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mozartさん
平均点: 6.02点 書評数: 208件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 7点 午後のチャイムが鳴るまでは- 阿津川辰海 2024/04/02 17:00
第1話、第2話あたりでは「普通の」青春ミステリーかなと思っていましたが第3話から俄然面白くなってきて第4話の違和感もさほど気にならず第5話できれいにまとめあげてくる作者の筆力に改めて感嘆しました。菅原はちょっとカッコ良過ぎですが。

自分の高校生時代には昼休みは1時間もなかったけれど早弁をして目一杯時間を確保した上でグランドでの球技とか結構「濃密」な時間をクラスメート達と過ごしていたことも思い出しました。

No.4 5点 黄土館の殺人- 阿津川辰海 2024/03/13 08:24
(超)序盤から(分かりやすく?)真犯人の正体が仄めかされていたこととかについては特段ネガティブな感想に繋がらなかったけれど、やはり一連の犯行に偶然の要素が関わっていたことに不満が残りました。葛城も「偶然さえねじ伏せ」る「膂力」のない「凡才の犯罪」と表現しているし(著者の言い訳?)。
今回は「地火水風」のうちの「地」の災害つまり「地震」がテーマになっていて何より偶発的・突発的に起きる自然現象であるため意図的な設定だったのかも知れませんが。

キャラについても飛鳥井はともかく葛城も友人である田所に対して「万年助手」であると言い放つとかエキセントリックな探偵と言うより単にイヤな奴になっていてそのあたりもちょっと残念だったかな……。

No.3 6点 透明人間は密室に潜む- 阿津川辰海 2023/07/28 08:25
表題作、透明人間「病」という奇抜な特殊設定ですがトリックにうまくはまっていて感心しました。「六人の熱狂する日本人」はオタクの心理を余すところなく描いていてややオタク気味な友人がいる自分としては結構楽しめました(自分はオタクではないつもり)。後半の二作はしっかりした本格モノで読み応えがあり全体として満足できる一冊でした。

No.2 7点 蒼海館の殺人- 阿津川辰海 2023/07/28 08:08
前作に続けて少し前に読みました。結構楽しめました。登場人物たちの人間関係がちょっとややこしかったけど、館モノならではの設定ではないかと。洪水による水没というタイムリミットやクローズドサークルの設定にリアリティが足らなかったような記憶がありますが、ある意味「特殊設定」だとして受け入れれば探偵によるロジカルな謎解きも十分楽しめるのではないでしょうか。

No.1 6点 紅蓮館の殺人- 阿津川辰海 2023/07/28 07:05
続編があるとのことなので(順番を間違えると痛い目に遭うかも知れないので)まずはこちらから読みました。でも時系列的に後の続編があると言うことは主人公周りの人物は「無事」だったということで、タイムリミットのあるサスペンスだというのに今ひとつ緊迫感が……。
とは言っても、明らかに問題がありそうな登場人物とか仕掛けのある館とかロジックをもとに謎を解明していく過程とかはそれなりに楽しめました。ただ最後の「探偵とは」をテーマにしたくだりはちょっとどうかな、と。色々(死亡)フラグを立てながら謎を解いていくのも名探偵の「お約束」だと思うのですが。

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mozartさん
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