皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
あびびびさん |
|
---|---|
平均点: 6.33点 | 書評数: 669件 |
No.19 | 6点 | 犯罪コーポレーションの冒険- エラリイ・クイーン | 2019/11/06 23:39 |
---|---|---|---|
同じラジオドラマの「ナポレオンの剃刀の冒険」や、「死せる案山子の冒険」に比べると今一つの感。他で使ったトリックの使い回しなどもあり、少し評価は下がる。
それに、殺人予告を受けた被害者と同席しながら、いずれも犯人に殺されてしまうのも残念である。 |
No.18 | 7点 | ミステリの女王の冒険- エラリイ・クイーン | 2019/10/15 00:45 |
---|---|---|---|
1975年から1976年にかけてテレビ放映された、「エラリー・クイーン」という推理ドラマを、刑事コロンボのを作り上げたR・レヴィンソンと、W・リンクが作成。当然、質の高いミステリドラマになった訳だが、さすがに面白い構成になっている。
ただ、自分的には、エラリー・クイーン本人が作成した「ナポレオンの剃刀の冒険」や、「死せる案山子の冒険」のラジオドラマの方が好きかも…。 |
No.17 | 8点 | ナポレオンの剃刀の冒険- エラリイ・クイーン | 2019/05/28 12:14 |
---|---|---|---|
ラジオドラマだが、普通の小説より分かりやすいし、おもしろい。テレビが普及する前に1500万人の人が胸をワクワクしながら聞いていたというが、毎週待ち遠しかったに違いない。完璧である。 |
No.16 | 7点 | スペイン岬の秘密- エラリイ・クイーン | 2017/08/02 14:35 |
---|---|---|---|
なぜ、全裸で殺されていたか?その解決編を読んで、「なんと陳腐な!」と思ったものの、よく考えてみると、それが現実的であり、必要不可欠までには至らないが、最良だったのは間違いない。
自分の中では、中盤から犯人は二人に絞られたが、やはり最初に思った方なんだと、驚きはなかった。でも、ずっと読ませるし、国名シリーズは外れなしという結果で嬉しい。 |
No.15 | 8点 | エラリー・クイーンの国際事件簿- エラリイ・クイーン | 2017/06/28 00:13 |
---|---|---|---|
エラリー・クイーンが世界を回り、警察関係者や、事件を知る人々に聞いた、「最も印象に残った事件」を取材する。日本はあの帝銀事件だが、エラリー・クイーンの視点から見ればより分かりやすく、興味深かった。
でも未解決事件はどうしてもすつきりしない。 |
No.14 | 5点 | アメリカ銃の秘密- エラリイ・クイーン | 2016/10/05 01:11 |
---|---|---|---|
早くからエラリーは犯人が分かっていて、「分かっているなら教えてくれ」と、親父。「でもまだ逮捕できる証拠がない…」と引き延ばすパターン。これはどの作品でも見受けられるが、しかし、この作品に限っては大いにミステークではなかったか。
トリックにしても、状況説明にしても、紙一重の際どさがあり、全部は納得できなかった。そこで、解決編で、『これは納得するしかないだろう?どうだ!』みたいに読者を押さえつけるようなところがあり、笑ってしまった。 しかし、2万人の前で殺人と言う設定は、悪くなかった。 |
No.13 | 7点 | 中途の家- エラリイ・クイーン | 2016/09/18 02:03 |
---|---|---|---|
ちがう視点から犯人はこの人しかいないと思ったが、後から考えると、自分が難しくしていただけで、意外と事件は単純だったなと思う。
それだけ入りやすくて、読みやすいミステリだった。 ……… (ネタばれ)…自分的には、保険会社の親切な秘書が犯人とデキていて、犯人の指導のもとに役割を果たしていたものと考えていた。なにしろ、犯人は「女性」だったから。 |
No.12 | 7点 | フォックス家の殺人- エラリイ・クイーン | 2016/08/14 01:50 |
---|---|---|---|
息子は、第二次世界大戦で日本兵を殺し(戦争だからやむえないのだが)、悩んでいた。父親が母親を殺して投獄したが、その血は濃く、自分も妻を殺すのではないかと…。実際、未遂に終わったものの、息子は夜中に妻の首を絞めているのだ。
若き妻は考えた。息子の精神を正常に戻すには、父親の事件が冤罪だと証明するしかないと…。そこでこの街(ライツヴィル)で数々の難事件を解いたニューヨーク在のエラリー・クイーンに依頼するしかないと…。 クイーンは、当時の人間を集めて現場再生をするが、その結果は父親が母親を毒殺したという事をより深く印象付ける結果になってしまった。しかし、「これは最初からそうなることだと思っていました」と、粘り強く説得し、あきらめない。 これは凄い推理小説だ!と思ったが、解決編で一つだけ納得が行かなかった。読み手には絶対推理できないハプニングである。ただ、これは小説の中ではご都合的(後だしじゃんけん)だが、現実なら十分あり得るのだから何とも言えない。 |
No.11 | 7点 | 間違いの悲劇- エラリイ・クイーン | 2015/10/08 11:32 |
---|---|---|---|
