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mozartさん
平均点: 6.02点 書評数: 208件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.16 5点 捜査線上の夕映え- 有栖川有栖 2023/07/25 14:30
このところ読書タイムはラノベ風ミステリーとか特殊設定ミステリーとかに偏っていたのですが久々に有栖川ミステリーも堪能しました。作家アリスと火村のやりとりや本作者固有のエモーショナル(?)なストーリー展開もある意味懐かしかった。トリックについてはちょっとアレでしたが全体としては許容範囲でした。

No.15 7点 鍵の掛かった男- 有栖川有栖 2016/02/08 17:27
これまで読んだ作家アリス+火村のシリーズの中では、質・量ともにずっしりとした内容で、読後感もそれほど悪くなく十分楽しめました。アリスがじわじわと梨田の過去と正体(?)に肉薄していくあたりは、関係者への聞き込みが中心の「捜査」で、ちょっと社会派ミステリー風でしたが、火村が登場して来てからは、天才探偵によるジグソーパズルのピースをしかるべき場所にはめ込んでいくという「通常の」本格ミステリーになっており、ある意味「二度」美味しい作品と言えるかも。

No.14 4点 菩提樹荘の殺人- 有栖川有栖 2015/01/17 19:08
「探偵、青の時代」は火村の(想像通りの)学生時代の話で、そこそこ面白かったけれど、それ以外はどれも今ひとつでした。それよりも、あとがきを読んで本シリーズが「サザエさん方式」で書かれていることを改めて知りました(汗)。

No.13 5点 怪しい店- 有栖川有栖 2014/12/10 11:25
このシリーズとしてはまずまずの水準と言えるかも。
以下個別の感想:
「古物の魔」:そこまでこの仕事に入れ込んでいたとは……。
「燈火堂の奇禍」:火村の名推理はなかなかのものでした。
「ショーウィンドウを砕く」:この動機はちょっとどうかと。「完全犯罪」も結構杜撰だし。
「潮騒理髪店」:自分も(1000円カットではなく)ちゃんとした床屋に行きたいと思い直しました。
「怪しい店」:本筋とは別の所が面白かったりして。

No.12 5点 朱色の研究- 有栖川有栖 2013/03/10 07:12
火村シリーズ長編の中では、ストーリーにぐっと引き込まれる佳作だと思います。ただ、動機がちょっと理解に苦しむ他、幽霊マンションでのトリックをはじめ、諸々の設定に無理矢理感が強く、謎解きパズルとしてはイマイチかな~、といった印象を持ちました。

No.11 7点 白い兎が逃げる- 有栖川有栖 2013/03/03 16:46
自分がこれまでに読んだこの(火村+作家アリス)シリーズの中では、どれも高水準に位置する作品群だと思います(同じ国名シリーズ以外の作品である「暗い宿」よりはずっと面白い)。ただ、最も分量のある表題作については、犯人の「動機」に関する伏線が(途中から怪しいと思っていたにもかかわらず)なかなか読み取ることができず、やや唐突な印象は拭いきれませんでした。

No.10 5点 暗い宿- 有栖川有栖 2013/02/27 16:22
火村+作家アリスシリーズの短編としてはまずまずなのかも(最後の作品の結末はちょっとがっかりだったけど)。それにしても、火村と江神で探偵としての能力(?)にそれほど差がないはずなのに、自分にとっての読んでいる最中の楽しさがこれほど違うのは何故なのだろう。

No.9 6点 幽霊刑事- 有栖川有栖 2012/11/14 10:02
随分前に読んだ作品ですが、いまだに内容を覚えているということは、それだけ印象に残る作品だったということでしょうね(最後の方の「銃を拾わせるセリフ」もしっかり覚えていたりして)。ミステリーと言うより、ややベタな感動モノ、と言えるのかも知れませんが、作者の意外な一面を知ることのできた内容で楽しめました。

No.8 6点 江神二郎の洞察- 有栖川有栖 2012/11/14 06:45
学生アリスのEMC入部から始まり、マリアが入部に至るまでの9話を時間順にまとめた短編集。江神部長によるシャープな謎解きと言うより、懐かしいEMCメンバー達のやりとりを楽しむ1冊、と言えるかも。個人的には望月先輩の作品(?)『仰天荘殺人事件』をネタにして江神部長とアリスが「濃い」議論をする「除夜を歩く」が気に入りました。

No.7 6点 スウェーデン館の謎- 有栖川有栖 2012/09/23 07:51
これまでに読んだこのシリーズの中ではまずまずといったところでしょうか。全編を通して雰囲気はとても良く、雪の足跡の謎についても、単純なものでなく、それなりに「多重構造」になっており、感心させられました。
ただ、犯人のもくろみ自体は、法医学や科学捜査の「目」を欺き通すことはかなり難しいのではないかな~。

No.6 4点 46番目の密室- 有栖川有栖 2012/09/15 16:46
火村「助」教授+作家有栖シリーズの第1作を読んでいなかったことに最近気づいて、今更ながら図書館で借りてきて読了。う~ん、このシリーズはもっと面白かったはずなのに・・・、とややがっかりした、というのが偽らざる感想でした。

No.5 7点 マジックミラー- 有栖川有栖 2012/09/13 11:07
新本格ミステリーの旗手とも言うべき作者の、別の面を堪能できる作品。アリバイトリック、双子トリック、いずれも独創的で十分に唸らされました。

トリックに目が行ってしまって、登場人物にそれほど感情移入できなかったのが残念だったけれど、結末を考えると、そのことも織り込み済みで作品が書かれているんでしょうね。

No.4 4点 月光ゲーム- 有栖川有栖 2012/09/10 15:18
これも「孤島パズル」や「双頭の悪魔」とともに久々に読み返したけれど、やはり年齢のせいか(惚けたせいか)、内容をすっかり忘れていました。
ただ、他の二作品と比べると、色々な意味で読後の満足感が格段に落ち、再度楽しめた、と言うよりも、ちょっとがっかり・・・でした(特に動機が不満)。

No.3 8点 双頭の悪魔- 有栖川有栖 2012/08/01 13:56
孤島パズルに続き、ン十年ぶりに文庫本を買い直して再読。年のせいか、内容をすっかり忘れていたこともあって、大変楽しめた(ボケて記憶力が低下していくのも悪くないかも・・・)。とにかく、正統的(伝統的)本格ミステリに徹する作者の真摯な姿勢には、ただただ敬服するのみです。最後の方で、真犯人が江神部長による詰めに対して反論を続けるのは、それまでの真犯人のキャラクターとしてやや違和感があるものの、私のような(凡庸な)読者の疑問を代弁してくれていると思えば、それほど問題はないかと。

No.2 7点 孤島パズル- 有栖川有栖 2012/04/23 15:37
ン十年ぶりに再読してみたけれど、率直に面白かった。犯人が序盤で(「論理的」ではないものの)想像できるため、「驚愕の結末」というわけにはいかないが、「読者への挑戦」後に、次々と伏線が回収されていくという流れが、本格ミステリーの醍醐味であることは間違いないと思う。

No.1 7点 女王国の城- 有栖川有栖 2011/07/30 10:59
伝統的な「読者への挑戦」もあるし、江神の胸のすくような推理も、前半の閉塞感もあって、爽快感が十分だと思います。ただ、UFOとかの「蘊蓄」部分がちょっと冗長な印象があったのが、マイナスポイントかな。

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