皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
江守森江さん |
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平均点: 5.00点 | 書評数: 1256件 |
No.8 | 4点 | レイクサイド- 東野圭吾 | 2009/09/14 11:00 |
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東野圭吾は、ある時期を境に私の嗜好する本格ミステリの対岸に突き進む作家の代表になってしまった。
それ故に、常に辛い採点になってしまう。 東野作品のメディアミックスの弊害か小説より先に映像化作品に接する事が多く、その後に小説を読んで喜びが増した事がない。 この作品もそんな一例だった。 それでも、小説を先にすれば・・・と後悔しないのだから、私にとっては、その程度の物なのだろう。 唯一嬉しいのは読了に時間を要しない事だろう。 |
No.7 | 2点 | 秘密- 東野圭吾 | 2009/09/14 10:30 |
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東野圭吾作品だからといって、この作品をミステリーの範疇に含めて良いのだろうか?
これを認めるなら五十嵐貴久「パパとムスメの7日間」や映画「転校生」の原作「おれがあいつで〜」もミステリーと認めねばなるまい。 私的に、それは「断じて嫌だ」との思いがこの採点にした理由。 単に小説として評価すれば東野圭吾の標準レベルはクリアしている。 チョロチョロと東野作品を読みながらも何故だか東野作品を褒めたくない(好きになれない)自分がいる。 |
No.6 | 7点 | 容疑者Xの献身- 東野圭吾 | 2009/08/06 00:30 |
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この作品の影響下で書かれたと噂の二階堂黎人の新作を読む前に再読してみた。よって書評を改めた。
※以下ネタバレしてます! 本格ミステリではないとの論争があったが、ミステリとしての骨格は倒叙物の中に叙述トリックを織り交ぜたハウダニット作品で本格ミステリだと思う。 ホームレスの扱いに対する変な評論も目にしたが、ミステリで被害者の扱いを論じる事はミステリ評論の本質から外れていると思う。 さて、この作品は恋愛?小説でもあるが、石神の一方的な献身は精神的ストーカーと思える。 真相を知ってしまった彼女が自白せずに石神の呪縛から逃れる術はなかったと思われる、しかし実際に逃れられたかは想像するしかない・・・私的には逃れられなかったと思う。 作者は心の奥底を汲み取ってほしくて、この構成にしたのかもしれない。 骨格はしっかりしたミステリだが、読み所はストーカー?部分と思える。 それ故、変な横槍が入り、作者の評価は高騰し、横槍を入れた者の評価は下落する皮肉な結末となった。 |
No.5 | 5点 | ある閉ざされた雪の山荘で- 東野圭吾 | 2009/06/25 15:56 |
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「仮面山荘〜」から間隔を開けずに書かれたクローズドサークル&**オチ作品。
いくら捻ったバリエーションを思いついても普通は同じ作家が書かないと思うのだが・・・。 当時の作者がいかに一般に読まれていなかったかが伺える。 更に、添付された図面で直ぐに狙いに気付いてしまった。 それでも読ませた辺りが作者の現在を予見させる。 ミステリとしてより作者の作品遍歴を知る為に読めば良いのかも。 |
No.4 | 6点 | 仮面山荘殺人事件- 東野圭吾 | 2009/06/25 15:38 |
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この作品が書かれた当時に初読した時は楽しめた記憶がある。
当時の作者は本格を書いていた。 スリリングな展開と結末手前までの論理的推理は本格そのものだった。 しかし、作品評価の肝である結末の**オチと‘その目的’は、この作品より"かなり"以前に書かれた広瀬正「T型フォード〜」(マニアには有名作品)で使われていた事からパクリ疑惑は払拭出来ない。 そして、現在に至っては夢オチと並ぶしょうもない結末の典型に成り下がったとも思う(ミステリードラマでは未だに良く使われる) 再読しなければ良かった。 |
No.3 | 6点 | 名探偵の掟- 東野圭吾 | 2009/06/02 17:01 |
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ドラマを見て再読してみた。
この作品では皮肉られているが、暗黙の了解(掟)あっての本格ミステリだと思う。 そして、いくら皮肉られても掟に忠実な本格ミステリが好きだと実感した。 文庫解説に、本格に対する「踏み絵」だと書かれているが、自分の読者としての立ち位置を改めて考えさせられる。 そんなこと一切考えずにパロディだと思って読んでも楽しめる。 |
No.2 | 6点 | 十字屋敷のピエロ- 東野圭吾 | 2009/05/24 21:32 |
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この作品を最後に作者は本格らしい本格と距離を取り出した。
他の作家と同じ様な館物を書き続ける気にならなかったのだろう。 金田一少年にパクられる前に読んだので楽しめた。 逆に金田一は読み流して終わった。 |
No.1 | 5点 | 名探偵の呪縛- 東野圭吾 | 2009/05/24 21:30 |
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作者の本格に対する距離感を知る為だけに存在する作品。
内容自体は平凡。 |