皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
江守森江さん |
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平均点: 5.00点 | 書評数: 1256件 |
No.1076 | 4点 | 薔薇は死を夢見る- レジナルド・ヒル | 2010/10/22 18:21 |
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原作が未翻訳な「優しさゆえの殺人」(←ドラマ版翻訳タイトル)を挟み、先にドラマ版第一期最終話「死にぎわの台詞」を観たのでおさらいが遅くなった。
ミステリーらしい謎から出発するが今まで観て読んだシリーズ作品で一番パッとしない結末だった。 ダルジール達の掛け合いも今回はもう一つでドラマ版のおさらいでは一番ツマラナい作品だった。 ※タイトルの薔薇にちなんだ余談 日テレで放送開始したドラマ「黄金の豚」で主人公が宣う「ベルサイユ宮殿の薔薇はウンコの臭い消しだった」との蘊蓄(ウンチく)に爆笑してしまった。 |
No.1075 | 6点 | 死体は語る- 評論・エッセイ | 2010/10/22 14:08 |
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テレ朝「徹子の部屋」本日のゲストが著者な事をテレビガイドで知り前もって代表作でベストセラーな本作を図書館で借りて読んだ。
実例を題材にした法医学ガイド的エッセイで、数々のエピソードがドラマや小説に転用されている。 ベストセラーらしい面白さと既視感のあるエピソードでサクサク読める。 書かれた時代には新たな捜査手法だったのだろうがCSIのドラマシリーズでの技術的進化スピードを観せられると新しさは感じなくなりつつある。 その一方で実際の日本では施設や予算面等で法医学捜査が置き去りにされている感がある。 また、別方向から法医学に問題提起している海堂尊と平行して読めばより理解が深まり楽しめるだろう。 |
No.1074 | 6点 | 死にぎわの台詞- レジナルド・ヒル | 2010/10/22 02:06 |
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ドラマ版の第一期は本作で終了だが、12月にAXNミステリーで日本語字幕版新作24話(12エピソード)が放送される。
毎度の如くドラマ録画視聴してのおさらいだが、原作のボリュームアップに伴いドラマでは微妙に端折りが増えてきた。 ダイイング・メッセージで酔っ払い運転事故犯にされそうになるダルジールだが、それを利用した潜入捜査で別の殺人事件とも絡み、最後はベタだが麻薬の隠し場所のどんでん返しで締める。 やっぱりミステリとしてよりダルジール達の掛け合いに面白さの比重がある。 その意味で、ウォーレン・クラークが面白さを最大限に引き出したドラマ版を先に観て正解だと思えたし、堪能できた(12月放送の新エピソードが待ち遠しい) |
No.1073 | 6点 | 鉛を呑まされた男- ジャン=フランソワ・パロ | 2010/10/19 06:21 |
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AXNミステリーでドラマ化作品の放送があり何となく録画したので、視聴したら結構本格ミステリ風で面白い作品だった。
今回放送予定の3作品はどれも原作があり翻訳出版されているので図書館から借りておさらいした。 18世紀、ルイ15世統治下のパリを舞台にした一種の宮廷ミステリーで、ニコラ・ル・フロック警視が事件に挑む(ドラマでは侯爵を引き継いだ設定) 原作は思ったとおりの歴史ミステリー風作品に、18世紀の王政下である舞台設定をも活用した本格ミステリの融合作品だった(フランス版捕物帖) 適度な(犯人に直結しない)科学捜査に貴族間の入り組んだ勢力争いなど、かえって本格ミステリには持って来いな時代設定だと考えさせられた(CSIシリーズ等に慣れると、現代を舞台にした作品で科学捜査に手抜かりがあると感じると落胆を禁じ得ない) |
No.1072 | 6点 | 秘められた感情- レジナルド・ヒル | 2010/10/19 02:55 |
