皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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虫暮部さん |
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| 平均点: 6.20点 | 書評数: 2339件 |
| No.2339 | 4点 | 検察側の証人- アガサ・クリスティー | 2026/10/08 13:03 |
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| うーむ。ネタバレするけれど、我々は作者に騙されていないか。
何故あの人は弁護士事務所であんな半端に反抗的な態度を取ったのだろうか? 万一にも自分が裁判から外されては困るのだし、弁護方針を誘導する為にも、余計な波風は立てないのが正解である。 それに、事務所での発言は、裁判で態度を変える伏線になっているけれど、それで驚く、もしくはこういう意味だったのかと納得するのは弁護士チームと読者だけだ。あの人の計画にとってのメリットは特に無い。 つまり、あの言動は読者に対してのデモンストレーションにしかなっていないと思う。 指摘しておくと、後に “変装” するのだから、事前の接触はなるべく避けたい筈。すると、そもそもあの人は何をしに事務所へ赴いたのか?(まぁ被告人の家族が弁護士とノー・タッチってわけにもいかないだろうけど) 最大の謎は “何故最後にポロッと真意を明かしてしまったのか?” だ。 答え:読者に真相を伝えるにはそうするしかないから。 勿論、舞台劇の脚本で不条理なものは幾らでもある。でも本作はそういうのじゃないだろう? 上演上の問題として、主要人物が作中で(メタな演出ではなく)一人二役、しかも観客にそれを気付かれてはいけない。見た目のみならず声も何とかしないと。結構大変かも。 “作者の言葉” にあるように役者の人数が足りずに脇役を一人二役で処理すると、前記の一人二役と混同されて叙述トリック的効果(アンフェア?)になるかも。 |
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| No.2338 | 8点 | 弁護側の証人- 小泉喜美子 | 2026/10/08 13:02 |
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| 残りのページがこれっぽっちでどうひっくり返すのかと思っていたら、思いがけないところからズバッと斬り付けられた。
それ程積極的に騙しに来ているわけではない。多少曖昧だけど文芸的にはこう解釈するのが自然、と読者を信頼した上での罠。なかなか豪胆。 仕掛けそのものはシンプルで、事後にくだくだしい説明が不要な点も良い。 |
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| No.2337 | 6点 | 運命の証人- D・M・ディヴァイン | 2026/10/08 13:02 |
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| 物語の背景にある恋愛模様がどーもキュンと来ないんだな。念の為言うと “不倫だから駄目” みたいな意味ではない。面々の気持に不純物が色々混ざっているような、パワー・ゲームに巻き込まれているだけのような感じで……主人公が応援したくなるような人格&言動ではないし、女性達のキャラクターがコロコロ変わるのも何だか痛々しい。
まぁ田舎の狭いサークルだと、知り合い同士でくっついたり別れたりで大変だろうけど。 フーダニットにさほど驚きが無いのは、こういう作風なら止むを得ないか。もっと強い手掛かりがあれば良かったとは思う。 |
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| No.2336 | 5点 | 最後の証人- 柚月裕子 | 2026/10/08 13:02 |
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| 完全にネタバレします。
はい。この仕掛けはすぐに判っちゃいますよね。でもこれはあまりにも判り易過ぎじゃない? ここまでは読者が見抜く前提の捨て駒で、その先にどんでん返しがあるのではないか。 と用心しつつ読み進み、酒場での遭遇の場面で “コレだ” と思った。 “一度、痛い目に遭ってるのに” 云々のやりとりが、直接の当事者に対して言うにはどうも軽い。あんた人一人殺したことがあるだろ、と言ってるわけだから。これはその場に加害者本人が不在だからこそ出て来る会話じゃないだろうか。 つまり、実は彼には息子が二人いて、運転していたのはボンクラな方で迎えに来たのとは違う方、飲酒運転もしかしたら無免許。それを庇って揉み消した、が真相。 事故の目撃者の少年が “あいつ” と呼んだのも、“どうしよう” と言う言い方も、相手の年齢が比較的若いなら、よりしっくり来る。 いや、この程度では、まだ読者は気付いちゃうんじゃないか。 更なる捻りがあるとしたら、 ――目撃少年がわざと事故を誘発した犯人である。 ――逆に、被害者少年が目撃少年を事故らせようとして、反撃されて自分が死んでしまった。 ――彼女の余命は誤診で、普通の範囲の体調不良に過ぎなかった。 ――夫が意図的に誤診を成立させて、妻の気持を操った。 ……とか? 結局は考え過ぎだったわけだが。 最初に気付いた判り易い仕掛けに留まる作品として見れば、そのプロットに見合うものを手堅く書いてはいる。 でも、ミステリ読みの勘繰り癖をちょっと甘く見てないだろうか。まぁ、そういう方向のマニアに向けた作品ではないけどね。 |
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| No.2335 | 5点 | ヴェニスの商人- ウィリアム・シェイクスピア | 2026/10/08 13:01 |
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| えっ、題名の “ヴェニスの商人” はシャイロックではなくてアントーニオを指すの?
