編集。
 相棒は、諸橋の降格人事がなければ自身が係長になっていたはずの「係長補佐」城島。とはいえ「お前がいなけりゃ俺が係長になってたんだ」とニッと笑って諸橋に言えるほどの間柄。諸橋の足りない所や気付かない所を補う抜群の相性で、横浜の町に起きる事件や抗争を治めていく。
 起承転結のはっきりした一話一話で、非常に面白い。それぞれに楽しめるので、短編集というスタイルもよく合っていた。同シリーズの他のものも読みたくなる一冊。

No.23 7点 精鋭- 今野敏 2017/04/23 20:41
 警察小説であることは間違いないが、ミステリではなかった…ごめんなさい。
 大学時代ラグビーで鍛えた体育会系の新人警察官が、SATに入隊するまでを描いた物語。主人公には決して強い上昇志向や野望があるわけではなく、目の前にあることに一心に取り組む姿勢、そしてその中で自分の進むべき道を模索する姿がある。辛く苦しい訓練に、ある意味「なんとかなるだろう」ぐらいの勢いで取り組むうちに、精鋭部隊であるSATに入ることになっていく。
 相変わらずの端的な描写で、組織に生きる男の痛快な生き様を描いている。

No.22 8点 去就- 今野敏 2016/12/10 16:28
 今回のテーマはストーカー。被害に遭っていたという女性が当のストーカーに呼び出され、ボーイフレンドを同伴してその場に行ったら、そのボーイフレンドが殺害され、ストーカーと被害女性はそのまま行方不明に。早速大森署内に指揮本部が設置され、伊丹と共にその指揮にあたることになった竜崎だったが、事件は当初のとらえとは違う様相を見せるようになってくる。

 徹底した合理主義で(しかも天然)、部下からも厚い信頼を寄せられている竜崎の強いリーダーシップ、痛快な組織での生き様がある意味主となる本シリーズだが、事件の真相を探るミステリとしても〇だった。たてこもりの一幕は、こちらもはじめから胡散臭いと思っていたが、事件の真犯人については意外だった。用いられた凶器の違和感、乗り捨てた車の停め方、携帯電話からの着信など、手がかりからの推察や、捜査員の感触を頼りにチームで真相にたどり着く過程は非常に読みごたえがあった。

 マスコミに反応して、世間への面子やアピール目的で対策を講じ、その煽りを現場の捜査員が被る・・・という、作中で述べられていたことに強く共感する。ある業界に対して持ち上がった批判的な世論に対して、「その答えを作るために」目に見える活動を打ち上げるという上層部の発想が、下々にどれだけ無駄な労苦を生んでいるか、どれだけ無駄な金を使っているか、本当に考えるべきだと思う。

No.21 5点 真贋- 今野敏 2016/12/10 16:01
 目黒区で起きた窃盗事件。盗品以外は一切物色の跡がない現場の様子から、萩尾&秋穂コンビはすぐに窃盗常習犯「ダケ松」の仕業と見破る。しばらく後に、身柄を確保されたダケ松。だが、その様子に不審を感じた萩尾は、ダケ松が何かを隠していると感じる。同じころ、管内のデパートで陶磁器展が催され、その警備にあたることになった。そこでは、国宝・曜変天目が展示されるという。ダケ松の事案にあたるうちに、両者の隠されたつながりが明らかになっていく…
 萩尾警部補&秋穂コンビのシリーズ2作目。前作「確証」が非常に良かったため、文庫になるのを待ちきれずに単行本で購入したが・・・あっという間に読めてしまった。リーダビリティが高いともいえるのだが、厚みがなかったとも・・・
 盗犯捜査のプロ・萩尾の鋭い洞察がこのシリーズの胆であり、魅力でもあるのだが、推理→確定までがあまりにも一足飛びのような気がしてしまった。(前作「確証」で萩尾の推理は間違いないと証明されたから、確証は要らなくなった?(笑))抑揚のない捜査過程をだらだら書いてほしいとは思わないが、特にダケ松がに弟子をかばっているという読みや、八ツ屋長治とのつながりなどは、トントン拍子すぎる感じがした。
 真作と贋作の入れ替わりトリックは、そう難なく看破することができた。

No.20 9点 確証- 今野敏 2016/10/09 20:57
 捜査三課・盗犯担当のベテラン刑事、萩尾秀一と、相棒の新人・武田秋穂は、渋谷で起きた窃盗事件の捜査に乗り出す中、前日の同時刻に同じ渋谷で起きた強盗殺人事件との関連を疑う。しかし、強盗殺人事件を担当する捜査一課の菅井は、そんな萩尾たちをはなから見下し、自分たちの方針に従うよう高圧的な態度で要求する。盗犯捜査一筋、周りからも一目置かれるほどの実力者萩尾もただでは引かない。「窃盗事件は、前日の強盗殺人犯に対するメッセージだ」と考える萩尾たちの捜査は果たして…。
 相変わらずキャラ設定がうまく、いぶし銀の捜査官・萩尾、分かりやすいほどの憎まれ役・菅井の対立が面白い。もちろんそうしたエンタメ要素だけでなく、2つの事件とその背景にある盗犯者たちの人間関係、真相へと近づく捜査過程も面白い。
 読ませる作家、今野敏健在。そう思わせる快作だった。

No.19 6点 ペトロ- 今野敏 2015/11/08 17:28
 妻と二番弟子が相次いで殺され、現場にはそれぞれ「ペトログリフ」が刻まれていた。ペトログリフとは古代の神代文字。犯人によって残されたと思われるこの記号の意味は?警視庁捜査一課の碓氷弘一は、その道の専門家であり論理的思考の持ち主、アルトマン教授に協力を仰いで捜査を進める。