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本日のドラマ視聴後の原作おさらいは本作。
原作発表順とドラマ化順が違うので主役達の関係は微妙にズレているが問題にする程ではない。 本作では地元の泥棒事件とパスコーの出先の村での旧友殺人事件の捜査が平行して描かれ、最後にリンクし解決に至る本格ミステリとしてはベタなプロットながら今までで一番楽しめた。 今回はダルジールよりパスコーが活躍しシリーズの主役がダルジールだけでない事を示し、シリーズの幅を広げている。 図書館で借りて読むので、紙質からくる保存状態の悪さと活字の大きさからくるリーダビリティ以前の物理的読み難さの問題(最近では翻訳本アレルギーの最大要因ではないか?と考えている)を抱える古いポケミスは読む気が萎えるので、文庫出版され保存状態の良い本作では断然楽なおさらい読書が出来た。 |
No.1071 | 4点 | ネロ・ウルフ対FBI- レックス・スタウト | 2010/10/18 07:16 |
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録画してあったドラマシリーズ(飛び飛びに11話)をまとめて観た。
ドラマ化されながらも元が短編な為に翻訳出版されていない作品か翻訳された長編はドラマ未見で、おさらいの対象作品が本作だけだった。 ドラマと本作しか接していないがネロ・ウルフのキャラクターと助手のアーチーとのやり取りは楽しい。 ミステリとしては落差があり、本作はイマイチな部類だろう。 本作に限ればネロ・ウルフが名探偵には思えず、全盛期の小錦を彷彿させる単なる巨デブに思える。 2chの《アナタの依頼したい探偵》スレにネロ・ウルフと書かれていたが、依頼内容が「白鳳の連勝を止めてくれ!」に爆笑した。 ※余談 1.誰かパロディで、アワビとチューリップが大好物な設定の「スケベ探偵エロ・ウルフ」を書いてくれないだろうか! 2.全盛期の小錦はエッチは騎乗位専門で、付き人がジャマな腹の肉を支えていたらしい(吉原ソープ街発信のヨタ話) |
No.1070 | 5点 | 四月の屍衣- レジナルド・ヒル | 2010/10/16 04:52 |
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昨日の書評でダルジール警視シリーズのおさらいを断念すると書いたが、この作品は(古く文字焼けしたポケミスでなく)綺麗な文庫本で、前もって図書館から借りていた事と人間関係の入り組み方など字幕ドラマを何度も見返すより活字で納得する方が楽なのでおさらいする事にした。
ドラマ版ではタイトルが四月から秋に(原題から)変更されているが、大雨の時期を待って撮影したからなのだろうか? 前半は事件らしい事件が起きるでもなく胡散臭い関係描写がノンビリ描かれるので、面白さはダルジール警視の厚顔さとその隙間から滲み出る愛嬌やパスコー達とのやり取りに集約してしまう。 更に、論理より人間関係を紐解くタイプの作風で嗜好からズレているので先にドラマ版でウォーレン・クラークの素晴らしいキャラを楽しむ方がダルジール警視シリーズは取っつき易かった(AXNミステリーでしかドラマ版は放送されていないと思うので観れない或いは見逃した方に配慮していませんゴメンナサイ) ※余談 嫁に「アナタってダルジール警視(ウォーレン・クラーク)に見た目から性格まで似てるわね」と言われショックだった。 「俺はあんなブルドック顔じゃない!そんな俺に惚れたオマエのセンスは・・・」と間違っても反撃出来ない情けない私である(;_;) |
No.1069 | 4点 | 殺人のすすめ- レジナルド・ヒル | 2010/10/15 02:51 |
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本日のドラマ版再放送作品がこれで、図書館の書庫に埋もれた古く文字焼けした読み難い本でおさらいした。
ドラマではダルジールのキャラを楽しめるが、原作はおさらい読書すらシンドかったのが本音になる。 明日からもドラマ再放送は続くが、以降の作品はドラマ視聴主体の現状に即しおさらいも断念した。 私的に原作・ドラマ共々ミステリとして今一な印象のシリーズ(初期作品以外は不明)でダルジールの強烈なキャラしか楽しみ所がない。 |
No.1068 | 6点 | 社交好きの女- レジナルド・ヒル | 2010/10/15 02:15 |
