皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
虫暮部さん |
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平均点: 6.22点 | 書評数: 1843件 |
No.4 | 5点 | 星籠の海- 島田荘司 | 2014/01/16 13:21 |
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御手洗潔シリーズで上下巻、となるとそれだけでもう驚天動地の大トリックを期待してしまうものだが、本作はそういうものではなく、寧ろ人の世の諸々が絡み合って生み出す不可解なタペストリー、といった類の作品。“難病の子供”というベタな要素を持ち込むのはズルい、とはいえ面白かった。
しかし先入観ゆえの物足りなさも否めない。これ、御手洗モノである必然性は希薄なんじゃないの?ノンシリーズにしてニュートラルな気持ちで読ませたほうが楽しめたんじゃないの?という気もする。 |
No.3 | 6点 | アルカトラズ幻想- 島田荘司 | 2013/01/02 17:56 |
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第三章までは良かったが、その後はいただけない。
ネタバレ承知で書くが、誰かを騙すために周りの皆が共謀して大芝居を打つ、というなら割と何でもありになっちゃうわけで、それは夢オチのようなものだと思うのだ。しかも島田荘司はそういう作品を既に幾つか書いているじゃないか。 |
No.2 | 5点 | ゴーグル男の怪- 島田荘司 | 2012/02/23 06:38 |
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なんか変だ。ネタバレ承知で書くが、作詞家・実相寺と真犯人との関係を考慮すると、実相寺が最初の事件の通報者になったのは偶然過ぎないか。そのせいで実相寺と刑事との間に直通のラインが出来たわけだが、もしもそれがなければ駅前での突き飛ばし事件の際に登場してすぐ消えた真犯人の名前も不明だったかもしれず、そうなると容疑者圏内に入ってこなかった可能性もあるわけだから都合良過ぎでしょう。
また、釣銭のネタは別の某作で言及されていたものの使い回しでがっかり。 そして相変わらず文章が妙に硬いなぁと感じた。 |
No.1 | 7点 | 写楽 閉じた国の幻- 島田荘司 | 2011/06/08 16:20 |
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江戸編の後半が感動的。ミステリの感動ではないけど。
日本人論については“またか”という感じ。美人教授も島田荘司作品に良く出て来る類型的な変人だと思った。 “やれ突け”なんて単語が説明なしで使われているが、これは常識の範疇なのだろうか。 |