皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
simo10さん |
|
---|---|
平均点: 5.69点 | 書評数: 193件 |
No.7 | 6点 | 正月十一日、鏡殺し- 歌野晶午 | 2010/01/12 21:00 |
---|---|---|---|
7つの短編で構成されており、読み進むに従って、深い闇へ落ちて行きます。
ダークなお話、悲惨な結末が好き!っていう人にオススメです。 ①「盗聴」:その後の暗さを感じさせない、まあまあ健全(?)なお話。 ②「逃亡者 大河内清秀」:上に同じ。 ③「猫部屋の亡霊」:ダークだけど、コミカルな表現で笑えた。悪気はない分、彼女が可哀相だった。 ④「記憶の囚人」:内容も怖いけど、語りが怖い。 ⑤「美神崩壊」:タイトルのインパクト通りの内容。怖い。 ⑥「プラットホームのカオス」:個人的には4番目のダーク度かなと思える。 ⑦「正月十一日、鏡殺し」:タイトルからは予想もつかないホラーなお話。電車で読んで思わず頭を抱えてしまった。 オチこそあるけれどミステリとはちょっと違うかな。 |
No.6 | 8点 | Rommy- 歌野晶午 | 2010/01/09 00:29 |
---|---|---|---|
-ネタばれ含みます-
登場人物のほとんどが最大の真相に気付いていないこともあり、叙述による仕掛けも少なく、「してやられた」感が足りなかったのが悔やまれます。 もう少し家出以前に関する記述等、騙しの要素が欲しかったなと思いました。 その分叙述とは別に、バラバラ殺人の動機解明がヒントとなっているのはうまいと思いました。 真相はかなり強烈で、これまでのこの作品に関する価値観をひっくり返されるぐらい受け入れがたいものはあります。 しかしこういった重苦しい話は嫌いではないですし、非常に切なくなりましたし、なんとか減点はせずに済みました。 個人的には「ROMMY」VS「CUBIC BALL」や、そのヴォーカルのその後の苦労話なんかも気に入っています。 |
No.5 | 5点 | ガラス張りの誘拐- 歌野晶午 | 2010/01/04 21:01 |
---|---|---|---|
どんな作品だったか全く覚えていなかったので、さぞかしつまらない作品だったんだろうなと思いつつ読み返してみると、結構面白く、さくっと読めました。
二度目にも関わらず真相にびっくりしたし。 「葉桜~」に通ずるものを若干感じた。 |
No.4 | 6点 | 動く家の殺人- 歌野晶午 | 2010/01/01 10:53 |
---|---|---|---|
-ネタばれ含みます-
久々に読んだ家シリーズ第三作目。 物語は以外にも信濃譲二の語りで進んで行く。 あの変人にも結構人間臭いところがあるんだなあと思わされていたら、やはり本物は一味も二味も違いました。 このキャラクターは惜しいなあ。 ダミーのトリックにも見事ひっかかりました。 悲しいラストだけれども非常に読みやすい作品でした。 |
No.3 | 4点 | 白い家の殺人- 歌野晶午 | 2009/11/22 22:14 |
---|---|---|---|
-ネタばれ含みます-
久しぶりに読んだのだが、やはりどうにも印象の薄い作品。 やはり「長い家」と違って、家の特徴を全く活かしてない点が痛いかな。 トリックも大胆なようでいて小粒な印象。 犯人も今にも忘れてしまいそうだし。 冒頭の残酷な表記が、第一章でも再び記されているが、それが何の複線にも叙述トリックにもなっていない点も気になったし。 第一の犠牲者もかわいそう過ぎるし。 とにかく本格はしてるけど不満いっぱいの作品です。 |
No.2 | 8点 | 長い家の殺人- 歌野晶午 | 2009/09/15 21:08 |
---|---|---|---|
新装版を書店で見かけたので懐かしさのあまり、「誤字、脱字の修正のみである」との冒頭の忠告にも関わらず買ってしまった。
十数年経った今もトリックをはっきりと覚えていることからも、そのインパクトは十分だと思います。 トリックを早々に見破った人にとっては面白くない作品かも知れませんが、私は解けなかったので解決編まで楽しめました。 初読時は信濃譲二を含め、登場人物がほとんど好きになれなかった記憶があるのですが、免疫ができた今読んでみると大して気になりませんでした。むしろ信濃譲二が面白いと思えました。 若き日の著者の渾身の一作という感じが伝わります。 |
No.1 | 8点 | 葉桜の季節に君を想うということ- 歌野晶午 | 2009/09/15 20:45 |
---|---|---|---|
--ネタばれ含みます--
あの「家シリーズ」の歌野唱午が2004年度の数々のタイトルを総なめにしたというので読んでみました。 ちょっと期待が大きすぎたため、また、運悪く立て続けに叙述モノに当たってしまったためにそれほど衝撃はありませんでした。 上の条件がなければ多分開いた口がふさがらなかっただろうと思います。 ぜひ老後にまた読んでみたい。 |