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先日からAXNミステリーで「ダルジール警視」のドラマ化作品・日本語字幕版制作放送済み14話(前後編で原作7作分←未翻訳作品有)の帯再放送が始まった。
主役のダルジール警視だがドラマではディエルと正式な発音で呼ばれるがタイトルは翻訳に従いダルジールにしているとの但し書きがある。 作者の処女作だが翻訳出版は先に「殺人のすすめ」がされた。 これまたドラマ視聴のついでに原作をおさらいした。 強烈なキャラクターで絡み合う人間関係にズケズケ踏み込むダルジール警視を楽しむミステリで、犯人の意外性や論理性は思いのほか低かった。 古い翻訳でスイスイ読めない(図書館の本も古く紙が焼けて非常に読み難い)のでドラマのおさらいで丁度良かったと思える。 しかも、最初のドラマ化作品なので原作を大切にしていたのが好印象。 ダルジール警視役のウォーレン・クラークの素晴らしいキャラが一番の楽しみになるので原作だけなら4か5点だが、ドラマとセットでオマケ加点して6点にした。 |
No.1067 | 5点 | この海外ミステリードラマがすごい!- 事典・ガイド | 2010/10/14 17:53 |
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「このミス」の番外編的なガイド雑誌なので雑誌扱いで一律の3点で済まそうと思ったが海外ミステリードラマのガイドが他に見当たらない独自性&有用性を評価して2点加点した。
残念ながら3年前の発行で、それ以前に地上波以外も含む日本国内で放送があった作品に限られるので現在の有用性は下がっている。 しかも「このミス」の番外編らしくドラマ分野でもミステリーの範疇が広範過ぎるし、著者にもミステリー分野に軸足を置いた人が1人も居ないので海外ドラマガイドに終始するきらいがあり、ミステリー分野のガイドとしては欠陥品なのが残念(歴代ミステリードラマ特選で「エラリー・クイーン」を漏らす辺りに如実に出ている) それでも、ミステリーと科学捜査の融合に成功した「CSI」の3シリーズや「NCIS」やコメディ・ミステリーの傑作「名探偵モンク」更に、霊能者設定を上手く処理してミステリとしても面白い「ミディアム」等の紹介は現在のドラマ視聴に大変重宝している(先日、タイミング良く古本屋の100円コーナーで購入した) 欲を言えばミステリー分野の著者(大倉崇裕を是非)も含みながら3年周期程度で出版してくれないものだろうか! そうなれば「奇術探偵ジョナサン・クリーク」「クリミナル・マインド」「ヴェロニカ・マーズ」「マードック・ミステリー」「華麗なるペテン師たち」「レバレッジ」「LAW&ORDER:CI」「メンタリスト」等のドラマオリジナル作品や「バーナビー警部」「フロスト警部」「クルト・ヴァランダー」「ダルジール警視」「ネロ・ウルフ」等の原作有ドラマも紹介されドラマ視聴が一層楽しめるだろう。 ※好きな海外ミステリードラマBest5 「名探偵モンク」 「奇術探偵ジョナサン・クリーク」 「LAW&ORDER:CI」 「NCIS」 「メンタリスト」 |
No.1066 | 6点 | 二度のお別れ- 黒川博行 | 2010/10/12 05:36 |
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スカパー!のドラマ視聴に平行して地上波も再放送まで拾いながら観ている現状では、当分おさらい読書が関の山な感じ。
※途中脱線 ミステリードラマで叙述トリックの映像版に出くわし最初は想定外だったので小説以上に「アッ!」と驚いた(ヒッチコック劇場の轢き逃げ絡みな某作品)が、大量に観ると結構ある事に別の驚きを感じる。 ※脱線終了 テレ東で黒マメシリーズとしてドラマ化された作品が昨日再放送された(前もって図書館で借りた)のでおさらいした。 ミステリとしてもナカナカ頑張っていて結末でタイトルの意味が判明する辺りは好きだ。 一方で、原作は好きになれない関西弁、ドラマはテレ東なので関西弁ではないが大地康雄の暑苦しい演技とどちらも私的な減点材料があった。 黒川作品は原作設定をなぶり倒したドラマ「吉永誠一」シリーズが一番楽しい。 |
No.1065 | 5点 | 蒼ざめた馬- アガサ・クリスティー | 2010/10/06 03:45 |