最初の「動機」と、表題作の「間違いの悲劇」の2編はなかなか興味深かった。動機はあの長さでしっかり収まったが、間違いの悲劇は、もう少し色付けして、一冊の名作が出来上がりそうな可能性を秘めた作品だったと思う。
殺人事件からにじみ出る人間の苦悩に、エラリー・クイーンが落胆する様は、読み手にもしっかり伝わってきた。 |
No.10 | 8点 | フランス白粉の秘密- エラリイ・クイーン | 2014/03/13 11:42 |
---|---|---|---|
おもしろかった。これが推理小説!という流れが楽しめる。なぜ死体をデパートのショウウィンドウに隠さなくては行けなかったか?という必要性には感心した。
細かいことを言えば無理強いしたところもあるが、犯人が現場に帰るごとく行動するのも心理的に興味を持った。好みの問題だろうが、自分の中では国シリーズの中でも高評価です。 |
No.9 | 7点 | Zの悲劇- エラリイ・クイーン | 2013/11/04 17:10 |
---|---|---|---|
X、Y、そして最後の悲劇と読んでいて、長い間このZだけが未読だった。どちらかといえば4冊の中で一番地味というイメージだったが、そんなことはなく、本格推理小説として十分に楽しめた。
ドルリ―・レーンの苦悩が長ければ長いほどエンディングが楽しめるが、今回の犯人は想定内であり、意外な人物ではなかった。ただ、消去法による犯人探しは緊張感があり、手に汗を握る感じだった。 |
No.8 | 9点 | ギリシャ棺の秘密- エラリイ・クイーン | 2011/10/11 14:24 |
---|---|---|---|
エラりークイーン最初の推理は見事に外れ、饒舌だった分恥辱にまみれた。確かに詩人、哲学者などの引用を前面に押しての推理は嫌味たっぷりだった…。
しかし、この作品はミステリのだいご味を存分に味わえた。やや中だるみ感はあったものの、驚くべき真実、どんでん返し風の犯人は、名作にふさわしい切れ味。 |
No.7 | 7点 | エジプト十字架の秘密- エラリイ・クイーン | 2011/09/19 13:46 |
---|---|---|---|
犯人のために?裸体主義者などを登場させ、混迷の道へ誘っているが、よく考えてみると、犯行ができる状況にあるのは彼だけ…と、途中で気づいた。
果たしてエジプトは関係あったのか、なかったのか、よく分からないまま読み終えてしまった。それにしても最後の最後で犯人が残した手掛かりですべてが明らかになるなんて…。 それがいかにもリアルだが、物語の上ではもうひとつ現実味がない。 |
No.6 | 8点 | 災厄の町- エラリイ・クイーン | 2011/05/04 01:17 |
---|---|---|---|
あるインタビュー記事によると、この作品は作者のお気に入りの第3位らしい。確かに国別シリーズとはまた異なる作風で、殺人事件より、その背景、心理的描写が骨格となっている。
しかし、エンディングは確実にミステリであり、思わぬ犯人が指摘される。こんなレベルなミステリをずっと読んでいたい気もする。 |
No.5 | 8点 | 九尾の猫- エラリイ・クイーン | 2011/04/30 20:03 |
---|---|---|---|
連続絞殺魔のせいでニューヨークが恐怖のどん底になり、暴動まで起きる。特別任務についたエラリー・クイーンだが、なかなか推理が進まない。
それがある事件をきっかけに物語は意外な結果を迎える。最後の最後まで読者を離さないストリーの流れはまさにミステリの王道というべきか? |
No.4 | 9点 | レーン最後の事件- エラリイ・クイーン | 2011/04/02 12:34 |
---|---|---|---|
前半はめまぐるしい登場人物の入れ替わりに頭を整理するのに大変。なかなか殺人事件が起きないのでいらいら?したが、結末は衝撃だった。
シェークスピアを扱った題材だけに納得はできるが、最後の事件であることはまちがいなかった…。 |
No.3 | 9点 | Yの悲劇- エラリイ・クイーン | 2010/01/27 17:09 |
---|---|---|---|
xの悲劇とはまじ一味ちがう。xはあっさり系、そしてこのYはどろどろ系ではないか。しかし、どちらもおもしろい。
採点はこちらの方が低いようだが、自分にはその差が分からない。多分あるとすれば結末の不完全さか…。もう少し早く警察に犯人を示唆していれば…と凡人の私は思う? |
No.2 | 8点 | Xの悲劇- エラリイ・クイーン | 2010/01/23 13:59 |
---|---|---|---|
今は外国の名作といわれる復刻版ばかり読んでいるが、さすがに半世紀以上経過して残っているのだからどれも面白くないわけがない。
このXの悲劇も完璧である。最初犯人が指摘された時は「はあ?」と、虚を突かれたが、ネタばらし…(…の中に犯人がいると思うのは読者の勝手である)…なるほどと思った。少々強引な解説もあるが、長期計画と聞くとそれも納得できる。 こんな本を毎日読んでみたい。 |
No.1 | 8点 | オランダ靴の秘密- エラリイ・クイーン | 2009/12/27 23:23 |
---|---|---|---|
1931年の作品だそうだが、そのロジックの素晴らしさは色褪せていない。
科学捜査に頼らず、ミステリの素晴らしさを満載した数少ない作品だと思う。 |