幾つかのエピソードが中途半端に重なった妙な話。『人肉質入裁判』の別題でも知られる。私は、かの裁判が “シャイロックいじめ” (ユダヤ人差別云々は別として)に見えた読者です。 しかしあれは追い詰め過ぎである。そして、シャイロックがアントーニオの胸に刃を刺し込む権利自体は有効だ。“血を流してはならない” と条件を付けただけなので、罰を受ける前提で “あくまで1ポンド切り取るぞ! 無血切開にチャレンジするぞ!” と押し切られたら、血が流れる瞬間までそれを止める論理は残っていないのだ。 胸の肉1ポンド≒453・59グラム。意外に少ない。とはいえ思い切って心臓を狙えば殺せそうだ。 ポーシャが与えた指輪を御礼として渡しちゃった件。 あのマッチポンプのエピソードがどうしてあんな形で、微笑ましい悪戯みたいに受容されるのかさっぱり判らない。 注目されることは少なそうだが、第二幕第二場。 ゴボーとランスロット(父子)が思いがけず再会して、父は全く子のことを見分けられない。ミステリ的には “成りすましは可能か否か?” 問題に一石を投じる重要な場面である(かも知れない)。 |
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| No.2334 | 8点 | 死者のための音楽- 山白朝子 | 2026/09/29 12:32 |
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| 端正な文章が却って怖い。奇妙な基本設定。その延長で明らかに変なのに澄まし顔の展開部。伏線回収しているようで腑に落ち切らない結びが余韻を残す。かと思えば捻りの無い作品もしっかり面白いところが偉い。
心をざわつかせ、世界の見え方を少し変えてしまう作品集。 |
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| No.2333 | 7点 | 倫敦スコーンの謎- 米澤穂信 | 2026/09/29 12:32 |
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| 謎は良く出来ているし、リーダビリティが高くて見事。語りの小ネタが一々楽しい。
ただ、ミステリの枠を超えたところでガツンと来る感じはあまり無い。作者の作風を鑑みると、微妙に及び腰で爆走をセーヴしている印象を受けた。 ところで、作品紹介で “第二作品集” と謳ってるよ。つまり、地名タイトルは公式に春夏秋冬とは別シリーズ扱い、と言うこと? |
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| No.2332 | 6点 | 本格的 死人と狂人たち- 鳥飼否宇 | 2026/09/29 12:31 |
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| はっぴいえんどのあやか市に、何処かのフォーク・シンガーみたいな刑事達が居る。
ネタバレするけれど、「変態」はおかしい。第一の殺人であんなトリックを弄したのはアリバイ工作の為なのに、アリバイそのものについては口を濁している。それはまだ良いとして、第二の殺人でそのアリバイの証人を殺している。場当たり的にも程がある。 続く「擬態」は実にアクロバティックな飛躍で、頭が真っ白になってしまったよ。笑って良いのか何なのか。しかしスジは通っている。これは凄い。 |
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| No.2331 | 5点 | ビブリア古書堂の事件手帖V ~扉子と謎めく夏~- 三上延 | 2026/09/29 12:31 |
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| 第二話。挟まっていた “スリップ” は、通常なら売れた時に書店が回収するものだよね?