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スカパー!の契約ch変更で先月から観たかったドラマが視聴可能になり睡眠時間を削ってドラマを録画視聴している(毎日8時間平均)ので読書に割ける時間がない(このサイトを読む頻度も激減)
海外ミステリー・ドラマに追い立てられ、精神が破綻寸前(灰色の脳細胞がトロけた)でもある。 ほぼ一緒に観ている嫁(基本的に読書せず)は更に地上波の韓国ドラマまで網羅するタフさで口あんぐり! そんな精神状態ながらクリスティー特集で本作のドラマを観たついでに図書館でおさらいした(現状では、おさらいの読書すらシンドイと思える) 魔術や呪いによる遠隔殺人トリックの典型的パターンで、昔はどの作家も使用したかったのだろう。 驚くべきは、この手の雰囲気のミステリードラマでは未だに高頻度で使用される事だろう! ミステリードラマ漬けな毎日なので、出会う度に嫁と顔を見合わせ「又か!」と笑ってしまう。 ミステリーとしては4点だが、夫婦円満アイテムとして1点加点しておこう! |
No.1064 | 5点 | バートラム・ホテルにて- アガサ・クリスティー | 2010/09/13 05:27 |
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クリスティ生誕120周年月間でAXNミステリーでは土曜日にミス・マープル特集が組まれている。
今回は、この作品だったのでドラマを観た後に図書館でおさらいした。 ホテル自体の謎、失踪事件、殺人事件と3つの謎があるがドラマ・原作共々ミステリーとしてはパッとしない。 一方で英国の観光案内ミステリー(国際的旅情ミステリー)だと捉えれば非常に雰囲気が良く描かれている(ドラマはやや古臭いが原作と優劣はない) 5点にしたが多分に旅情描写を評価してのものでミステリーとしては凡作。 |
No.1063 | 5点 | 無実はさいなむ- アガサ・クリスティー | 2010/09/13 05:00 |
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クリスティ生誕120周年月間でAXNミステリー(CS放送)では、フランス・アレンジ作品が特集で組まれている。
ポワロ・マープル・ノンシリーズに拘らず作品をチョイスし独自な警察キャラでシリーズ化している。 ドラマを観て、おさらいして来たがアレンジの強烈さは、英・仏の国民性の違いが鮮明に出ていてセットで楽しめた。 もっともミステリーとしては水準レベルで冤罪テーマな重い原作よりコミカルなフランス版ドラマの方が取っつき易い(ドラマを観なければ原作はスルーした儘だっただろう) |
No.1062 | 5点 | 動く指- アガサ・クリスティー | 2010/09/08 03:03 |
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これまたドラマを観てからオサライしてきたのだが、久々に原作よりドラマの方が楽しめる作品だった。
ドラマではマープルも結構絡んでヒクソンの良さが出ていた。 但しドラマ版は、ミスリードされず自殺に見せた殺人事件が起きてすぐに犯人の目星がつく欠点がある。 タイトルの「動く指」に関しては中傷の手紙の宛名をタイプする事を指し、推理の鍵だと暗示しているのだろう。 クリスティ月間でポワロが無くマープル&フレンチ・ミステリー(色々な作品をフランスでアレンジしたシリーズ)を中心に放送するAXNミステリーにはビックリ(NHK・BSに完敗かな?) |
No.1061 | 5点 | スリーピング・マーダー- アガサ・クリスティー | 2010/09/08 02:41 |
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現在、CS&BS放送ではクリスティ生誕120周年月間として大々的に特集されている。
AXNミステリーでは土曜日にミス・マープル(ジョーン・ヒクソン、山岡久乃吹替版)一括放送が組まれている。 先週土曜日にドラマを観て既視感があったが、以前にNHKで放送されたアニメ版で観ていた(一緒に観た息子に教えられた) 図書館の返却日(読書時間が無く読まずに返却の大技をカマシタ)なので、おさらいしたがドラマ通りで新鮮味がなかった(何故だかクリスティは貸出されず棚に8割方揃っている) しかし、ミステリー・ドラマ(CSI&NCIS中心に週70本)に追い立てられた忙しない現状ではオサライは非常に楽チンでもある。 |
