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ミステリー三昧さん
平均点: 6.21点 書評数: 112件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.9 5点 放課後- 東野圭吾 2009/05/25 14:13
<講談社文庫>東野圭吾のデビュー作品(長編/1985)です。
江戸川乱歩賞受賞作です。東野圭吾初体験ということでワクワクしながら読んでた記憶があります。その分この作品を読了したとき、期待はずれな印象がありました。




(ネタばれです。)
密室トリックは結局、物理的な話に落ち着いてしまったのが残念でした。最初の入れ替えトリックの方が好きでした。

No.8 6点 鳥人計画- 東野圭吾 2009/05/24 13:48
<角川文庫>初期の本格ミステリ(長編/1989)
単なる科学ミステリーかと思いきや・・・全く違いました。
スキージャンプと科学技術の融合をストーリー背景にフーダニット(告発者は誰か?)、ハウダニット(毒殺の方法)、そしてホワイダニット(なぜ楡井を殺したか?)など推理小説としての醍醐味がふんだんに盛り込まれていたのが良かったです。さらに倒叙ミステリー的な要素がサスペンスを湧きたせ、物語も二転三転させつつ最後まで読者を飽きさせない設定になっていました。私としてはその二転三転の結末に引き込まれる感じがしなかったことが残念です。ちなみに楡井のKYぶりがツボでした・・・

No.7 7点 眠りの森- 東野圭吾 2009/05/21 13:14
<講談社文庫>加賀恭一郎シリーズ2作目(長編/1989)です。
読後感が心地よい。何かしらの苦しみ悲しみを抱えながらバレエに励むダンサーの心理状態を知った上で再読してみても、なお良いはず。きっと言葉一つ一つの重みも感じ方も違ってくるでしょうね。
この読後感を生み出したのは加賀恭一郎の他の刑事にはない人間らしさによるものでした。最後の展開は違った意味で意外性がありました。女性にオススメできる作品です。

No.6 6点 十字屋敷のピエロ- 東野圭吾 2009/05/14 13:37
<講談社文庫>初期の本格ミステリ(長編/1989)
ピエロ人形はミスリードを誘発させる上で効果的に使えていました。そのまま鵜呑みにしていると作者が施した仕掛けに騙されてしまうので注意が必要です。また、屋敷の構造もトリックを語る上で重要な伏線になっている点も良かったです。単純で古典的ですが魅せ方が巧く、ハウダニットは満足できる内容でした。




(ネタばれです。)
でもなんかスッキリしません。フーダニットに論理性が欠けていたことが原因です。犯人を知りつつ、かばうような行動はよくないですよね。誰かさんの行動またはハプニングが罪もなく、偶然にも犯人を保護してしまっているといった構想だと納得できるのですが・・・

No.5 4点 浪花少年探偵団- 東野圭吾 2009/05/08 23:56
<講談社文庫>しのぶセンセシリーズ1作目(連作短編/1988)です。
物語も謎解きも印象に残りませんでした。気になったのは、しのぶ先生を中心とした三角関係ぐらい。ドラマ化されているみたいなので、その年代の頃に読んでれば楽しめたかもしれません。次回作はどうしようか。。。

No.4 4点 11文字の殺人- 東野圭吾 2009/01/01 02:43
<光文社文庫>クライムサスペンス(長編/1987)かな
魅力的なハウダニットもフーダニットもありません。少なくとも「本格」推理物では絶対ありません。ただ結末は意外性を感じさせるものでした。




(ネタばれです。)
海難事故の真相についてですが、死んだ竹本には落ち度があったと思います。あの状況でのあの要求は卑怯過ぎます。女性の気持ちを全然無視してるし、身勝手過ぎ。同情の余地はなかったように思えました。そんなこともあり犯人の憎悪があまり感じられませんでした。今回の犯人は人を殺しすぎたと思います。あとタイトルの「11文字」になんの捻りもなく深い意味もなかったことが残念でした。

No.3 5点 魔球- 東野圭吾 2008/12/23 02:53
<講談社文庫>「スポーツ」+「青春」ミステリー(長編/1991)です。
被害者が残した「マキュウ」というダイイングメッセージを頼りに爆破未遂事件の真相、取引の目的などに迫っていく過程にはミステリーらしさがあって読み応えがありました。この物語でも人間の心理や衝動的な行動が物語を複雑にさせ、所々上手くミスリードを誘っていました。
でもダイイングメッセージの真意はそれだけで真相に直結するぐらいシンプルなものであってほしいです。さらに単純なだけでなく、個性があって魅力的でありつつも、納得できるものが好ましいです。そして本来の意味をいかに隠蔽するかといった巧みさも必要です。なので今回のメインとなるダイイングメッセージは効果的に使えていません。

No.2 4点 白馬山荘殺人事件- 東野圭吾 2008/12/17 02:13
<光文社文庫>初期の本格ミステリ(長編/1986)
ペンションの各部屋に散りばめられたマザーグースの歌に秘められた謎(暗号)と兄の死の謎(密室トリック)がメインです。暗号解読に関してはあまり要領よくまとめられていなくてスッキリしなかった。そして、今回も密室トリックにはガッカリさせられた。密室トリックはデビュー作からの定番ですが、どれもあまり自分好みではありません。複雑で理解し難いです。犯人を指摘する場面でも読者が知りえない事実が何度か飛び出たり、無理やり白状させようとする発言も気に入らなかったです。本格を意識して書かれていたならばレベルが低いです。最初に作者の軽いイタズラとラストにちょっとした展開があったのが唯一の救いでした。

No.1 5点 学生街の殺人- 東野圭吾 2008/12/13 02:26
<講談社文庫>初期の本格ミステリ(長編/1987)
物語の最大の謎は「主人公の恋人の過去に何があったのか?」ですが、最初にこの謎が提示され、伏線が多く提示されていたにもかかわらず最後まで分からず仕舞いでした。連続殺人事件と人間関係の謎が複雑に絡み合い、真相が掴みにくくなっていました。ちなみに密室トリックは平凡でした。
事件の真相に潜むさらなる真実が最後に明かされるという構成が良かった・・・と思いますが正直覚えていません。

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ミステリー三昧さん
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