それが残っていると言うことは、バッタ屋のような特殊なルートで流通したか、万引きされたか、等の事情があり、それが伏線である。 と思ったんだけど全くその点は言及されず。昔はスリップの扱い方が違ってた? |
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| No.2330 | 5点 | 退職刑事1- 都筑道夫 | 2026/09/29 12:30 |
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| 論理が強引で、許容範囲内なのは「狂い小町」「昨日の敵」「理想的犯人像」、多少言葉が足りないけど「妻妾同居」もまぁアリか。約半分だから、都筑道夫としては割と高い打率なのである。
「写真うつりのよい女」は、その状況でパンツは、お誂え向きに新品があったとして、穿くかも知れないが、穿かなくても不自然ではない。それを “事件最大の特徴” みたいにしたのは上手くない。下敷になった現実の事件の方が説得力を感じた。 |
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| No.2329 | 8点 | 射手座の香る夏- 松樹凛 | 2026/09/22 13:38 |
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| 収録された四編中三編は、SFとしての思い切った設定を持ちつつ、新本格マインド溢れるミステリ的反転を取り込んだ意欲作。片方を引き立てるギミックとして他ジャンルの手法をちょいと拝借、と言うのではなく両方とも “本物” なのが嬉しい。
最後の一編だけ少々毛色の異なるジュヴナイル風味ファンタジー。しなやかで潔癖な少女のキャラクターと、あまりにも鮮やかな映像喚起力。今でも目を閉じると洗濯ロープの脱出行場面がまざまざと蘇る(見たわけじゃないけど)。 |
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| No.2328 | 6点 | 未来世界から来た男- フレドリック・ブラウン | 2026/09/22 13:37 |
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| 『フレドリック・ブラウンSF短編全集1』と銘打たれた2026年の新版は、旧版にショート・ショート4編を追加した(厳密に言えば、原書から割愛されたものを復帰させた)もの。
その4編を見ると、なるほど訳者の知識や理解が無いと的確な翻訳にはならないものだなと納得。オチをちゃんと解釈出来ないと困る一方、オチなしの雰囲気もの的ホラーも含まれるから、見分けるのは大変だ。 「最後の恐竜」。ブラッドベリのような詩情(言い過ぎ?)。 「存在の檻」。確かに捻りには欠けるが、ジョニーを復元する過程が良い(それとて現在の視点で言えば、特に珍しいアイデアではないが)。思うに私は、“人間は物質であり、物質自体には生命も意識も宿ってはいない” みたいな考え方が好みなのだろう。 「悪ふざけ」。何処で捻るか、と言う点では最も意表を突かれた。 3分で読める掌編にも気の利いたものがあって侮れない。 |
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| No.2327 | 6点 | 失失失楽園殺し- 森晶麿 | 2026/09/22 13:36 |
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| 漫画のような性格破綻者の天才達。にしては会話の内容が薄いけど、本気でアカデミックな議論をされても付いて行けないからまぁ宜しい。“人の感情は本物か、模倣か?” のテーマには合致したキャラクター設定かも。
と言う、森博嗣の萌え系パロディみたいなムードは悪くないが、スケールの大きな部分と戯画的な部分が変な混ざり方をしている。 真相はもっと驚けた筈なのに、妙に薄味に感じた。解説役向きのキャラクターがいないしね。動機に繫がる気持の動きが判りにくいのは、テーマからして妥当か。 |
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| No.2326 | 5点 | 鬼面の研究- 栗本薫 | 2026/09/22 13:35 |
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| “ガジェット自体が作り物” と言う人を食った真相は、良く考えると “そこまでやるか” との意味で怖い。
一方で、TVスタッフも住民もあまり書き分けが出来ていないので、これ誰だっけと何度も首を捻った。重要人物だけ書き込んでモブはモブのまま流しているよう。ガジェットも並べただけで深みに欠ける(わざと?)。 “読者への挑戦” は無い方が良かった。そこまでロジックがしっかり立った推理だとは思えない。いや、“勘で当てろ!” と言う批評かな? |
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| No.2325 | 5点 | 蜘蛛男- 江戸川乱歩 | 2026/09/22 13:35 |