No.1060 | 5点 | 小説新潮 2010年9月号- 雑誌、年間ベスト、定期刊行物 | 2010/08/31 09:08 |
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書評目的が、書き下ろしミステリ・アンソロジーな「綴込別冊雑誌」なのでそれ以外の掲載(連載)小説等には触れない。
本来雑誌の基本点を3点にしているが、元来文庫で出版していた企画をミステリ特集な「綴込別冊雑誌」(5編収録)にした事を賞賛して5点とした。 しかも、目玉作品として「島荘の御手洗物」&「有栖川・江神シリーズ」を起用してきた手腕に+1点。 だが、上記2作品もマニア受けする程度なレベルだし、その他の作品は、安易な叙述ネタの手抜き作品な我孫子、ダークな方面の作者らしさはあるが平凡な米澤、本邦初訳な海外作家(アーバン・ウェイト)の売名宣伝作品(全然面白くない)と作品レベルが期待にそぐわなかった(−1点) 有栖川・江神シリーズのファンなら絶対に楽しめるので、現状最新号で書店や図書館で手に取れると思うので、一見の価値はあります! |
No.1059 | 4点 | キャッツアイころがった- 黒川博行 | 2010/08/31 07:48 |
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先日、テレ東で刑事・吉永誠一シリーズの一作としてドラマ化されたモノが再放送された(初回放送を見逃したシリーズなので再放送は有り難い)
神奈川県警を舞台にした刑事物にアレンジしたシリーズで作者も友情出演していた。 船越演じる吉永は私と同じで暑苦しいが、中山忍演じる吉永の妻は嫁に似て実にチャーミング(我が家の夫婦間を鏡で見ている感じ)なのでお気に入りなシリーズでもある。 ※途中に余談 ドラマの夫婦は年齢差13歳に対し、我が家の夫婦は年齢差10歳だが、結婚当初は老けて見える私と童顔な嫁で20歳差に見え、私は淫行オヤジ扱いだった。 ※余談終了 図書館で原作をおさらいしてきたが、久々にドラマ版の方が楽しい一作だった(大抵は原作の方がデキが良い) 二方向から描かれ警察小説と赤川次郎もどきな女子大生コンビ・ミステリーが最後は合体するが、とっちらかった印象が拭えない。 賞狙いで大賞を射止めたのだから意義はあったが、それ止まりでもある。 関西弁でのテンポの良さはドラマには無いので、原作の方が唯一上回ったと思う。 |
No.1058 | 8点 | 民王- 池井戸潤 | 2010/08/29 04:29 |
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読み始めて「パパとムスメの7日間」の親父と息子バージョンで、実在のモデルを想起させる政界パロディ小説だと思わされる。
そして、早々に人格入れ替わりが科学テロであり、ライバル政党でも親父とムスメに入れ替わりが起きている事がさらされる。 テロ対策で公安の刑事まで登場し、政界パロディに絡めたテロ小説に転じて犯人当て要素もオマケに付く。 すべてにベタな展開ではあるが、理想と批判と笑いに満ちた政治小説だけでなく、人格入れ替わりによる家族小説としても面白い、一冊で何度も美味しい優れたエンターテインメント作品だった。 作者と同世代ゆえに感じる青春時代へのノスタルジーにも満ち溢れていた。 夏バテを吹っ飛ばす楽しい読書に文句なしの満点。 |
No.1057 | 2点 | スローなブギにしてくれ- 片岡義男 | 2010/08/28 21:08 |
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表題作を含めた短編集で、映画化もされた(今まで幾度となく地上波放映もされた)
当時から流行り物好きだったので読んだが、求めている青春の方向性が全く違っていた。 気だるい世界観を読ませるだけの薄っぺらい作品だが、それ故に映像向きだったのかもしれない。 今月号の「ミステリ・マガジン」で特集が組まれているが、この手の作風を和製ハードボイルドとして認知するべきなのだろうか? 実のところ、そんなことには興味もないし、どうでもいい。 小説より映画・主題歌が一番印象深い作品でもある。 |