皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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虫暮部さん |
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| 平均点: 6.20点 | 書評数: 2179件 |
| No.7 | 7点 | 占星術殺人事件- 島田荘司 | 2016/07/29 11:16 |
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| 島田荘司には長文の偽書をトリックに使う作品が複数あるけれど、私はどうも好きになれない。それをやったら何でもアリになってしまうじゃないか。本作で“接着剤”としてアゾート幻想が必要なのは判るし、アンフェアとは言わないが、舌先ならぬ筆先三寸で丸め込まれた印象。
この謎が“ブームになって議論百出、出版物がどしどし世に出るも、40年以上解かれなかった”と言う設定は強気に過ぎると思う。文次郎手記の内容(死体を配るのは他者にやらせる、精液を残すだけなら女でも出来る)を想像することは可能だから、手記は推理に必須ではない。登場人物が少ないし、順番に疑って行けば真犯人もすぐ俎上に上がる。つまり“解けなかった”とは“決め手に欠ける”ということではないか。では御手洗の場合の決め手は何かといえば、トリックの解明よりも“予想される土地に犯人が居た”ことであり、犯人の後半生を鑑みるにそれは僥倖である。犯人が店を構える以前に謎を解いて嵯峨野をウロウロしていた早過ぎる名探偵がいたかもね。 中盤の推理合戦で、“血縁者に対して害をなすか?”について、場合によって肯定的だったり否定的だったり、ダブルスタンダードなのが気になった。 ということで、初めて読んだ時(30年位前!)にはとにかくメイン・トリックに驚愕&興奮したものだが、読み返したらやや冷静な評価に落ち着いた。 サイコロって吉田拓郎「落陽」へのオマージュ?それは流石にこじつけ過ぎか。 |
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| No.6 | 5点 | 新しい十五匹のネズミのフライ- 島田荘司 | 2016/01/26 11:43 |
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| バウチャーことメリーウェザーが親しく付き合い始めた女性がワトソンの義姉だった、という偶然は許容範囲内か? ちょっと受け入れがたいなぁ~。 | |||
| No.5 | 4点 | 幻肢- 島田荘司 | 2015/01/27 15:02 |
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| 精神状態が不安定なひとに対して周囲の者たちが口裏を合わせ一芝居打つ、という設定、島田荘司は4作目か(?)。割と何でもアリになっちゃう、ユメオチに準ずるもので、あまり褒められたものではないと思う。
前半は医学小説(?)。予想出来る後半のどんでん返しは幾つかあったが、その中で最も平和な結末に落ち着いた、という感じ。 ところで、大学生が同乗者を巻き込む事故を起こして、親が何の対応もしていない? “ドッペルゲンガー”ってちゃんと雅人の口から聞いていたじゃないか。 通俗的な恋愛模様もいただけない。結局、小暮さんはどういうポジション? |
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| No.4 | 5点 | 星籠の海- 島田荘司 | 2014/01/16 13:21 |
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| 御手洗潔シリーズで上下巻、となるとそれだけでもう驚天動地の大トリックを期待してしまうものだが、本作はそういうものではなく、寧ろ人の世の諸々が絡み合って生み出す不可解なタペストリー、といった類の作品。“難病の子供”というベタな要素を持ち込むのはズルい、とはいえ面白かった。
しかし先入観ゆえの物足りなさも否めない。これ、御手洗モノである必然性は希薄なんじゃないの?ノンシリーズにしてニュートラルな気持ちで読ませたほうが楽しめたんじゃないの?という気もする。 |
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| No.3 | 6点 | アルカトラズ幻想- 島田荘司 | 2013/01/02 17:56 |
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| 第三章までは良かったが、その後はいただけない。
ネタバレ承知で書くが、誰かを騙すために周りの皆が共謀して大芝居を打つ、というなら割と何でもありになっちゃうわけで、それは夢オチのようなものだと思うのだ。しかも島田荘司はそういう作品を既に幾つか書いているじゃないか。 |
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| No.2 | 5点 | ゴーグル男の怪- 島田荘司 | 2012/02/23 06:38 |
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| なんか変だ。ネタバレ承知で書くが、作詞家・実相寺と真犯人との関係を考慮すると、実相寺が最初の事件の通報者になったのは偶然過ぎないか。そのせいで実相寺と刑事との間に直通のラインが出来たわけだが、もしもそれがなければ駅前での突き飛ばし事件の際に登場してすぐ消えた真犯人の名前も不明だったかもしれず、そうなると容疑者圏内に入ってこなかった可能性もあるわけだから都合良過ぎでしょう。
また、釣銭のネタは別の某作で言及されていたものの使い回しでがっかり。 そして相変わらず文章が妙に硬いなぁと感じた。 |
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| No.1 | 7点 | 写楽 閉じた国の幻- 島田荘司 | 2011/06/08 16:20 |
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| 江戸編の後半が感動的。ミステリの感動ではないけど。
日本人論については“またか”という感じ。美人教授も島田荘司作品に良く出て来る類型的な変人だと思った。 “やれ突け”なんて単語が説明なしで使われているが、これは常識の範疇なのだろうか。 |
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