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| “江戸川乱歩が良く使うネタの寄せ集め” みたいな印象。連載途中で “49人” なんてブチ上げてしまって、収拾が付かなくなったか。一人一人書く余裕は無いとばかりに、結局まとめて処理する臆面の無さは流石、辻褄合わせの巨匠。
一度は捕縛された青髭が、関係者の気の迷いから再び解放されてしまう。読んだ時は何じゃそりゃと思ったが、落ち着いて顧みるに、この不条理な展開こそ本作随一のオリジナリティかも。 出番は限られているが、腹心の部下になった不良青年が、金や色目当てではなく青髭に本気で心酔しているみたいなのも印象に残った。つまり、なかなか魅力的なシリアル・キラーなのかも。 |
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| No.2324 | 7点 | 終着駅で待ち合わせ- 真門浩平 | 2026/09/15 15:10 |
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| 「悲運の死」は、せっかく母と妹の推理まではぶっとんでたのに、変にまともなところに収斂してしまった。まぁそりゃそうか。
ミステリは悪意を含む方が好ましい。本書はちょっといい話過ぎる。 と思ったら「夢落ち」で貯めておいたものがドロッと出て来た感じ。殺人事件の部分も良いが、そこに至るまでの “明晰夢に嵌まって行く過程” に引き込まれた。 |
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| No.2323 | 6点 | 呪詛遊戯- 市川憂人 | 2026/09/15 15:09 |
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| ホラーの皮を被ったSFミステリ。
いやぁ細かい。ややこしい。メモを取りながら読んでもきつい。呪詛の種類だけでなく時間軸のチェックも必要だったか。うにゃー、やっとれんわ! と疲れた心の隙間に忍び込む大ネタ! 内側に向かって進んでいたのに外側にもう一つ大きな殻があって、そのおかげで世界の色が変わってしまった。見事な反転だ。これにはやられた。 この両者のアンバランスさ、リズムのズレ、によって最終的に或る種の効果があった気はする。 でもやはり(事件の展開・内容を考慮するとチマチマしちゃうのは判るが)もう少し楽しく読める方策は無いものか。“状況確認の為に一々メモを参照する必要があった” と言うだけで、実のところ呪詛云々と事件の関わり方が物凄く面白いわけじゃないんだよねぇ。 |
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| No.2322 | 6点 | 虎の牙- 江戸川乱歩 | 2026/09/15 15:08 |
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| 黄色と黒のだんだらぞめの髪に、ピンとはねた口ひげ、まっかな唇。このヴィジュアルはなかなか強烈なのである。
しかし、ではこの博士が何をしたかと言うと、子供を誘拐はしているものの、基本的には “怪人対名探偵の角逐に警察が巻き込まれた” と言う側面が強い。 資金はかかっていそう(洋館を買ったり)なのに、何も盗んでいないから、今回は赤字確定? 実は手品師として稼いでいたのかも? “フーン、じつに、手数のかかるいたずらをやったものですね。”、それを言っちゃあオシマイよ警部補。 |
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| No.2321 | 5点 | ネタバレあり 双紋島の殺人- 下村敦史 | 2026/09/15 15:08 |
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| 作中のテキストをいじくる構造は好きなんだけど、本作はあまりそれが生きていないと思う。論じる部分がダラダラしていて面倒。事件そのものの成り行きは悪くないので(断絶しちゃうところとか、驚いた)、それプラスちょっとした叙述トリック、と言った程度で済ませた方が面白くなったのでは。
しかし、“○○は存在しない” はアンフェアだと思う。 最大の名場面は “地底湖でアレと遭遇”。ダイビングの臨場感そして脱出劇のスリル。 ミステリ要素そのものとは大して関係無いが、これまでに冒険物なども物している作者だけに流石の表現力である。 |
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| No.2320 | 4点 | 犯人は現場に首だけ戻る- 倉知淳 | 2026/09/15 15:07 |
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| 真相のアイデア、切断のホワイ、等はまぁ良いかも知れないが、動きに欠ける坦々とした書き方が面白さを損なっている。
書き下ろしの最終話に至っては、関係者との面談すら端折ってしまった。 “何だか日下部刑事が面倒くさいから、これ以上の段取りを組んでいないようにも思えたけれど” って、面倒がっているのは作者では? 登場人物のせいにするなっちゅーの。 |
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