 リーダビリティの点では相変わらずの安定感。ただ今回は(もとが新聞連載のため?)やや冗長で無駄な展開があった感じもした。

 現場に残されたペトログリフという、意味深な始まりでつかみはOK。そこに考古学の学派の争いが絡んできて、「フムフム」と思いながらなかなか興味深く読み進められる。捜査一課の刑事と考古学教授という異色のコンビも面白みがあり、やや冗長な展開もあったがまぁさくさくと読めた。

 真相については、動機がミソかなと思う。「そういうことか」と肯定的に受け止める読者もいれば「なんだそりゃ」と感じる読者もいるだろう。肝心のペトログリフの意味についても同様。私は…うーん…微妙かな。

No.18 6点 自覚- 今野敏 2014/12/25 00:25
 大森署長・竜崎伸也を主人公とした、「隠蔽捜査」シリーズのスピンオフ短編集。シリーズではおなじみの、野間崎管理官、貝沼副署長、畠山美奈子、戸高刑事、久米地域課長、関本刑事課長、小松強行犯係長、伊丹刑事部長らがそれぞれ主役となった話。
 このシリーズのファンであり、作者の筆力を知っている人ならばこれを見ただけでわくわくするだろう。その期待に違わずさすが今野敏、一編ずつのクオリティも高く、満足のいく内容だった。個人的には畠山美奈子の出てきた「疑心」はシリーズの中でもあまり好きではなかった(「恋」などという要素により竜崎らしさが半減してたから)が、今回の話ではそんな要素もなくよかった。
 3.5「初陣」は伊丹が主役の短編でまとめられていたが、今回は野間崎管理官など、本編では悪役のような存在も主人公に据えて書かれているのが面白い。書き方ひとつなのかもしれないが、本編でのキャラはあくまで崩れずに、しかし共感できる存在に書き上げられているのはさすがである。

No.17 6点 宰領- 今野敏 2013/12/28 12:21
 竜崎らしさ全開のシリーズ第5作。縦社会の警察機構で、処世術に奔走する周囲に惑わされず、原理原則を貫く竜崎の生き方が作品の魅力。だからミステリ要素は二の次、三の次かな。
 今回は国会議員の誘拐。政治的要素が絡むとますます対応がややこしくなる警察機構で、その中をうまく立ち回ろうとする同期で幼馴染の伊丹、神奈川県警の幹部たち。そうした姿勢を「理解できない」とする竜崎はある意味「天然」ですらあると感じるが、結局そんな竜崎の姿勢に周りも感化されていくというお決まりのパターン。が、お決まりと分かっていても読んでいて胸がすく。勧善懲悪の時代劇に近いものがあるかな。
 とにかく読みやすい、面白いは間違いない。このシリーズは今後も必ず読みたい。

No.16 8点 転迷- 今野敏 2011/12/03 22:03
 前作「疑心」の竜崎が恋に揺らぐ様はちょっと見たくなかったが、久しぶりに「原理原則」に則って迷いなく突き進む竜崎らしい竜崎を見て快感だった。降りかかる4つの困難を、一貫した姿勢で対処していく姿に胸がすく。楽しめた。

No.15 7点 初陣- 今野敏 2011/04/24 17:22
「隠蔽捜査」シリーズの伊丹俊太郎を主役とした,スピンオフ短編集。もともと伊丹は好きだったので,とても面白く読めた。刑事部長として判断に迷うとき,竜崎にアドバイスを求め,問題を解決していく過程に,相変わらずの竜崎らしさを垣間見る。一方的に親友と思っている伊丹と,なんだかんだいってかかわりを断ち切れない竜崎との,微妙な関係も好感が持てる。

No.14 5点 ST 警視庁科学特捜班 為朝伝説殺人ファイル- 今野敏 2011/04/03 19:42
 STシリーズが再開されたことは嬉しいが,今回の話はSTメンバーの卓越した才能が生かされたとは言い難い内容に感じた。それぞれのキャラクターがもっと生かされ,引き出されれば・・・。文章は相変わらず読みやすく面白かったので,読んで損はないが,シリーズ作の中ではそこそこ。

No.13 7点 殺人ライセンス- 今野敏 2011/01/15 16:03
 会社をリストラされ,探偵になることを決意した中年男と,その娘のパソコン好きの同級生が協力して,ネットのゲーム上でターゲットにされた人が本当に殺されていく事件の解決に挑む。
 探偵になるという決意をなかなか家族に言い出せずにいる男と,娘の同級生とが意気投合していく様子が面白いです。素人なりにデータを集めるなどして推理し,事件の真相に迫っていく過程も読み応えがあってよかったです。

No.12 7点 同期- 今野敏 2011/01/15 15:57
 宇田川が警察同期の蘇我を救うために,その思いに触発された植松や土岐らとともに,保身を捨て,正しい理念で生きようとする。その熱さと,同僚たちの絆に感動しました。
 なかなか姿を見せない曽我がどうなっているのか,内部事情はどうなっているのか,その謎が解明される筋道だけでなく,人間ドラマとしての要素も楽しめます。

No.11 7点 毒物殺人- 今野敏 2011/01/11 01:59
 シリーズ最初の作品を読んで,期待してこの第2弾を読みましたが,期待を裏切りませんでした。フグ毒,ニュースキャスターの恋愛,全てが絶妙に結末に結びついていき,ミステリとしても一定の評価を得られると思います。基本的にキャラクターで楽しめるので,エンタメ小説としても「はずれ」はないように思います。

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ひとこと
好きな作家
有栖川有栖,中山七里,今野敏,エラリイ・クイーン
採点傾向
平均点: 6.32点   採点数: 1121件
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